ノンフィクション

路地の子

路地の子 上原善広

SNS上に書いてあったけど、『血と骨』の路地バージョン。 同和問題の歴史をしっかり知っていないのでそこら辺の印象は読了後自分の中に残らず、龍造の考え方や生き方が印象に残った。 破天荒であるけどお金を散財するような人でもない。商才があるってこう言うことなんだろうか。 世の中にはこう言う人もいる、にとどまる。

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任天堂ノスタルジー 横井軍平とその時代

任天堂ノスタルジー 横井軍平とその時代 牧野武文

牧野横井さんの伝記とも言える 『ゲームの父・横井軍平伝 任天堂のDNAを創造した男』を 加筆修正、新書化した一冊。 この前に読んだ『ものづくりの〜』は、 仕事の上での哲学を、 平易な言葉で語られているイメージが強かったのだけど、 この本では実際にインタビューをした著者が取材時に感じ取った横井さんの人柄のようなものまで文章に表れていて、 本当に良い人だったのだなぁと思いました。 ファミコンブーム前の任天堂、 花札やトランプを主力にしていた頃の任天堂の歴史も垣間見れて、 ますます任天堂という会社が好きになりました。

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動的平衡 生命はなぜそこに宿るのか

動的平衡 生命はなぜそこに宿るのか 福岡伸一

人間とはチクワみたいな形状で、口から入れたものを分解吸収し、内側から新しくなって、代謝によって古くなったものを脱ぎ捨てるだけ… そう考えるといろんなことがどうでもよくなって楽しくなってきた。満員電車の隣の人も、週刊誌のグラビアの女の子も、ミミズも、オケラも、アメンボも… みんなチクワみたいなものなのね。 生命として明確に定義できることって、意外とシンプルなんですね。 なんとでもなるような気がしてきてなんか楽しい。

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スコット親子、日本を駆ける: 父と息子の自転車縦断4000キロ

スコット親子、日本を駆ける: 父と息子の自転車縦断4000キロ チャールズ・R. スコット

ニューヨーク在住の親子が自転車に乗り、日本を北から南まで約4000キロ走破した記録が書いてある本。日本で自転車に乗り旅する最中の色々な出来事が書いてあります。著者のお子さんが駄々をこねたり著者の方が旅行中に足の親指を骨折したり色々なトラブルが起きるのですが、僕が手に汗握ったのは旅の途中だけではなく、著者の方がこのプランを実現させるまで、奥さんや会社の上司へのプランの説明の部分。上司に相談したのがリーマンショック発生直後ということもあり状況によっては仕事を失うという返事が。著者が自転車での長旅がどうすれば成功するかを考え、まわりの人たちと相談しながらゴール(旅のはじまり)を目指す部分にも読みごたえと読後の達成感がある旅行記の本です。

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ひきこもらない

ひきこもらない pha

先日、phaさんの「ひきこもらない」を読みました。 あまり働かずに生活しているphaさんですが(本を出したり、ネット上に文章を発表したり、執筆の仕事はしてるけど。あと、たまにテレビに出たり)、そんなphaさんが、サウナに行ったり、漫画喫茶(ネット・カフェ)に行ったり、ゲーセンに行ったり、シティー・ホテルに泊まったり、深夜バス(高速バス?)に乗ったり、一人旅をしたり、などなど、タイトル通り、家にひきこもらずに、街をふらふらしたことについて書かれたエッセイといった感じでした。 それで、本の内容の本筋からはズレるんですが、phaさんは、大学時代に京都に住んでたらしく、例えば東京だと、渋谷とか下北沢とか、都心に行かないと、クラブやオシャレなカフェがなかったりするけど、京都はそういったお店がわりと近所にあるらしく、大学の先輩にクラブに誘われて、あまり興味がなかったんだけど、そのクラブが近所だったから、とりあえず行ってみた、みたいなことが書かれてあったんですけど、たしかに近所にクラブがあったら行きやすいよなあと思ったりしました。

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遺言。

遺言。 養老孟司

珍しく一晩で一気読み。意識に科学的定義はない。意識はそれを構成する要素が多いため、きちんと整理されないのが理由だと言う。でも、みんな起きてるうちは意識が一番偉くて、意識が自分自身であると感じているのに、だ。まだまだ人間の身体はわからないことだらけですね。

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小説の言葉尻をとらえてみた

小説の言葉尻をとらえてみた 飯間浩明

辞書に載っていないから、本来の使い方と違うからと安直に誤用だと決めつけるのではなく、それぞれの言い方には理由があるということを念頭において言葉と接するべきだと感じさせてくれる本だった。 小説を読む時に、ストーリーを追うだけではなく、使われている言葉、表現に注目してみるのも面白いことだということが分かった。

