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kantaroh

ブルーにこんがらがって

ブルーにこんがらがって

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コメントした本

竜の学校は山の上 九井諒子作品集

ファンタジーと日常が絶妙なバランスで組み込まれているからこそ、それぞれの話が面白くて、どこか 親近感がわく。 魔王を倒したのに浮かばれない勇者。 ケンタウルス族がいる日常。 竜を学ぶことができる大学。 あぁぼくもこんな世界に暮らしたい。と呑気に楽しく、少し切なく、読後はなぜかスッキリと。 世の中には知らないだけで、 まだまだ面白い漫画がたくさんあるもんだ!

約11時間前

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田園交響楽

盲目の少女を拾った牧師が、案の定少女に惹かれていく話。 妻に対する愚痴やら、息子に対する嫉妬やら、信仰に託けて、ほんとにしょうがねぇよ、まったく。 でもそういう人間の弱さや醜さをさらけ出せるのが文学のいいとこなんだなぁ。 盲人もし盲人を手引きせば、二人とも穴に落ちん。 ぼくたちは自分たちが思っているほど、世の中を、人を、自分自身を見通しているわけではない。

7日前

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熊の敷石

Le pavé de l’ours フランス文学を大学院で学ぶなんて、物好きだったぼくをよく飲みに誘ってくれた教授が、教えてくれたフランスの諺を冠した小説。 ありがた迷惑とかいう意味のこの諺を、日を跨ぐ飲みの席の三次会で、どういう経緯でぼくに話したのかを思い出すことはどうしてもできない。 そういえば、この物語で登場するリトレという辞書の編者もまたその教授が教えてくれた。 この小説の裏表紙には「なんとなく」という感覚に支えられた違和感と理解。そんな人とのつながりはあるのだろうか。との一文がある。 なんとなく、フランス文学を学び、なんとなく、博士課程ではなく、就職をしたぼく。 それでもなんとなく、未だにぼくのiphoneには教授に教えてもらったリトレの辞書のアプリがインストールされている。

12日前

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惑星の影さすとき

SFってのは不思議な魅力に溢れている。 Amazonからこの漫画が届いたとき、何で買ったんだろうと少し後悔した。 けれども読み進めるうちに虜になっていた。 ほんとに面白いんだ、この漫画。 数学もわからない、ましてや宇宙のことなんて、ちんぷんかんぷん。 なのに面白いんだ。 遠い未来、遠い星で、時間の流れが変わってしまうほど、ここから遠いどこかの銀河で、想像するだけでこれほど楽しいことはない。 たまには分からないことを夢想するのも悪くない。 それにしても出先のカフェの空調が効きすぎている。そろそろ平凡な地球に戻るには頃合いだ。

26日前

いつか深い穴に落ちるまで

日本とブラジルを繋ぐトンネルを開発する会社の広報課の物語。 突拍子もない計画のすぐそばで発表することのない原稿を書き続ける、広報課、鈴木一夫。 穴を掘った副産物の温泉に浸かりながら、彼はいつか来る計画の完成を待っている。 そして深い穴がトンネルになったとき、彼は物語の表舞台へと登場する。 いつか深い穴に落ちるまでの軌跡がこの物語であり、鈴木一夫の仕事なんだ。 鈴木の意志を継いだ後輩、大森が語る鈴木の最後の様子。語り手を大森にするなんて、洒落た演出じゃないか、ほんとに。 もしほんとうにこんな事業が秘密裏に行われていたのなら、そしてどこかに鈴木がいたのなら、いや、やめておこう。 この計画を表沙汰にするにはまだ早い。 ぼくたちの社会がもう少しゆとりとユーモアを取り戻すことができたなら、大森よ、存分にプレスリリースを発表してくれ。 ぼくたちはまだ深い穴に落ちる準備ができていないのだから。

約1か月前

海を見たことがなかった少年―モンドほか子供たちの物語

大人になるとくだらない物差しで人を見定めたり、ほんとうに必要なことがわからなくなるからこそ、この短編集の瑞々しさがすごく刺さる。 海を見るために旅立った少年を大人たちは失踪というけれど、残された子どもたちはそうは思っていない。 時折誰かが思い出したように「あいつ、あっちにいると思うかい?」と少しだけ語るそんな関係性が凄くいい。 ある作家が文章で1番大切なことは、いかに瑞々しい文章を書き続けられるかと語っていた。 読後、その言葉が脳裏にフッと浮かんでは消えた。

