ノンフィクション

毒

毒 船山信次

毒と薬は表裏一体。同じ物質でも濃度や用途などによって毒にも薬にもなることがわかりやすく書かれている。毒による事件や事故は背景も含めてかなり詳細に記され、著者の力の入れようがわかる。大麻に関しては、なんで必ずしも生活に必要でないものを違法なものをわざわざ合法化したがる人たちがいるのかと、その裏に何かあると匂わせており、ユニークである。

死に山: 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相

死に山: 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相 ドニー・アイカー

冷戦真っ只中のソビエトの山中で、経験豊富な9人の大学生トレッカーたちが不可解な死を遂げた。リーダーの名前をとってディアトロフ峠事件と呼ばれる。 この事件はネットなんかで見るとほんとに謎だらけで、原因も雪崩や強風といった自然現象説から軍の新型兵器の実験に巻き込まれたとかいう陰謀説、さらにはUFOなどのオカルト説まで喧しいけれど、先入観なしに事件の実地に足を運び、生き残り(体調不良で途中で引き返した)に話を聞き、その原因に到達したと思われるのがこの本。 ネットで見てるだけだと不可解でも、専門家に聞いてみればありふれたことというのは多数あるが、この事件で謎とされた部分のうち、ほとんどはそんなことだった。ただ検証が足りなかっただけだったわけだ。そして、最後の最も謎とされる部分にも、科学的に妥当なで多分最終的な結論が与えられる。 アメリカ人の著者は貯金が底をつき、クレジットカードも限度額まで使ったそうで、そこは悲壮感いっぱいながら、ぶっきらぼうながら不思議に優しいロシア人たちとの交流も楽しく、上質なノンフィクション。

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未踏の時代

未踏の時代 福島正実

日本SFの夜明けについて著者が熱く語っていた。古典だけど、SF好きなら一回くらいは目を通して見てもいいかな。

エンブリオロジスト-受精卵を育む人たち-

エンブリオロジスト-受精卵を育む人たち- 須藤みか

就活終了して内定式も出たのに、大学の求人票で不妊治療クリニックの胚培養士の募集を見つけて興味を持った。この本を読んで、胚培養士の仕事の責任の重さ、不妊治療を受けている患者さんの思いや辛さを知って、胚培養士になってどんな仕事をしたいのか、患者さんとどう向き合っていくか考えさせられた。1%の可能性を信じて、最後まで諦めない根気強さ、受精卵取り違えを防ぐために細部まで注意を払い、チェックを怠らない慎重さが求められる職業だと思った。

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花殺し月の殺人――インディアン連続怪死事件とFBIの誕生

花殺し月の殺人――インディアン連続怪死事件とFBIの誕生 デイヴィッド・グラン

久しぶりにここまで酷い話を読んだ。ノンフィクションであることが恨めしいくらい。 アメリカ先住民にオセージ族という部族がいて、他の先住民と同じく白人に住んでた土地を追い払われ荒れ果てたオクラホマの片田舎に居住地を与えられる。彼らが他の部族と異なったのはその居住地〜ちょっといいところだとまた白人が奪いにくるからと自らわざわざ僻地を選んだ〜から大量の石油が出たこと。さすがの白人達も気が引けたのかそこからも更に追い払うことはせず定期的に国から金を払うことにした、というのが物語の前提。そのオセージ族で謎の連続殺人が起きる。インディアンが何人死のうが構わないという風潮の中、FBIを立ち上げようとしていたフーヴァーがこの事件に目をつけて優秀な捜査員を送り込み、という話。ちょっとネタバレになってしまうのだけどオイルマネーを奪おうとあの手この手で犯罪を犯す連中の悪辣さにはもはや驚きしかなく、人間はここまで悪くなれるのか、という印象。フーヴァーのクソ野郎ぶりも聞きしに勝る感じで読んでて本当に切なくなる。しかもエピローグの章で更に打ちのめされて、という構成。ものすごく嫌な話だけど読み物としてはかなり面白かった。嫌な話でも平気、という人にはおすすめします。改めていうけど…これがノンフィクションとは…。

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あなたのアクセスはいつも誰かに見られている

あなたのアクセスはいつも誰かに見られている 小川卓

一度見た広告がサイトをまたいでも付いて来ること、アマゾンのオススメ商品リストが異常に的確な理由、Facebookでビックリするほど自分の嗜好にあった広告が表示されるのは何故なのか? 筆者は、リクルート、アマゾン、サイバーエージェントなど、名だたるIT企業を渡り歩いた行動分析の専門家で、最新のネット事情についてわかりやすく説明してくれている。 基本的に業界側の人なので、行動分析のメリットを説くものの、そのリスクについてはあまり言及しない。僕はこんな仕事をしてきましたよー的な、名刺がわりの一冊という雰囲気かな。

作家の酒

作家の酒 コロナ・ブックス編集部

文豪、名漫画家、映画監督、、それぞれが愛した酒、酒がある風景、酒場を珠玉の写真とともに。 文豪たちは、文壇バーばかりに行ってたのかと思いきや、いやはやどうして。 結構身近に感じられた。

采配

采配 落合博満

野球だけでなく、サラリーマンにも通じるものがある、全人類必読の書です。

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