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昭和36年、学校教育に不信を抱く千明から学習塾の立ち上げに誘われ、吾郎の波瀾の教育者人生が幕を開ける。昭和〜平成の塾業界を舞台に、三世代にわ... 続き

コメント

塾を創設した夫婦に始まり、教員になったその娘、学習支援団体を立ち上げたその息子…教育に向き合い続ける親子三世代と取り巻く家族の人生を描く。

人は何の為に知識を得るのか、教育とは何なのか。

良書に出会ったな、と心から思いました。

「学習塾」業界を舞台に、昭和36年から現在に至るまでの、「教育」事情をテーマに綴られた物語。

様々な社会的背景は変わって行けど、子どもたちへの「教育」の方法は何一つ変わらない。

本作は、ある一家の三世代に渡る「教育」の物語だけれど、今後の世代にも、ずっとずっと、この「みかづき」の物語は続いていくのだな。そのように感じさせられた、とても深く、考えさせられた作品でした。

塾にお世話になって育った私としては、なんだかいろんな視点から話を体感しながら読み終えた。塾にいかなければ、テストの点があげられない。学校だけでは周りに差をつけられてしまう。その理不尽さを子供心にも感じながら過ごしていた当時。
そしてこの本は、塾や学校のことだけではなく、家族を大切にするとはどんなことなのか。忙しさにかまけて見失う何か。でもこういうことって、きっと、よくあることなんだろうな。そんなことも痛感させてくれました。

それぞれの登場人物がそれぞれの信念を持って、やるべき事を全うしようとする姿には胸を打たれた。信念って周りの人から影響を受けて育っていくものなんだろうな。

「どんな子であれ、親がすべきは一つよ。人生は生きる価値があるってことを、自分の人生を持って教えるだけ」頼子さんの言葉を大事にしたい。

昭和36年、用務員だった大島吾郎は塾の共同経営を赤坂千明から誘われます。本書は、夫婦となった吾郎と千明のおよそ半世紀の悪戦苦闘を描く家族三代の大河小説です。
この小説の第1の読みどころは、半世紀の中でめまぐるしく変わる文部省の教育政策に学習塾がどう対応してゆくかです。詰め込み教育への批判、ゆとり教育への転換、その方向修正の中で学習塾=家族は翻弄されてゆきます。

私事ですが、学生の頃、小さな学習塾でアルバイトをしていました。お父さんが塾長、お母さんが経理部長。朝は自分の子どもを学校に送り出し、昼は教室のメンテ、雑務、家事、夜は4時から9時近くまで授業、授業の後は父母からのクレーム処理、休日は補習授業や学力テストなどなど。一般の家庭とはかなり違う学習塾経営には、小説の題材になるようなネタはたくさんあるように思います。
本書も、夫婦間の葛藤、多忙ゆえの親子のすれ違いなど、学習塾を経営するために発生する問題を淡々と描写します。これが、第2の読みどころです。

個人的に気に入ったのは最終章。教育格差をめぐる青春小説といった印象です。最後の1ページは、ベタかもしれないけど、目頭が熱くなりました。吾郎と千明の人生が濃縮された秀逸なラストシーンと思います。

本書はハードカバーで472ページ。扱いにくい重さです。それでも読了後は登場人物と別れるのが辛くなりました。お勧めの★★★★。

小学校の用務員、大島吾郎は授業について行けない子ども達に勉強を教え、彼らから絶大な信頼を得ていた。その才能に目をつけた千明は、自らが立ち上げる塾に吾郎をスカウトする。後に千葉県を代表する塾となる千葉進塾。その創始者の吾郎と千明、そしてその子ども達の物語。
教育の意味とは何かを改めて考えさせられた。個々の子どもの能力を見定めた指導。自分の頭で考える力を育む。受験戦争を勝ち抜く学力を身につけさせる。満足な教育を受けられない子どものサポート、等。
時代を経て主役を変えながら、それぞれのキャラクターが成長していく姿が読んでいて面白い。厚い本だが読み終わるのが寂しくなるくらいどっぷり物語に入れた。
また、物語の要所要所で登場する、月にまつわる描写が良い。特に「欠けている自覚があればこそ、人は満ちよう、満ちようと研鑽を積むのかもしれない」というフレーズが心に響いた。

