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コメント

上下巻とも読み終わった。幼い頃、ディズニーの映画を一度観たが、全く違うストーリーだということを知った。
単純に黒が悪とは言い切れない、また白のうちにも無知による愚かさがあった。そして、何より、決して救われない悲劇だった。
完成度の高い漫画を読んでいるかのように、パリの街並み、人々の群がり、そして主な登場人物の表情が目に浮かんでくる。

だが、同じ著者の代表作品であるレ・ミゼラブル の主題の一つであった、恵まれない立場の人達への深い同情やそれを生み出した社会への問題提起の影は本作品では全くといいほど見られない。ジプシー、家なし、障がい者、といった人々の描写があまりにも突き放されているのだ。正直少し残念な気持ちを持ったが、著者の思想の変遷(レ・ミゼラブル は本作品の30年ほど後に書かれた)を知るには良いのかもしれない。
思想という点では、建築とこの物語の時代に主流となった活版印刷に関する考察も興味深かった。

読者

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ヴィクトル・ユゴーの本