61s4hb0a2%2bl

コメント

シリーズもんらしいけどこの作品からよんでも、一瞬で入っていける。解説にもうなずかされる。

読者

B4aedc78 be25 4f3d 98f9 a01f8f64072b41fb89ec ec7b 4c9d a66b 1124cf8a36d906746da7 973f 482b 885f 5b5db0c96fa6 3人

藤沢周平の本

漆黒の霧の中で―彫師伊之助捕物覚え

漆黒の霧の中で―彫師伊之助捕物覚え

Picture

渡辺洋介

神田村経由専門書版元

元凄腕の岡っ引きで現在は暗い影を背負った版木彫師の伊之助大江戸ハードボイルド第2弾は前作を動とすれば今作は静の印象が強い、裏店から裏店へ江戸の町を歩き回り、すかしたりなだめたり数々のテクニックを使った粘り強い聞き込みから事件の全容を明らかにしていく。 『「しかし、ああいうときの男ってのは、みじめなんだよね」 言いさして、おつねは自分も笑いの発作に襲われたらしく、 肉の厚い頬をぴくぴくさせた。 「ほんとに、みじめ。あたしも気になるからさ。ウチのを誘ってあとで様子を見に行ったわけ。そしたら家ん中ほんとに何もないじゃない。そりゃそうだよ、引越しちゃったんだから。その何も ない家の中に、あぐらをかいたご亭主だけがいるわけ」 女たちは、またけたたましく笑った。おつねも腰を二つに折って 笑っている。女たちは、内心そのみじめな男に、七之助ではなく自分の亭主でもあてはめておかしがっているのかも知れなかった。』P129 裏店のおかみたちの生の躍動感が目に浮かぶこの場面いいなあ

約1年前

闇の穴

闇の穴

5dbe0e4b bc3f 440a b73e c5fedd4f340f

cobo

昔の記録に

気になる批評家石川 忠司さんの本に出てきた気になる作家さんの中で未読の方だったので、たくさんある中の図書館にあった3冊のうち1番タイトルの良かった文庫を借りて読みました。7編の短編集です。 江戸時代の東北辺りを中心とした様々な人々の生活の中の大きな出来事を切り取った短編集です。中でも私が読んで気に入ったのは「木綿触れ」です。城に勤める下級武士の、子供を幼くして亡くしてしまったことからふさぎ込んでいる妻への思いやりを描いた作品はかなり濃密で短編でなくとも良さそうな話しを短編にした事でのスピード感を文章でも損なわないテクニックも上手いですし、面白かったです。陳腐な表現になってしまいますが、男の、あるいは女の、その時代の息遣いまで表されていて、しかも自然でよかったです。時代設定が違うことに自然に入り込めることはとても技術のいることだと思いますし、なかなか自然な流れとして情景が浮かびにくかったりしますし、妙に人間関係が濃すぎて興醒めだったりしやすくなりますが、その辺も細やかに気遣われていて良かったです。 表題作「闇の穴」よりも、私は「木綿触れ」や武士のしきたりというか不条理に耐える「小川の辺」の臨場感や不安感を押します。毛色の違う民話のような作品の「荒れ野」や、語り手の怪談「夜が軋む」も良かったです。ただ割合アレ方面の話しが直接的で、その辺がどうも鼻につく感じもありました。 良かったですが、何作も追いかけたくなる程ではなかった、老後の楽しみにとって置いきたくなるような感じです。多分歳をとるともっと素直に、ストレートなモノを好むようになるのでは?と思うので。 時代劇が好きな方に、腑に落ちるのがスッキリする方に、年齢を重ねた方にオススメ致します。 2008年 12月

1年前