話が飛ぶ場所が多く、置いてけぼりを食らうこともしばしば。
それでも、面白いと感じたのは教育に興味があるからかなぁ。
塾に行くのが当たり前の世の中に、もっと子供もと向き合って
何が必要なのか、考えていこうと思った。

学習塾を物語の核として、理想と現実の間で葛藤する人達が描かれた小説。

登場人物のほとんどが、理想をもって、全力で生きている。

こんな風に、出し惜しみなく生ききることのできる人が、現実にはどれくらいいるのだろう。

そんな羨望を感じながら、夢中になって一気に読んだ。

誰の話なんだろうと思いながら読んだけど
この本の主人公は子供達なのかなと。

当たり前に受けてきたことを
少しだけ振り返ることができた気がする。

読み応えありました。三世代に渡って描かれる、塾を舞台に教育をテーマにしたストーリーは新鮮でした。戦後から現在までの教育の流れもわかっておもしろかった。教育を志す人にぜひ読んで欲しいです。

最初から最後まで入り込んで読んだ作品。作品のテーマが今までに読んだ事の無い「教育」。主人公は塾教師。昭和36年から話は始まり、主人公、主人公の子、主人公の孫と親子3代に渡り、今の時代まで描かれています。教育の関わり、教育の形が時代ごとに変わっているのが印象的でした。家族団欒の場面も好きな所です。
内容が濃い、読み応えのある1冊です

塾を創設した夫婦から始まる、三世代に渡る教育まつわる物語。

450ページを超える長編で、物語は非常に濃厚ありなが、非常に読みやすく、走馬灯のよう、あっという間に時代を駆け抜けていく。読みきった後の「読んだ!」という充実感は素晴らしい!

文書が非常に身近な感じがして、物語の内側で眺めている感じがして、キャラクターの温かみや息遣いが感じられる。登場人物も多様で生き生きと描かれている。

ぜひ、朝ドラでやって欲しいと思う作品だった。

大河ドラマみたいな作品。
戦後から現代までの教育業界が流れるように書かれている。

読者

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森絵都の本

クラスメイツ

クラスメイツ

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さぼてん

小説が好きです。

クラスメイト24人のうち後期の12人。 後期は、色々なことを乗り越えて少し大人になった生徒たちに会えた。 恋愛面がとても可愛らしい。 えっ、あの子はこの子が好きになったんだと、読んでいるこちら側もウキウキしてしまう。 後期の子達は、少し大人になって、自分が先生になったかのように寂しくなった。 文体は簡単で内容も面白いので、小説を読み慣れていない方にオススメしたい。

3か月前

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クラスメイツ

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さぼてん

小説が好きです。

中学生のクラスメイト24人の悩みや葛藤を、前期と後期、12人ずつで分けてある。 こんな奴いたなぁ、こういうことで悩んでたなぁと懐かしく思える部分がたくさんあった。 前期の12人は、新しくできた友達とどう接していけば良いかわからない、クラスで目立つためには、などの可愛らしい悩みが中心だった。でも、彼らはそれを必死に悩んでいた、それがまたいい。 とてもわかりやすく、話のつじつまが合っていくのが面白い。後期はどんな12人に会えるのか。

3か月前

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みかづき

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T2

ビジネス書、SF、愛娘と共に楽し…

☆3.5 買ってからしばらく積ん読してあったのですが、NHKでドラマ化されると聞いて慌てて読了。2019年初めて読んだ本になりました。 自分と同年代の作者が、「塾」を題材にどんな小説を書いたのか気になりましたが… んんんん,ちょっと物足りない。この方、複数のメインキャラを交錯させながらそれぞれの視点で書くのが得意技なのかなという気がしますけど、今回はもっと誰か一人の視点で掘り下げても良かったのかなあ。

4か月前

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