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四人の声で語られる百年の物語。フィンランドの新鋭、衝撃のデビュー長篇。助産師として強く生きた祖母。写真技師だった奔放な母。子供好きで物づくりに長け、若くし... 続き

コメント

これはフィンランドの小さな村に住む、ある家族の物語。
この家には、伝えなかった言葉があり、使われなかった拳銃があり、燃やされた手紙があり、家族にさえ言えない秘密がある。
互いの胸のうちに秘密を抱えたまま、理解できない家族のふるまいに怒ったり泣いたり傷ついたり…それでも、毎日を生きていく。
そんな家族の100年の物語。

本書はマリア、その娘のラハヤ、ラハヤの息子の嫁カーリナ、そしてラハヤの夫オンニの四人の章に分かれている。
数年おきに起きる小さな事件が、時代を行ったり来たりしながら語られる。
違う章で同じ出来事を違う人物が語ると、出来事はまったく違う様相を見せる。
秘密を明かさない故に、寂しさも愛しさもまっすぐに伝わっていないことが読者だけはわかる。
それが本当に、せつない。

ただよく読むと、実は彼らの秘密はいつの間にか次の世代にひそかに伝えられていることが分かり、それはそれで救われる思いがする。
そして、その秘密の最後の継承者が血の繋がりのない嫁カーリナであることが、またいい。
この家の秘密は、血ではなく、それを引き受けられる強さと感受性を持つ者に継がれていくのだ。

読者

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文芸

つるかめ助産院

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NOHO

人間不振になった主人公が 島の人たちの愛を感じながら成長し 出産という奇跡を伝えてくれる物語。 先生の 人間ってさ自分以外の誰かから 手を当てられるだけで、みんな喜ぶ。 本当は、みーんな、 生まれる時に神様から なんらかの才能をもらってるの。 だから、努力すれば全員が天才になれるはずなの。 という言葉に背中を押してもらえた。 子供がほしくなる。 そんな一冊。

約3時間前

フォールアウト

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Toru Omae

欧米ミステリを中心に読んでいます…

邦訳される度にとりあえず手に取る作者の一人。シカゴの女性探偵のシリーズ。本作ではいつものシカゴを離れてカンザスが舞台となっている。黒人女優の草分けと共に姿を消したいとこを探してほしい、という依頼を受けてカンザスを訪れた主人公、女優が自らの生い立ちをドキュメンタリーでまとめようとしたその過程でタブーに触れてしまったのだろうと気づくのだが、という話。冷戦時代のミサイル基地があった田舎町でいつもと勝手が異なる状況のなか奮闘する、という話なのだが…正直言ってちょっと冗長では、という気もした。登場人物が多過ぎるのでストーリーがこんがらがって最後の会話で全て整理する、という流れは少しいただけない。力があって優れた作者の作品だけに少し残念。次作に期待。あと、くさしついでに言わせてもらうとこの安っちいイラストの表紙もいただけない。少なくとも僕のイメージしてる主人公とは全然違ってこれも興醒め。

約5時間前

まっぷたつの子爵

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Toru Omae

欧米ミステリを中心に読んでいます…

寓話的、と評されるイタリアの作家だけど…的というか完全に寓話。だからと言って大人の読書に耐えないかというとさにあらず。戦争でトルコの砲弾に立ち向かい縦真っ二つに切り裂かれた子爵。片方が善、片方が悪となって領地に戻った彼が巻き起こす騒動、という話。悪が悪なのはもちろんなのだが善が善良過ぎてそれもまた悪と同じくらい迷惑、というところが良い。なかなか面白いので他の作品も読もうと思った。

約5時間前