約2か月前

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経済のしくみがわかる「数学の話」

世の中には2種類の嫌な奴がいる。 この本の著者は、頭の冴えた嫌な奴だ。 確かに性格はひとクセあるし、はなから文系をバカにしている。 でも世の中に流布している数字のまやかしや意図的なミスリードを誘うデータの類いにはハッキリと物申す人だ。 頭の冴えた嫌な奴の特徴は、うやむやにせず、物事の本質を突くことだ。 多分それが、数学の明晰性なんだろうな。と頭の弱い嫌な奴は思いました。

3か月前

謎のアジア納豆: そして帰ってきた

留学中に何度もお世話になった納豆。 スペイン人が一口食べて、眉をひそめた納豆。 けれどもアジアの人には好評だったなぁ。 それにしてもアジアにはこんなにも納豆があったなんて、なんだか感慨深い。 ぼくたちの住んでいる地域には問題が山積みだけれども、それでもこの本で紹介されている納豆の様に分かり合えることは沢山ある。 いつか極上の納豆のようにまろやかで、雑味なく、ぼくたちが熟成されることを願って、今日も納豆をかき混ぜる。

4か月前

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火を焚きなさい―山尾三省の詩のことば

時折、表紙のデザインやタイトル、帯に書かれているコトバに惹かれることがある。 勿論、詩の持つ美しさが琴線に触れることがある。 だからぼくはこの本を手に取ったんだ。 山に夜が迫る。影が伸びる。夜が始まる。 だから火を焚かなきゃダメなんだ。 必要なものとそうでないものとの見分けがつかなくなったぼくは、そろそろ火を焚かなきゃいけないのかもしれない。 薪を絶やさず、焚き木がはじける音に耳をすませて、これから始まる夜に備え、久しぶりに火を焚こう。 夜はもうすぐそこだ。

4か月前

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棺に跨がる

人一倍プライドが高くて、人一倍自分のコンプレックスに敏感な貫多。 どうしようもない性根に気付いていながら、その癖自分本位な貫多。 ダラしなくて、とことんダメなんだけど、それでも見捨てられないのは、自分の内面のどうしようもない部分を投影しているからかもしれない。 カツカレーの食べ方を揶揄されたとしても、女を蹴ることはないけれど、秋恵の貫多に対する態度に苛つく自分がいる。 秋恵はとうとう、貫多を見捨てたけれど、それでも一読者として、ぼくはこの男をこれからも見ていくだろう。 だからとりあえず、さよなら秋恵さん。 これからはぼくたちがこのどうしようもない男を見守るよ。

5か月前

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あれよ星屑 1

色んな人の苦労と汗と安酒と、匂い立つような日常のリアリティ。 辛いとこも勿論あっただろうけど、少しだけ楽しいこともあっただろう。 そんな生活感が溢れてる。 誰も彼もが大変だった時代を娯楽として享受できるなんて、幸せな時代に生まれもんだ。

1日前

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AM/PM

AM:1 → PM:120 存在する時間から存在しない時間にかけて語られる120の断片的な物語。 久しぶりにわからない本に出会った。 一貫したストーリーはなく、きれぎれの掌編が収められた短編集。 どうして魚しか食べない女性が出てくるのか、 どうして狭い空間に閉じ込められた二人組の男が出てくるのか、わからない。 でもわからないからいい。 わからないからいい本だと思う。 わかりやすいコトバ、わかりやすい物語にはもう飽き飽きしてところさ。 たまにはこういう本もいいもんさ。 それにジャケットもイカしてるしね!

10日前

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大工よ、屋根の梁を高く上げよ/シーモア-序章

死んでしまった人に対して、残された人は何が出来るんだろうか? 懸命にシーモアの物語を綴ろうとしているバディ。 けれど、二人の世界には誰も立ち入ることはできない。 読者であるぼくたちに出来ることは、バディを通じて謎めいたシーモアの幻想をみるだけだ。 神童だったシーモア。 日本と中国の詩に傾倒したシーモア。 結婚式に現れないシーモア。 バディが、フラニーが、ゾーイが、ブーブーがそれぞれにシーモアの死を受け止めている。 まったく、バナナフィッシュにうってつけの日に こめかみを打ち抜くような洒落た男は、彼以外に現れないんだろうな。 だからこそ一度でいいから会ってみたい。 不思議な魅力を感じたい。 もう書かれることのないグラース家の物語に思いを馳せて、急いで。急いで。ゆっくりと。

16日前

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奇譚を売る店

夕暮れどき、理由もなく物哀しく、何処と無く恐ろしいあのひとときを想起させる物語たち。 そうだ、逢う魔が時みたいな本だ。 また買ってしまった。 6遍からなる物語は全てこのひと言と古本屋からスタートする。 6つの虚構がいつしか現実を侵食し始め、 現実が知らず知らずに融解している。 つくづく奇妙な本だったな、しかし。 さてと次はどんな本を読もうかな。 古本屋ではなく、専らネットで本を買うぼくは、今日もカートに本を放り込み、いつしかこんなことを呟くようになった。 また買ってしまった。 あれ、これってどこかで聴いたような言葉だな...

