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拝啓、終電帰りのビジネスパーソン様。35歳からは、ただ頑張っても報われません。サービス残業をしても、給料は上がりません。ポジティブシンキングだけでは、乗り... 続き

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彼の『本を読む人だけが手にするもの』をオーディオブックで聞き、本書が紹介されていたので手にとってみた。
僕自身、最近35歳になったのだが、この35歳というのが人生の大きな踊り場なんだと認識させられた。

20代で仕事を頑張ってきていると、スキルもあり、大体の仕事は全力を出さなくてもこなせる。
そこそこの収入も得て、部下もいる。
自分でやらなくても仕事がまわる。
仕事に身が入らない。
そんな歳である。
まさしく35歳というのは誰にも訪れる人生の踊り場なのである。
だから、悩んでいるのは自分だけではないのだ、ということで、安心することはできる。
問題は、この先どうしたらこの踊り場を抜け出すことができるのか。
その答えを見つける”ヒント”が本書に記載されている。
まず、35歳以降の人生戦略を考えるにあたって認識しておかないといけないのは僕たちは時代が大きく変わろうしている”時代の狭間”にいるということ。
著者はそれを成長社会から成熟社会への移り変わりとして述べている。
僕らの親世代は成長社会を通じて、いい大学を出ていい会社に入り、年功序列のシステムで、マイホームを買い、定年退職をして、それなりいに悠々自適な生活を送ることができてきた。
僕らもそんな親や社会からこういう生き方をした方がいいとして教育されてきたわけだが、それが突如終焉を迎えることになる。
楽園を目指して旅立ったのはいいものの、突如その楽園が消失してしまったようなものだ。
楽園を目指す時代は終わったのである。
そう思うと、僕たちは大変な時期に直面しており、誰もどういう生き方をしていけばいいか分からない。
明確な将来像を描くことができない。
さて、そんなとんでもない時代に生まれて生きていかないといけない僕達はどうすればいいのだろうか。
目指すべき正解がないのなら、無理に探さなくて良い。
自分で考えた道をとりあえず進んでみて、だめだったら直せば良い。
正解主義から修正主義へと考え方を変えるのである。

本書の中で結婚について少し触れられているが、その例が分かりやすいだろう。
結婚というのはそもそも赤の他人同士が結婚という契約のもとで共に暮らし、家庭をきずくことである。
冷静になって考えてみると、たった1度の結婚と一生のパートナーに出会える可能性は低いと考えるのが当然だ。
長い共同生活の中で、お互いの価値観が衝突することもあるだろう。
だから、まずは夫婦というのは赤の他人であるということをお互いに認めつつ、お互いの価値観を尊重し、お互いの生き方を時には修正しながら生きていくのだ。
仮にそれでも駄目だったら、離婚すればいい。
アメリカでは一、二度離婚を経験してから40代で結婚するとほとんど別れないと言われているそうだ。
一発勝負と捉えていつまでたっても結婚に対して足踏みするよりも、最初から重く考えないで、結婚を最適なパートナー探しのための一つのステップとして気軽に考えることができれば、それはそれで楽しい人生が送れるかもしれない。

僕がこの本を読んで感じたのは、日本という社会で未だにそういった修正主義が受け入れられにくいということだ。
一度の失敗が一生を左右するような価値観の蔓延。
事業で失敗する、離婚する、大学受験に失敗する、就職活動に失敗する、などなど。
失敗すれば、それ見たことかと周りからのバッシングと冷ややかな目に晒される。

そんな社会風潮で修正主義を目指す僕らにできることは、世間体を気にせず自分達の信じる道を進むことだけだ。
勿論その道を突き進んでいくには多大な労力とエネルギー、そして勇気が必要だろう。
ただ、それを続けていればきっとこの道を歩んで来て良かったと思える日が来るに違いない。

読者

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