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映画『赤い影』の原作となった表題作をはじめ、日常を歪める不条理あり、意外な結末あり、天性の語り手である著者の才能を遺憾なく発揮した作品五編を収める粒選りの... 続き

コメント

ニコラスローグの赤い影は全然ピンと来なくて途中でやめたくらいだったけど、デュ・モーリアのいま見てはいけない、知らずに読み始めたけどたちまち「あ、これ赤い影じゃん!」となったから、けっこうインパクトあったのかもなと。不気味な短編だった。鳥といいレベッカといいどれも、デュ・モーリアの不穏さはやっぱりいいなあ。

著者の名前は知らなくても、ヒチコック監督の「鳥」「レベッカ」は誰でも知っていると思います。
本書はデュ・モーリアの不思議な味のミステリー短編集。5作品からなり、どの作品も30分から40分ほどで読めますが、どれも奇妙な読後感を味わいました。特に各編の題名を考えながら読むと、「なるほど」とストンと来ます。

一番のお気に入りは、表題作の「いま見てはいけない」。この作品は「赤い影」という題名で映画化されています。
中年夫婦がベネチアを旅行中、幼くして亡くなった娘の姿が見えるという双子の老姉妹に会います。そこから夫婦の間に微妙な葛藤が生まれます。ミステリーなので詳細は書けませんが、読んでて鳥肌が立ちました。
「赤い影」はYouTubeで全編見ることが出来ます。妻役が私の好きなジュリー・クリスティ(ドクトルジバゴ)。こちらも不思議な感覚の映画でした。

5編の舞台は、ベネチア、ダブリンから離れた田舎、ギリシャの島、イギリスの片田舎、エルサレム。各地の描写が映画的で、楽しめます。
「いま見てはいけない」は文句なしの★★★★★。他の4編は★3つから4つというところでしょうか。短編集をお探しの方におすすめです。

表題作の「いま見てはいけない」をはじめ、語りの見事さにひきこまれ一気に読んでしまう。
「あーそっちに行ってはだめ」と主人公に何度も声をかけたくなるが、一方で結末がどうなるのか知りたくて仕方がない。
上手い作家だなぁ。

読者

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