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名を残す人ってこういう人ですね。おそらく日本には相対的に見てこういう気質を持った人間が多い。他国からの侵略が無かったからとはいえ、世界一老舗企業が存在するというのはその気質が一因を成しているようにも思います。“生”と“死”という究極のテーマが刀鍛冶『長曽禰虎徹』を通してストレートに感じることが出来る作品です。 |
コメントした本
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客観的に推理していくイメージがある恭一郎ですが、お嬢さんにヤケに熱をあげてます。 |
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7人の宣教師の目を通してみるジャポン。山本兼一の作品はどれも人、モノ、風景、心情が生き生きと描かれていますが、この作品も素晴らしい。人物の生い立ちや取り巻く人々、史実を基にして描かれる様子はあたかも読者自身がタイムスリップして、歴史上の出来事一つ一つを目の当たりにしているような錯覚さえ覚えます。 |
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山岡鉄舟。天性のバランス感覚を持った豪傑。真っ直ぐで揺るぎのない心を武器に、ただひたすら正しいと思った方を目指し、幕末の動乱期を立ち回ります。 |
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「企業は人なり」などとはよく言ったもので、ブランドもデザインありきになりがちですが、やはりそこにいる人が体現するものだと改めて痛感させられる内容。 |
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会津藩大老田中玄宰の生涯。藩内の諸産業を改革育成。藩の財政建て直しを図ると共に、人財育成のため現代で言うところの義務教育のシステムを確立。八重の桜でお馴染みの面々を育てる礎を築いた。抜群のバランス感覚の持主であり、名宰相とはこの人のためにあるような言葉である。 |
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日頃の業務を作業としてただ無意識にこなすのか、プライドや使命感を持って取り組むのかでは相手に伝わるものも大きく異なってきます。もちろん自らの将来にも…。 |
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安土城築城という一大プロジェクトに挑む棟梁親子を中心とした物語。CADがなくても勘と技術と心意気で比類無き巨城が完成します。文字通り命をかけて職を全うする姿が輝いて見えます。 |
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敗者の記録は勝者によって記されるもので、得てして悪人に仕立てられるもの。本能寺の変の首謀者光秀の場合も然り。ただ一人誠実に、民を重んじ、一族を想い、友を想う心優しい光秀には戦国の世の水は合わず、苦悩の連続だったのかもしれません。 |
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親友、恋人に対して殺意を抱き、抱かれ…。信じるものの選択肢が狭くなるとその反動の振れ幅もデカいというか、割り切れない感情が行き場を失ってしまうものなんでしょうね。 |
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人間関係で良くあるボタンの掛け違え。親友とか恋人とか気持ちが近い分掛け違った時の反動がデカいんでしょう。メインのトリックに大半の人にとって経験のない茶道を持ってきた事で、理解させるための説明いちいち必要なもんで、難しい感じになってますね。 |
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新しいことをやるっていうのは本当にエネルギーを必要とするし、想像以上に高い壁が何層も立ちはだかっているもので…。でもそれを突き抜けたときの爽快感ったらないでしょう。この小説の中では主人公が結構強引に持って行く場面もありますが、読み終わるときには突き抜けた爽快感があります。 |
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信じる道をまっすぐに、ただひたすらまっすぐに。鉄舟の為す全ての事柄は常に天下万民に向いていて、己が利益など考える余地もない。戦国時代においても竹中半兵衛、黒田官兵衛がいたように、時代の節目にはこういった人物が現れるのかもしれません。 |
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中小企業におけるブランディング教本のような内容。基本いい商品を作ってる日本の中小企業。その心意気とか情熱をいわゆる「デザイン」と言われる着物を着せてカスタマーにプレゼンテーション、アプローチすることで、共感を獲得し購買に繋がるといった感じですかね。 |
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そこに生きていた人を後世に伝えるために史記編纂に尽力した光圀。その意志継いだ者によって継続して残された史記。光圀の魂を受け継いだ史記をもとに冲方さんの手で現世に蘇った光圀が物語の中でいきいきと描かれていたと思います。人を治める学問が物語の根幹を為しているので、単に歴史小説という括りではなく、ビジネスにも応用出来そうな内容も諸所みられました。 |
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利休の作り出す『美しいもの』は出自、身分に関わらず誰が見てもそう感じるようなある種普遍的で絶対的な『美』。つまり自然と湧き出る内なる感情。秀吉や信長のような時の権力者が集める『求心力』は武力や威力に任せたいわば外的要因によるものがほとんど。腐心して求心力を高めようとする権力者に対して、いとも簡単に人の心を惹きつける利休の『美』は恐怖以外の何者でもなかったのだと感じました。 |
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“センス”=“先天的な優れた感覚”と思われがちだが、“知識”というバックグラウンドに裏打ちされたものであるという話。ワークライフバランスなんて言葉が間違った方向性を持って横行してますが、センスを発揮する人はオフであってもアンテナ張って仕事に繋がる行動取ってるってことですよね… |