パイロン・シャープ、ジェニー・ロ/前平謙二の本

ブランディングの科学 新市場開拓篇 エビデンスに基づいたブランド成長の新法則

ブランディングの科学 新市場開拓篇 エビデンスに基づいたブランド成長の新法則 パイロン・シャープ、ジェニー・ロ/前平謙二

衝撃的だったマーケティング本の続編。 期待の新テーマ「eコマース」はそれほどでもなかった印象だが、この本の肝は前著から継続するブランディングに関する根本理論の部分なので、大した問題ではない。 ■ライトバイヤーが一番大事 ・世のロイヤルカスタマー幻想・パレートの法則に囚われず、ライトバイヤーを大切にし彼らの購買数を引き上げることが、市場浸透率を高める。 ・ロイヤルティを追い求めていると、そのうちに、ターゲットマーケティングのユニコーン探しに陥ってしまう。・・・その存在はほとんど神話的といえよう。(P.66) ・いつでも誰にでも販売戦略が良い選択肢だ。優秀なマスマーケターは、購買客を分類して個別にターゲットにすることはせず、多くのカスタマイゼーションを提供している。(P.70) ■メンタルアベイラビリティの構築 ・CEP(カテゴリーエンターポイント)=何をきっかけにして購買客はそのブランドを想起するのか?が大事なのであって、「ブランドが何を想起させるか?」ではない。(P.113) ・広告を作るときには、常にそれが刺激する幅広く新鮮なCEPを意識することが大切。(P.129&160) ■独自性と差別化の違い ・差別化=購買につながる「意味のある」差 ・独自性=五感に訴え、認知度において優るためのツール。購買理由を与えるためにあるのではなく、ブランドらしさの明確化やブランドへの気づきの促進のためにある。(P.143) ■話題にする価値のある口コミを作る ・否定的な口コミは数が少なく、影響力も少ない。業績が悪くない限りはあまり神経質になる必要はない。(P.204) ・ブランド購買性向の高い人には否定的な口コミが影響し、低い人には肯定的な口コミが影響する(P.217) ・会話する価値がある有益な情報だから口コミを書くのだと理解する(P.209) ■高級ブランドについて ・結論のパートが全て。中産階級まで含めたなるべく多くの消費者への認知度を高めなければならい。自分が高級ブランドを買う立場になればよく分かる自然な発想。(P.333)