約1か月前

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これは花子による花子の為の花物語

物語の主人公は煌びやかな人たちでなければならない、なんてのは幻想だ。 日陰に生きる人たちも立派な主人公なのだから。 心に傷を負ってしまった人、デジタル空間を漂流するだけの人、スクールカーストの下位にいる人、引きこもっている人、『みんな、物語を諦めないで』 ゲームアプリのメッセージから展開するこの物語は、デジタルネイティブのぼくたちに何かしら刺さる要素を含んでいる。 素性のわからない人と繋がることは時として、危ないかもしれない。けれど、そんな世界でしか繋がれない人もいる。 止まってしまった物語を再び動かすには、何かキッカケが必要なんだ。 たった1件のメッセージがその人の物語を変えることだってある。 とうとうマッチングアプリに登録してしまったぼくは、花子同様にどこかの誰かと繋がるキッカケを静かに待っている。 おゝい、物語が動き始めるキッカケはどこにあるんだ。 ぼくはまだ物語を諦めてはいない。

約1か月前

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プールサイド小景・静物

慎ましい生活に魔が指し、少しずつ綻びが生じている家庭を丹念に描いたプールサイド小景。 どの短編も日常に深く溶けて込んでいるからこそ、それぞれの登場人物が目立ない。 プールサイド小景、静物とはうまく言ったもので、本当に一つの情景として物語がまとまっている。 それが何となく愛おしくて、晴れた日の昼下がりに、穏やか物語と融解するのも悪くない、そんな本と人との距離感がいいんだな。

2か月前

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昆虫学者はやめられない: 裏山の奇人、徘徊の記

随分前にあるTVのドキュメンタリーで、南米に住む昆虫学者の特集が組まれていた。 その人の部屋には無数の透明なビニール袋が吊られてあって、そこで無数の虫たちを飼っていた。 異様な光景だった。けれど虫たちに対する愛情を感じた。この本の著者からも同様の愛情を感じる。 ぼくたちは自分の住んでいる環境が良くなることには貪欲で、その影にある犠牲に目を向けることはあまりない。 ましてや美しい蝶ならともかく、光の届かないジメジメとした洞窟に蠢く体長1ミリ程度の微小な虫たちのことなんて、歯牙にも掛けない。 裏山に出掛けて、無数の虫たちと触れ合う奇人の生き方に憧れを抱き、大都会の一室でこの本を読むぼくは、せめて虫たちとぼくたちの生活が上手くバランスを保つことを願うばかりです!

4か月前

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風の谷のナウシカ 7

ナウシカといえば、慈悲深く、優しく、純粋で、 それでいて、口ずさみたくなるあの歌のような少女のはずなのに・・・ 漫画版では、 「清浄と汚濁こそが生命だ」 「いのちは闇の中のまたたく光だ」 なんて言っちまうんだから、凄いよね。 そしてナウシカは物語の最後に途轍もない罪を犯してしまうんだけれど、そこには生き物が生き物として生きるための強い意志がある。 「生きねば」という言葉で締めくくられている物語に思いを馳せる麗らかな午後、風立ちぬ、いざ生きめやも、アレ、これってどこで聞いたような、聞かなかったような、つくづく生きることを問う作者だこと。

4か月前

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動物化するポストモダン オタクから見た日本社会

社会の成員が同じ方向を向くことで、成立していた近代国家。 けれど、それを支えていたイデオロギーや経済の生産性というような大きな物語が機能しなくなると、ぼくたちには途方もない情報だけが残された。 そんな社会でオタクを含めたぼくたちは、データベースから引き出された無数の情報の断片に仕掛けられたポイントに萌えるらしい。 確かにそうかもね!

4か月前

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増補 エロマンガ・スタディーズ: 「快楽装置」としての漫画入門

ベットの下や本棚の隅に巧妙に隠されてきた多くのエロマンガたちよ、たとえコンビニから駆逐されようとも、日本を代表する漫画文化の一員であることは忘れない。 だから、大きな声では言えないけれど、頑張って 個人の内にある多様に細分化されたフェティシュな欲望の世界まで、どこかのだれかに土足で踏み込まれ、柵を設けられたら、表現世界に未来はない。 エロマンガの引用図がふんだんにあったこの本を、電車で読むのはなかなか恥ずかしいかったけれど、 これも1つのクールジャパンだと今なら言える。

5か月前

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