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もちもち

食べ過ぎ、飲み過ぎ、読み過ぎ注意!

食べ過ぎ、飲み過ぎ、読み過ぎ注意!

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コメントした本 ページ 2

パリのすてきなおじさん

おじさん好きを自称する金井さんとパリ在住の案内人広岡さんのパリ、おじさんを訪ねる旅。 一見軽い調子に見えるが、実際にはテロや移民問題で揺れるフランス、パリの現在が垣間見える貴重なレポートで、一人一人のおじさんとの触れ合いに「多様性」という言葉が何度も頭に浮かぶ。 みんな同じフランスという国に住んではいるけれど、人種も宗教も職業も年齢もばらばらなおじさんたち。 どの人にも語るに足る物語があり、どの人も自分らしく生きるという気概を持ち、どの人も人に優しくすることの大切さを知っている。 もちろん人選の妙はあるとは思うけれど、あとがきにあった案内人である広岡さんの 「この旅は、人間というもの、生きるということの破片を集める旅だった。」 という言葉が本書の本質を表しているような気がする。

6か月前

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チャヴ 弱者を敵視する社会

イギリスの貧困層の若者たちを揶揄する「CHAVS(チャヴ)」という言葉を軸に、加速度的に経済的格差を広げる現代社会で起こるさまざまな現象を読み解く。 格差が広がる過程では、それと同時に人と人との間の心的距離も広がり、その結果、人々の親しさや共感は急速に減退する。 それは相互扶助が働かなくなり、人が孤立し、見捨てられる社会だ。 著者の口調は穏やかながら、根底には、一旦貧困に陥るとそこから這い上がることが著しく困難になるという残酷なシステムを作り出した者たちに対する怒りと、見捨てられた人々に対する共感と労わりの気持ちが溢れている。 この本を読んだ多くの人が言うように、我が国でも同じ状況が既に進行しているのではないかと危機感を覚えている。

7か月前

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蜜蜂と遠雷

直木賞・本屋大賞受賞作、遅ればせながら楽しく読了。 それにしても、この著者の本はいつも別の漫画を思い起こさせる。そのエッセンスというか。 そのために読んでいてそれらの作品のイメージが邪魔してしまう時があり残念。 コンクールで演奏されるピアノ曲一つ一つの視覚的なイメージの喚起力が素晴らしくて、本当に音楽を聞いたつもりになる。上手いなあ。 それにしても、バルトークの3番は本当に美しい。

8か月前

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わたしを離さないで

運命を受け入れつつ、自らの命の重さになんとか小さな声をあげようとする子どもたち。 幼い頃から教師たちの手によって慎重に染みこませた受容の教育の恐ろしさ。

8か月前

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ブロークバック・マウンテン

誰もいないところなら、人を愛することは単純なことなのに。

9か月前

体の贈り物

主人公は、ボランティア団体からエイズに罹患した人々をサポートするため派遣された女性。 そして本書は、彼女が患者たちの家事、掃除、買い物、調理などを手伝いながら過ごす日々を淡々と描く短編集だ。 相手は精神力、体力の落ちた病人でもあるので、主人公はサポートする人の瞳を見つめ、その声に耳を澄まし、表情を観察し、身体の汗を拭い、手を握り、抱きしめる。 しかし時間の経過とともに病気は進行し、やがて訪れる別れは、主人公の心から希望を削ぎ落としていくことになる…。 このボランティア団体を主催する女性が疲れ果てた主人公に言う。 「もう一度希望を持ってちょうだい」 私たちは、この世で生きているつかの間、他者と視線を交わし、言葉を交わし、触れ合って、そうやって最期まで互いの体を通じて「贈り物」を交換することができるのだ。 たとえ死が間近に迫った人であっても。 多分、そのことに人は「希望」を見出せるのだと思う。

10か月前

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未来の年表 人口減少日本でこれから起きること

本書にあるように将来起こり得ることは、様々な統計などの数値で予測できる、処方箋もある。 なのになぜ、現実にはそれらの対策が採用されないのか? 目先の利益や既得権を守る者や声の大きな批判者たちに振り回される愚かさについて考えさせられる。

10か月前

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浪費図鑑―悪友たちのないしょ話―

「タガが外れる」という言葉がある。 何かの拍子にリミッターが解除され、欲望や感情が暴走し理性が吹っ飛んでしまうこと。 本書は、この「タガの外れ」具合をある対象につぎ込んだ「お金」の多寡によって計る、というチキンレースに参加する者たちの赤裸々な告白本だ。 「ある対象」は人さまざま。 ある者は声優に、ある者は同人誌に、ある者はアイドルに、ある者はオンラインゲームに、ある者はディズニーに、ある者は韓流スターに。 そして参加者たちは愛する対象に自分のお金をつぎ込むその行為を、浪費ではなく「愛」と呼ぶ。 本書の読者は、ある者は共感し、ある者は「さっぱり分からない」と評するらしい。 だけど、そこには、正しいも間違いもない。 浪費もまた、それぞれの自己表現であり、自己実現行為でもあるのだから。

10か月前

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市立ノアの方舟

どんな仕事にも課題や障害があるけれど、自分では喜怒哀楽を伝えることができない動物を相手に、自問自答しながら仕事に取り組む飼育員の仕事には、答えのない課題を解き続けるようなつらさがある。 予想を裏切るような行動や反応に悩まされ、だけど同時に、動物たちの人間に向ける愛情や信頼に触れ、励まされたり慰められたり。 けれど、動物たちの行動の非合理さは、生きもののたくましさや柔軟性のあらわれでもある。 ここに収められた アフリカゾウのノッコ ホッキョクグマのネーヴェ フラミンゴのロミオとジュリエット ニシローランドゴリラのコータロー の物語は、どの話でも、さまざまな制約の中で環境に適応しながら生きようとする動物たちのたくましさに、逆に人間たちが知恵やエネルギーを与えてもらっている。 生きるものは皆、健気だなあとしみじみ思う。

