科学

鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。

鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。 川上和人

新潮45での連載をまとめた作品。 短いエピソードが連なり、そのどれもがクスッと笑える小話のようなもの。興味深く珍しい鳥類の生態が細かく書かれている訳ではなく、この業界を面白おかしくサラリと話してくれる、そんな学術的エッセイ本。 いい意味で軟派なタッチ。堅苦しくない難しいお話が読みたい人向け。もちろん鳥は好きです。

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子どもと一緒に覚えたい 道草の名前

子どもと一緒に覚えたい 道草の名前 稲垣栄洋

美しい挿絵に、へぇーと唸ってしまうようなそれぞれの道草の特色や名前の由来などの文章が心地よく、子どもといっしょに探して遊びたくなります。植物の多様性やしたたかさに、読んでいて感心しっぱなしです。

昆虫学者はやめられない: 裏山の奇人、徘徊の記

昆虫学者はやめられない: 裏山の奇人、徘徊の記 小松貴

随分前にあるTVのドキュメンタリーで、南米に住む昆虫学者の特集が組まれていた。 その人の部屋には無数の透明なビニール袋が吊られてあって、そこで無数の虫たちを飼っていた。 異様な光景だった。けれど虫たちに対する愛情を感じた。この本の著者からも同様の愛情を感じる。 ぼくたちは自分の住んでいる環境が良くなることには貪欲で、その影にある犠牲に目を向けることはあまりない。 ましてや美しい蝶ならともかく、光の届かないジメジメとした洞窟に蠢く体長1ミリ程度の微小な虫たちのことなんて、歯牙にも掛けない。 裏山に出掛けて、無数の虫たちと触れ合う奇人の生き方に憧れを抱き、大都会の一室でこの本を読むぼくは、せめて虫たちとぼくたちの生活が上手くバランスを保つことを願うばかりです!

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眠れなくなるほど面白い 図解 物理でわかるスポーツの話

眠れなくなるほど面白い 図解 物理でわかるスポーツの話 望月修

高校時代に見たこともない記号だらけの数式はスルー。だけど分かりやすく説明してくれてるから、言いたいことは分かる。ためになる、というよりはひまつぶし(ごめんなさい) 野球でバントをする時、バットを30㎝の距離を0.05秒で後ろに引くと、当てたボールを速度0にできるらしい笑

物理学者は山で何を考える

物理学者は山で何を考える J.S. トレフィル

これも古い本。版元の名称もなかなかいい。プレートテクトニクスや岩石はどこから来たか、氷河や谷川の流れや川床を物理学から考える。そうか、例えば3000メートルの北アルプスの頂きから眺めるパノラマは、地球の成り立ちを表しているんだ。

サピエンス全史(下)文明の構造と人類の幸福

サピエンス全史(下)文明の構造と人類の幸福 ユヴァル・ノア・ハラリ

前巻同様面白い。というか、前巻を踏まえてさらにスケールアップした見解だった。 資本主義という名の宗教を信仰する現代人、自分自身を新種の生物に変容させるかもしれない特異点の存在など、興味深い。 一度読むだけでは殆ど理解していないのだろうと読み終わってからそう感じる。もう一度手に取る機会を作りたい。

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トリノトリビア 鳥類学者がこっそり教える 野鳥のひみつ

トリノトリビア 鳥類学者がこっそり教える 野鳥のひみつ 川上和人

以前、都会の片隅でカワセミを見かけた事があった。まさかそんなところにいるとは思わなかったので大変驚き、夢中で青く美しい姿を追った。 その後も時折思い返しては、カワセミ見たねぇと語り合う事もあるほど、貴重な体験だった。 そんな都会の神秘、カワセミはこんな風に紹介されていた。 「コバルトブルーの羽毛が美しい、渓流の宝石ことカワセミ。魚がいて、巣穴が作れる環境があれば、多少こぎたない川でも機嫌よく暮らしている鳥です。」 こぎたない…川…宝石が…ああ… ヒトにとって、最も身近な野生動物である野鳥。そのまさか!やそんな!に溢れた生態を垣間見れる本書で、これまで出会った鳥達を探してみるのもいいかもしれません。意外な姿を見つけられるかも…。

