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Yoshikatsu Sasaki

永井荷風 、小林信彦 、内田百間

永井荷風 、小林信彦 、内田百間 、小川洋子 、横溝正史 、隆慶一郎、J・アーヴィング、E・ヘミングウェイ、S・ソンタグ、

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コメントした本

火花―北条民雄の生涯

ハンセン病、かつては癩、癩病と呼称され、遺伝性、伝染性、さらには宿痾とまで言われた病。しかし50年ほど前には既に、その症状は確定されていた。 本書はそれより前、癩罹患イコール社会からの完全隔離と家族の完全秘匿が「強制」された時代に、火花を散らすように生きた北条民雄の評伝であり、かつ、私淑した川端康成の創造性を浮かび上がって来る意味で、川端への評伝ともなっている。 この点が素晴らしい。 北条と川端の手紙のやりとり、北条の癩院での何とも自暴自棄、自分勝手な行動、そして死に様。 終盤、北条の死へ向かう段階での本書の文章が、煌めいて見えるのは、のめり込み過ぎなのだろうか、しかしそれでも神々しい。 社会的には如何に虐げられ、排除されていたにしても。

約3年前

江戸川乱歩傑作選

乱歩は題名付けが素晴らしい。「団子坂」が「D坂」、 「覗く者」が「散歩者」。 「陰獣」「電人M」なんて正にワンアンドオンリー。 主題に惑わされるが、モダニスト乱歩の視点は、今でも成り立つと思う。

3年前

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悼む人〈下〉

良い小説だ。天童さんの作品でも一二ではないかと思う。 主人公であろう、静人の視点に立って読むと、理解・共感が非常に難しく、それは恐らく終局の場面まで変わらない。転じて、静人の母の視点に置くと、母自身の気持ちの動きだけでなく、静人の心も忖度出来るように読める。そのうえでの読後は、極めてキツい小説だと感じる。これ程に多くの人の死が、死に方が描かれ、そのひとつひとつの死に主観として向き合うことを強いられる小説というのは、私は寡聞にして知らない。 最後に。この小説は東日本大震災より数年前に上梓されているのだが、静人はきっと今、東北の地を巡り続ける、辛い旅を続けているのだろう、と増補をしたくなる。

3年前

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悼む人

良い小説だ。天童さんの作品でも一二ではないかと思う。 主人公であろう、静人の視点に立って読むと、理解・共感が非常に難しく、それは恐らく終局の場面まで変わらない。転じて、静人の母の視点に置くと、母自身の気持ちの動きだけでなく、静人の心も忖度出来るように読める。そのうえでの読後は、極めてキツい小説だと感じる。これ程に多くの人の死が、死に方が描かれ、そのひとつひとつの死に主観として向き合うことを強いられる小説というのは、私は寡聞にして知らない。 最後に。この小説は東日本大震災より数年前に上梓されているのだが、静人はきっと今、東北の地を巡り続ける、辛い旅を続けているのだろう、と増補をしたくなる。

3年前

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レココレ・アーカイヴズ キング・クリムゾン

過去のクリムゾン関係記事まとめ。何度も再結成してるバンド(ユニット?)なので、このガイド本は役立ちます。

3年前

翼はいつまでも

もう十数年前になろうか、単行本で読んだ。題名が良い。エピソードをゴテゴテと詰め込まず、主題のみを語ることが見事に成功した、そしてその語り口が主題に沿っている、傑作だろう。ビートルズの「ツイスト・アンド・シャウト」に乗って、みんなで踊る場面は特に良く憶えている。

3年前

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成りあがり―矢沢永吉激論集

35年ほど前に角川文庫化された時に読んだ。 「卒業証書を破り捨て、東京へ出た」。 今でも鮮烈に憶えている一文だ。

3年前

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悼む人〈上〉

良い小説だ。天童さんの作品でも一二ではないかと思う。 主人公であろう、静人の視点に立って読むと、理解・共感が非常に難しく、それは恐らく終局の場面まで変わらない。転じて、静人の母の視点に置くと、母自身の気持ちの動きだけでなく、静人の心も忖度出来るように読める。そのうえでの読後は、極めてキツい小説だと感じる。これ程に多くの人の死が、死に方が描かれ、そのひとつひとつの死に主観として向き合うことを強いられる小説というのは、私は寡聞にして知らない。 最後に。この小説は東日本大震災より数年前に上梓されているのだが、静人はきっと今、東北の地を巡り続ける、辛い旅を続けているのだろう、と増補をしたくなる。

3年前

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濹東綺譚

読むなら、木村荘八の挿画が載っている岩波版を。 この作品は、小説〜随筆〜漢詩で構成され、小説中には作中小説も含まれています。正に荷風が、自らの趣味と感情を表現するために、表現術を尽くした作品と言えます。 冒頭から95%部分までの「小説」の舞台である玉ノ井は現在の東京都墨田区、東向島から墨田界隈で、そこには今ならばまだ、赤線跡を示す外観の建物が散見されます。 突然に終わる(終わらせられる)小説の後には、随筆と漢詩が続き、この部分の、荷風本人の慨嘆こそが、読み手を惹きつけて止まない魅力なのです。

3年前

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