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コメント

帯の「ぼくのりりっくのぼうよみ解説」につられて読みました。
中盤までは平和警察がいかに残虐なものかという印象づけと、伏線を張りに張るので、話があっちこっちに行くようでなかなか読み進められませんでした(大きな要因として、平和警察の拷問シーンや価値観が残虐すぎて嫌悪感・不快感が募ったというのがありますが…)。
しかし、後半では伏線の回収や伊坂幸太郎がこの作品で何を言いたかったのかがわかるシーンが怒涛の勢いでやってきます。圧巻です、本当。
そして、ぼくりりの解説は小難しくなくラフなのにとても簡潔で分かりやすかったです。特に、加護エイジの部分なんて「確かにな」とハッとしました(読者の中で私だけが気づいてないとしたらとても恥ずかしいけれど)。

設定は「ありえない」。
けれど、そこに潜む人々の醜い感情や正義感、恐怖、諦め…そういった感情はあまりにも普遍的で、私の暮らす世界の延長線上にはこんな世界が広がってるのだろうかと思いながら読み進めました。
だからこそ、「世の中は良くはならない」という言葉は響きます。そして、その後に続く言葉はその人の価値観や性格を色濃く表す気がします。
「世の中は良くはならない。だから…」
そう考えると、タイプの違いはあるにしろ、登場人物達は全員少なからずそういったことを悟っていたんだろうと感じます。

20180515読了
自己正義のための平和警察。自己満足のためのヒーロー。揺るぎないものはなく、自由を得ることが出来る場所は、地球にはない。火星に住むつもりかい?という問いかけの度に、納得させられました。

2018-7-8 読了
伊坂さんらしい、伏線の数々!
これって?あれって?と考察が膨らんで
ページをめくる手が止まりませんでした。
「正義」って難しい。

「善良」な市民が有名、無名で叫び、告発する「偽善」と「悪」。それらは現実、テレビやネットといったメディアで私に見慣れた風景であり、改めて物語として読むと本当にムナクソワルイに尽きるのだが、だが、あえて伊坂幸太郎はそこにこだわる。こだわり、描き、問うている。自分に、読者に。
物語は終わるが、晴れやかな気分になりはしない。小説は現実を超えもするが、現実もまた小説を超えてゆく。暗たんたる気分になりもするが、それだけに終わらない光もまた残される。あとは、自分だ。ヒーローはいない。読了後、タイトルにうなずく。

最高。伊坂ワールド炸裂!

伊坂幸太郎さん好きにはたまらない作品です。
読めば読む程惹き込まれていき、最後にチラッとしたネタばらし。
なんとなく辻褄が合っていくようで、ただ全体像は抽象的なのがまた良い味を出していると思う。
これだから伊坂幸太郎さんが好きなんだ!

僕のりりっくのぼうよみの解説が圧巻。そんな考え方もできるのかと思わずため息が漏れました。私も彼みたいに違う見方で本を読める人になりたい!
「正しさなんてものは、どこにもない」勉強する意味はこれだな、とテスト勉強に嫌気がさしていた私に思い知らしてくれました。

いい意味でタイトルに裏切られました!
「正義」をテーマに描かれた本は沢山ありますが、恐らく悪役と思しき平和警察側の正義を突きつけられる本作はとても斬新で、正義についての認識を改めさせられます。比較的ダークな展開続きに目を瞑りたくなる心地で、正直読むことがしんどいシーンも多々ありました。
どんなに辛いことがあっても、置かれた場所で生き抜くしかない。でなければ日本を出るか。そんなことをしても、諸外国はこの日本社会の延長線上に存在しているのだ。それでも逃げるとしたら君は、火星にでも住むつもりか?
這い蹲ってでも闘えと、力強く言われた気がしました。

読者

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伊坂幸太郎の本