科学

生物模倣――自然界に学ぶイノベーションの現場から

生物模倣――自然界に学ぶイノベーションの現場から アミーナ・カーン

ひっつき虫(オナモミ?でしたっけ?)をヒントに生まれたマジックテープとか、カモメの羽の形状を真似て作られた扇風機の羽根とか、自然界から学んだ技術やデザイン、そういうのを生物模倣というらしい。バイオミミクリーとかバイオインスピレーションとも言うのだけど、経済的にも環境的にも期待がもてる分野で、いま飛躍的に研究者が増えてもいるそうだ。 もちろんその分野は一括りにできるものではなく、イカの発色からシロアリの蟻塚、光合成を行う葉っぱなど広大で多岐にわたる。そうしたバイオミミクリーの世界の現在をルポしたのが本書。 生物は環境といわばうまくやっている。そうしたうまくいってるワザを模倣することはたしかに効率的でもあるだろうけど、そうしたいわば「夢の技術」と現実は異なることも明確にしているのがやはりきちんとしたサイエンスライターらしい目配りの良さ。 バイオミミクリーの難しさは実際そこにある。何をどこまで真似るのか、全く同じようにか、ちょっとひねってか? しかし生物の環境適応の解決法の要点はミクロなレベルにあるのか、マクロなレベルにあるのかもわからないし、そもそも生物はうまくやってるわけではなくて、なんとかやっているだけなのだった。それを模倣するだけではもちろん足りない。 そんな基礎的なこともきちんと分からせてくれるのはありがたい本。

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古代マヤの暦:予言・天文学・占星術

古代マヤの暦:予言・天文学・占星術 ジェフ・ストレイ

非常に薄く内容量も決して多くはないのだが、装丁も中の挿絵も古い洋書の雰囲気があり、とても良い。 暦について書かれた本は情報量が多すぎてよく理解できない事が多かったのだが、これはとても簡潔で要点のみがまとめてありとてもわかりやすかった。 古代の人はなぜこんなにも天体の法則に詳しかったのか…? とてもロマンを感じました。 おススメです。

稲と米の民族誌 アジアの稲作景観を歩く

稲と米の民族誌 アジアの稲作景観を歩く 佐藤洋一郎

アジア各国の稲作文化に触れる歴訪の旅。 イネ科の植物を主食にする民族はたくさんいるけれど、みな米や雑穀など様々だし、日本では美味しいとされる米があちらではお粥にしかならないと敬遠されたりと、文化の違いがわかる。 栽培の仕方も、水耕栽培だけでなく、その地域でいろいろあって、品質を一定にするために日本の農家はかなり努力しているんだと思います。 その結果、タネを同じ品種で自家受粉することが必要で、でも生物学的には雑種にした方が生育が良いなど、矛盾もあったり、遺伝子はタネにしかないから、株分けした植物には遺伝情報がないなど、面白い農業の知識に触れることができました。

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エレンの宇宙

エレンの宇宙 羽馬有紗

1つの電子であるエレンが主人公 エレンの目線で宇宙の出来上がりから仕組みまで子供にもわかりやすい言葉と絵で描かれている 量子が何個で電荷がなんとかかんとか、理数系の苦手な自分には文字の意味というより文字自体を目で追っているだけという事態に陥ってしまったが、絵がかわいくてそれをみてなんとか理解した気になった。

数学的思考法―説明力を鍛えるヒント 講談社現代新書

数学的思考法―説明力を鍛えるヒント 講談社現代新書 芳沢光雄

現代の数学教育の問題点。数学的能力が必要になったと言うようになったけれど、相変わらずいかに早く計算するかという点で論じ、やり方の暗記を強行に主張。大衆もそれをありがたがる。必要になった「数学的能力」とはなんぞや。数式は出てこないし、コラム形式でとても読みやすい。

腸内細菌の話

腸内細菌の話 光岡知足

腸内細菌と言えば、この人というくらい世界的にも有数の腸内細菌学者である光岡知足の著書。 この本一冊で、腸内細菌に関する基礎知識が網羅できると言っても過言ではなく、現代のサプリメントや健康食品による腸内細菌信仰がいかに怪しいかがわかる。 腸内細菌は、環境や食餌で決まっていき、そこに体質論、遺伝子などを組み入れながら考えた方が良さそうです。 現代の栄養学は食物の栄養素ばかりフォーカスしていて、体内での化学変化を理解しないと意味がない。 体内での化学変化に腸内細菌は関わり、ビタミンB12などを作り出しているなど、栄養士の情報では考えられないだろう。

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新薬の狩人たち――成功率0.1%の探求

新薬の狩人たち――成功率0.1%の探求 ドナルド R キルシュ

ドラッグハンターたちの格闘の記録。彼らの着想と執念と奇蹟のおかげで今の私達の健康がなされていると思うと感動すら覚える。中でも登場人物が目まぐるしくリレーで繋がれるピルの話と、真の開発者がナチス権力のために黙殺されたアスピリンの話は秀逸。

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