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歴史の「洗礼」を受けた土地には、不思議なオーラがある。たたずまいが微妙にちがうのだ。考古学の常識をくつがえした岩宿遺跡、平家一門が波間に消えた壇ノ浦、徳川... 続き

コメント

いただき物の本でずっと積まれたままだったので、整理を兼ねて読了。

非常に小気味よい紀行。
歴史の勉強になりつつ、作者の情景が目に浮かんでくる。

この作家どっかで見たことあるなぁ、と思っていたら、ファウストの邦訳を拝読していたことに気づく。ファウストの時にも思ったが、ドイツ文学の先生だけど、書く文章が巧い。

中でも個人的に笑ったのは、秩父の話が出てきて、唐突な

あの日見た
花の名前を
僕達はまだ
知らない。

というポスターを見たという部分笑。
池内先生は何のことだろうなぁと感じていただろうなぁと思いつつ、そのことを想像したら思わず笑ってしまった。

蛇足だが、個人的に気になったのは、こんなトリビア。

●法隆寺金堂が火鉢を炊きっぱなしで燃えた。
●北海道はアイヌの「この国に生まれた者」を意味するカイという言葉を使い、「北にあるアイヌの人々の暮らす国」という意味をこめて、探検家松浦武四郎が北加伊道と付けたことに由来。
● ウィリアム・メレル・ヴォーリズという、アメリカから来た英語教師が聖書の内容を教えてクビになった。その時にメンソレータムの日本販売権を獲得。それを近江兄弟社が販売していたが、会社更生法による再建の際に販売権を失う。そして、愛称のメンタムの名で現在近江兄弟社が販売しているという話。
●GUNZEは旧何鹿郡の「郡是」となるようにと、GUNZEが名づけられた。

読者

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池内紀の本

ウィーン世紀末文学選

ウィーン世紀末文学選

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しえす太

素敵な本に出会いたい。

文学者を獣や昆虫に例えた『文学動物大百科』が面白い。 【マラルメ】おそろしく精巧な体を持ち、紫水晶色をした高貴な昆虫… 【マン】トーマスとハインリッヒの2種がいて、ともに並の大きさの木喰い虫… 【ユイスマンス】トカゲ科サラマンドラ属の一種。地獄の劫火に落ちても焼けず… 他にカフカやリルケなどもあり、文学者たちの特徴をよく捉え、巧みに動物に例えている。収録されていたのは抄訳なので、全訳があるなら是非読みたい。

約2年前