文庫

人間失格

人間失格 太宰治

 掃除をしていた。その途中、本棚を整理している時にこの本と再会して、ぱらぱらと本を捲ってから、表紙を見た。そして、もう一度、最初のページから本を捲りはじめていた。  家の中を歩きながら、お茶を飲みながら、用を足しながら読んでいた。気がつくと、日が暮れて来ていた。洗濯物を入れないといけないなと思った。  晩御飯の支度をして、家族が揃うまでの間、途中まで読み終わっていたこの本を開いて、最後まで読みきった。家族はまだ揃っていなかった。  こんなに短い小説だったのか…そんな印象を受けた。そして、どうして、ここまで人の世は生き辛いのだろうか?そう思った。  家族が揃った。僕は笑顔でみんなに食事を取り分けていた。これが僕の幸せだ。こんな人の世の中でも生きていける支えがあれば、果たせる役割があれば僕は何とかやっていける。そう思った。

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日曜日たち

日曜日たち 吉田修一

大きさも色も材質も違う、バラバラのビーズをつなぎ合わせたような連作短編集。コンセプトは都会の喧騒の中でもがきながら生きる若者たちの姿。そのビーズをつなぎあわせるのが、端役としか見えない小学生の兄弟。 誰もが己が生きるのに必死で、他人のことをかまう余裕もないはずの都会生活。そんな中で、自分より弱者である子供が困っている姿を見れば、誰もが優しい気持ちになれるはず。現代社会の歪みだとか、現代人の孤独だとか、そんな理屈をこねるのではなく、生きることに疲れた男女の姿がいじらしく切ない。

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すべてがFになる

すべてがFになる 森博嗣

テンポはちょうど良いくらい。 科学的にも明らかな違和感は少なめだけど、そのコードは、わかるんじゃない?という気が… 少なくとも「意味のわからないif文が、一行だけあったわ」という発言は、まともなプログラマからは出てこないかと。変数、すぐたどれているし。島田さんは、素人の設定ではなかったはず… プログラムのところは、書かない方が良かったかなぁ。

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舟を編む

舟を編む 三浦しをん

綺麗にまとまった一冊だと思います 馬締さんにとっての辞書のように 人生をかけて取り組めるものは 私にとって何なのか、考えさせてくれました

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太陽のパスタ、豆のスープ

太陽のパスタ、豆のスープ 宮下奈都

絶望して初めてわかる、自分が何も見えていなかったこと。何も持っていなかったこと。そして、何も誇れるものがないこと。落ち込む主人公に叔母が薦めたのはドリフターズ・リストの作成です。でも、ほんとに落ち込んでるときに、やりたいことなんて出てこないんだよね〜。 リストを書いては消して、タスクを細かく割ってみたり、トライして挫折したり。自分の芯を探してあがく主人公に共感しきりでした。 毎日のご飯が自分を作るように、毎日の何かがわたしを作っている。地に足のついた一歩を踏み出そうとするラストは、とても爽やかな気分です。

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プラージュ

プラージュ 誉田哲也

住民皆んなが訳ありのシェアハウス…の魅力的な謳い文句に惹かれて一気に読みしました。犯罪のひとつ一つは結構重いのに、読み終えたあとに重くならないのは、多分この本の目線が『優しさ』で貫かれてるからかな?と思ったりしました。

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闇の底

闇の底 薬丸岳

黒以外の色を隠すには、黒を上塗りすればよい。 では、黒を隠すにはどうすればいいのか? 読み終わって出てきた疑問だ。 黒に黒を重ねても、残るのは黒。 無力な子供への性犯罪のない世界を作るためのひとつの解答が、ここにある。ただ、罪を罪で、憎しみを憎しみで抑止しようとしてもそこにあるのは闇。いや、これは解答ではなく、私たちの前に突きつけられた設問だ。

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すべて真夜中の恋人たち

すべて真夜中の恋人たち 川上未映子

夜の美しさや、感情などいちいち表現がわかりやすく感じられた。普段思ってても言葉にできないものがここでは言語化されていて、自分と重なる部分が多くてとても読みやすかった。心踊るストーリーでした。

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グロテスク〈上〉

グロテスク〈上〉 桐野夏生

自分が読んだ中で一番重かった一冊 章によって登場人物の主観で書かれているため、物語を多面的に組み立てる感覚で読みました 救いない話ではありますが、これが現実だと納得できる話です

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新装版 銀行総務特命

新装版 銀行総務特命 池井戸潤

なんだろう…池井戸氏の作り出すストーリーの空気感が好きです!…ってなんのこっちゃわかりませんよね?空気感を作り出すのが上手いから、池井戸氏の小説は面白いんだとも思ってます。 短編集で。どっかで見たことあるよな?…テレビドラマシリーズですね〜〜シュールでコミカルな例のシリーズです。

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NO.6♯1

NO.6♯1 あさのあつこ

小学生の時に読みましたが、今でもその隅から隅まで忘れられないでいます。 読むたびにドキドキして、一度読み始めると止まりません。

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毒を売る女

毒を売る女 島田荘司

御手洗シリーズの短編の『糸ノコとジグザグ』が入ってると最近知ったので、購入しました。タイトルの『毒を売る女』も面白かったし、これは良い短編集でした!

恋に焦がれて吉田の上京

恋に焦がれて吉田の上京 朝倉かすみ

答えていいかい? 「会いたい、と、知りたい、で、ほぼ10割なんだ」 これは好きの内訳とひとしくないかい? 。。。 「好きな人できた」の後に「なんの仕事してる人?」って聞く大人になってしまってるから、この内訳に出会えてよかった。

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