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もし大作曲家と友だちになれたら…―音楽タイムトラベル

もし大作曲家と友だちになれたら…―音楽タイムトラベル スティーブン・イッサーリス

“チーターか、ジャガーが走っているのを見た事があるかい?カッコいいよね。あのスピード、あの優雅さ!しかも実にらくらくと走ってのける。一緒に並んで走ろうとする人間がもしいたら、チーターやジャガーはどう思うだろうね。(中略)音楽の世界で言うとモーツァルトはちょっと、チーターかジャガーのような感じだ。”

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焼き餃子と名画座 わたしの東京 味歩き

焼き餃子と名画座 わたしの東京 味歩き 平松洋子

東京の町の隅から隅まで日常的だけどそこでしか味わえない食を丁寧かつ軽妙に掬い取った珠玉のエッセイ。 「堂々の厚さ、美しい短冊に切り揃えられた一片を、箸でつまみ上げる。すると、どうだ。きつね色に染まった衣の下からのぞくピンク色のつや。肉がむちっとふくらんで、あたしだけのもの。がしとつまむと、しっとりつややかな肌からほのかに滲み出る肉汁。はじにはきらきらと真珠色に輝くロースの脂。長い一切れを口の中へ運ぶ。嚙む。じゅわあ。嚙む。とろーっ。閉じこめられていたうまみが一気に炸裂して、舌から順番に溶けてしまいそうだ。」 P061 「とんかつの聖地へ新橋」 オノマトペを使って今にも空腹時注意もしくはお腹を鳴らす描写でありながらどこか上品さを残しているのも良いところ。 ちょっとした現実逃避をしたいとき息抜きをしたいときパラっとめくる。現実世界につながっているので逃げていることを感じさせない首の皮一枚つながっている感とでもいうべきか。日記「春隣の日々」の素敵な虚構世界に浸る。 単行本版は表紙のデパート屋上が郷愁を誘うが 本文中にデパート屋上の話は出てきません。

バッタを倒しにアフリカへ

バッタを倒しにアフリカへ 前野ウルド浩太郎

表紙の写真や「バッタに食べられたい」という願望から、ちょっとヤバい人なんじゃないかと思っていたら、そんなことは全然なく。世界に誇れる日本人だった。そして著者の思惑通り、バッタに興味がわいたし研究内容も知りたくなった。

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NYの「食べる」を支える人々

NYの「食べる」を支える人々 アイナ・イエロフ

生き馬の目を抜くNYでは並外れたタフさとバイタリティが必要。そんなNYの食の世界を支える人々に焦点を当てたオーラルヒストリー。ホントいろんな人生がある。 空腹時注意。 そして皆さんこちらの調子が悪くなるぐらいの働きっぷりなので疲れているときの読むのも注意。

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東京の地霊

東京の地霊 鈴木博之

江戸幕府誕生時に鬼門除けとして設計された上野は、幕末に彰義隊最後の地となり、明治政府にとっても特別な場所となった。 大久保利通暗殺の地に作られた、紀尾井町司法研修所のその後。 昭和天皇の皇后の実家である、広尾の久邇宮邸が、後に聖心大学となり、今上天皇の妃となる学びの場となった話などなど……。 本書で示す「地霊(ゲニウス・ロキ)」とは、その土地にかつて起きた神秘的、悲劇的な事情により、感性的な影響が残り、いつしかその場所そのものが、独自の精神を持つに至ったものとされている。 数奇な運命を辿った土地には、人々の想いが残り、その後の歴史に影響を与えていく。無論「そうでない例」も枚挙に暇はないのだろうが、いつまで経っても処分できない土地、悲劇的な事ばかり起きる因縁の地は確かにある。 無念の想いが籠る土地、いわくつきの場所には、誰しもが近付きたくない、関わりたくないと思うものだろう。遺された人々の怖れ、尊重の想い、鎮魂の念がこうした土地を作っていくのではないか。個人的にはそのように感じた。

137 物理学者パウリの錬金術・数秘術・ユング心理学をめぐる生涯

137 物理学者パウリの錬金術・数秘術・ユング心理学をめぐる生涯 アーサー・I・ミラー

二ヵ月以上かけてようやく読了。たまたまある雑誌で「パウリ効果」を知り彼に興味が湧いて読み始めた。物理学も心理学も専門的なところはあまり理解できないが、天才物理学者パウリがあのユングとこれほど深い交流を持っていたとは知らなかった。1日数ページしか読めなかったのに挫折しなかったのは、パウリをはじめ登場してくる多くの科学者のユニークな生き様に惹かれたから。

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