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カンザス州の片田舎で起きた一家4人惨殺事件。被害者は皆ロープで縛られ、至近距離から散弾銃で射殺されていた。このあまりにも惨い犯行に、著者は5年余りの歳月を... 続き

コメント

読み始めたらのめり込んで、息つく間もなく読み終わった本。けど、人に薦めて、どこがよかったの?と聞かれて、説明に困ったことがある。

自分がいつこの本を読んだかぜんぜん覚えていない。20の頃だった気がするしもう少し後だった気もする。ただものすごくのめり込んで読んだ。無駄を省いた文体にはまり込んだ。カポーティは実在した凄惨な殺人事件を見事に書ききった。とても斬新な手法で。そしてその後、カポーティは一冊も新作を書き上げることができなかった。ただの一冊もだ。もちろん書いてはいたのだが。冷血を書いたことで彼のなかの小説を書き上げる能力の一部は死んでしまったのだろうか。この本はそれほどまでに彼を消耗させたのだろうか。

すごい話、現実にあったこととしても物語としてもすごい。恐ろしくても読んでしまう。

著者の緻密な取材から描き出したノンフィクションノヴェル。被害者側の目線、加害者側の目線、双方交互に書かれており、幸せな一家が何の罪もなく惨殺されたいう圧倒的な不条理を知る一方で、殺人犯の良心を知る場面もある。殺人犯も、私と同じ人間なのだと思えたことに困惑する。作者のカポーティーは、取材を続ける中で殺人犯の一人と境遇が似ていることを知り、友情すら芽生えたという。カポーティーは自分と殺人犯をこう例えている。
「同じ家で産まれ、一方は裏口から、僕は表玄関から家を出た」

冷血とは、犯人達のことだろうか。
死刑は復讐だと煽る大衆か。
それとも、こんな不条理を傍観する運命か。

読後、このタイトルについて改めて考えさせられる。

読者

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本と旅に出ます。

ホリーは身軽で奔放で美しい。でもその美しさは、捉えどころのない寂しさからにじみ出ているのだと思う。 彼女に憧れるのは自然なことだけど、実際彼女のように、本物のまやかしのように、生きていくのは辛いだろうなあ。 辛いけれど、そうしなくては生きられない、そうまでして生きている、だからこそ尊いのかな。

1年前

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きこる

87年生まれ

"昨日の夕方、六時のバスがミス・ボビットを轢いた。それについて何をどう語ればいいものか、僕にはよくわからない" 印象的なプロローグ。一瞬にして以前読んだことを想起させられた。学生の頃に図書館で読んだ単行本と、その匂いまで。 収録作品は表題作をはじめ『クリスマスの思い出』など、少年少女の無垢さをテーマに描かれた6篇。純粋で美しい反面、ナイーブで時に残酷さを纏う無垢さ。 どこか翳りがあるも牧歌的な風景がみえる作品群のなかで、異彩を放つのは『無頭の鷹』。物語の内容よりも不気味に光る文章に強く惹かれる。 背表紙には「カポーティのこぼした宝石のような逸品六篇」とあるが、的を得ていると思えることが嬉しい。初読時(5、6年前)と比べたら、"少しは"小説を読む神経が形成されたのかもしれない。

2年前

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