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恐竜はなぜ鳥に進化したのか―絶滅も進化も酸素濃度が決めた

恐竜はなぜ鳥に進化したのか―絶滅も進化も酸素濃度が決めた ピーター・D. ウォード

実はこの手の本は実は無数にある。勿論、僕は古生物学などを学術的に理解しているわけではない。それでも五億年前のカンブリア紀から六千年前のジュラ紀あたりの話しは60歳過ぎてもワクワクする。この本のカバー写真、アーケオプリテクス、つまり始祖鳥の化石写真を長らくパネルにして僕の部屋に掛けていた。

デジタルネイチャー 生態系を為す汎神化した計算機による侘と寂

デジタルネイチャー 生態系を為す汎神化した計算機による侘と寂 落合陽一

巷で言われているほど難しくはないです。日頃落合さんが仰っていることが具体的に記されています。 個人的には第3章で議論されていた、オープンソース化による社会の変化に胸が高鳴りました。 「すべての個人は個別の最適解を持ちうる上、標準化はあまり意味を持たず、最適解は時系列と環境によって異なる。」 非中央集権的なシステム(ブロックチェーンなど)による社会のオープンソース化は、これまで不可能だった個人の最適化を可能にします。それにより人々は個別の価値観を持つことが可能になるという主張です。 現代の我々の社会は均質的思考が求められ、時にそれが苦悩の種になりますが、今後人と違うことが否定されない社会になると予測してくれることに、私は将来に希望を持つことができました。

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デザイナー・ベビー ゲノム編集によって迫られる選択

デザイナー・ベビー ゲノム編集によって迫られる選択 Paul Knoepfler

2014-15年執筆、出版 CRISPR-Cas9という遺伝子組換え技術や デザイナーベビーの倫理についてを 幹細胞研究者が分かりやすく書いた本 同じような表現や話が繰り返されたりするけど誰にも分かりやすく・ひろく問題提起をしたいためだとおもう そこまで前の話になるまえに読めて良かった

山はどうしてできるのか―ダイナミックな地球科学入門

山はどうしてできるのか―ダイナミックな地球科学入門 藤岡換太郎

子どもの頃、手の甲を一方の手指で押し付けてずらすとシワが出来るのが、山の成り立ちだとか、インド大陸や伊豆半島が大きい陸地にぶつかり、その時のシワでヒマラヤや丹沢が出来た、とか大人に教えられて笑った記憶がある。山登りをしていると山の斜面に土の色が波打って縞模様になっていて、これが地層だな、なんて。考えてみれば不思議だよね。

ウイルスの意味論――生命の定義を超えた存在

ウイルスの意味論――生命の定義を超えた存在 山内一也

思考する訳でもないのに、見事な社会行動をしたり物を作ったりする昆虫も「うえ〜」と思うのだが、細胞ですらない物質の連なりであるウイルスが、宿主や生態系を活かしたり、「免疫」(人間がウイルスに対する、ではない、ウイルスがウイルスに対する、だ)を持ってたりって、一体何なんだろう。日本のウイルス学の泰斗の一人がやさしく説く、全編「うえ〜」「ぎょえ〜」の一冊!

ワンダフル・ライフ―バージェス頁岩と生物進化の物語

ワンダフル・ライフ―バージェス頁岩と生物進化の物語 スティーヴン・ジェイ グールド

こんなにスリリングで驚きに満ちた、不思議なワクワクする生物進化の本はない。化石、というだけでも心踊るのにバージェス頁岩の話ならなおさらなのです。本当にこんな生物が地球に生きていたのか。僕が好きなのはアノマロカリスかハルキゲニアかな。

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