11か月前

アーサー・ペッパーの八つの不思議をめぐる旅

本書の主人公は、最愛の伴侶ミリアムを亡くし、毎日のルーティンワークに埋没することでなんとか生きている69歳のアーサー・ペッパー。 お向かいさんとは挨拶のみ、お隣さんからは居留守を使って逃げ回り、葬式にも出てこなかった娘、息子とは疎遠になっている。 そんな彼が、一周忌を機に妻の身の回りの品を整理することに。 ところが、遺品の中からゴールドのチェーンに八つのチャームがついたブレスレットを発見したアーサーは、ブレスレットに妻の「秘密」を感じ取りつつ、心に潜んでいた冒険を切望する気持ちにも気づく。 そして、ゾウ、花、本、パレット、トラ、指ぬき、ハート、指輪の八つのチャームの由来を探求する旅に出ることを決心するのだか…。 自宅を出たアーサーは、トラに襲われたり、強盗にあったり、見ず知らずの人の家に泊めてもらったり、孤独な誰かのために手を貸したり、妻以外の女性とデートをしたり。 そして彼は知る。 この世界には自分とミリアムと子どもたち以外の他者が泣き、笑い、必死に自分の人生を生きている! そして彼は以前とは違う気持ちで子どもたちやご近所さんと向き合い、新しい関係を築き始める。 人生に発見を、偶然を、ハプニングを、新しい出会いを! そしてそれらを受け容れ、違う世界に踏み出す勇気ある一歩を。

約1年前

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港湾ニュース

彼に配られるのは不運なカードばかり。 子供の頃から彼を忌み嫌う両親、彼を裏切り続ける妻、やっとありついたのに真っ先にリストラされた仕事、暗い海風が吹く寂れた故郷と、岩場に危なっかしく立つ先祖代々の荒屋。 中でも一番役立たずなカードは不器量で不器用な自分。 主人公クオイルは、妻が交通事故で亡くなった事件をきっかけに、人生の巻き直しを図るため、故郷であるニューハウンドランド島へ、2人の娘と叔母とともに移住する。 そこにいたのはクセは強いが愛すべき住民たち。 自分を笑えるユーモアと、隣人への優しさがあれば、人生はまだ美しく、チャンスはやってくる。 体の奥から勇気が湧いてくる物語。

7か月前

Ank: a mirroring ape

古代エジプト語で「鏡」を表すアンクと名付けられたチンパンジーをきっかけに、人は暴徒となり殺しあう。 これは何なのか、パンデミックか暴動か。 原因を究明しアンクを捕獲するため奔走する霊長類研究者とサイエンスライター、そしてパルクールのプレイヤーである少年。 人類とチンパンジーなどの霊長類とを区別するものは何なのか。 そしていつから、どこからその違いは生じたのか。 読了後、一気に旅をしたような、そんな気持ちになる。 私もまた私という個人であって、同時に人類という種族、運命共同体の一員であることを再確認。

8か月前

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降伏の記録

ものが見え過ぎる幸せと苦しみ。

8か月前

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教場

警察学校で学ぶ警察官の卵たちに起こるさまざまな事件。 って警察内部で、傷害だの薬物だの脅迫だの殺人未遂だのの事件が次々起こること自体がまず「大丈夫なの?」と心配になる短編集。 警察という一種の「ムラ」の、その時々の訓練内容や独特の風習は興味深く読めたのだけれど、どの陰惨な事件も同期の友と思っていた者同士の間で起こるので、人間不信はより深まる。 狭いところに大人数で押し込められ、思考と行動を規制され、命令され、ふるいにかけられるとこんなことが起こります…そんなことを伝えてくれる作品かも。

9か月前

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カフェでカフィを

誰かとお茶してお喋りして。 人が2人以上集まるとそこにはドラマが生まれる。 16話のショートストーリーは、どれも独特の台詞とアングルと表現(擬音の使い方面白い!)で、新鮮な驚きと発見にあふれてる。

9か月前

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月の満ち欠け

生まれ変わりは誰のためなのか? 遺された人にとってはかえって残酷なものかもしれない。 どんな不幸も引きずることなく一旦断ち切る、死は、あるいは優しいのかもしれない。

10か月前

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孫と私の小さな歴史

毎年の年賀状の撮影にここまでの情熱とモチベーションを保つことができる佐藤愛子さんをただただ尊敬! そしてその情熱に流されないお孫さんの桃子さんのマイペースぶりも本当に…。 80代でここまで頑張る自信は、私にはない。

10か月前

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誰が音楽をタダにした?──巨大産業をぶっ潰した男たち

本書は、音楽というコンテンツを巡り、堅固に構築された(と思われていた)ビジネスシステムが、ある画期的な技術革新や自己顕示欲に駆られた「音楽泥棒」たちによる海賊版リーク戦争によって、短期間に崩壊していくさまを描いたドキュメンタリーだ。 そしてこのドキュメンタリーは、古いシステムが燃え落ちたあと、灰の中から新しいビジネスモデルが生まれる過程を描くものでもある。 章を分け、4つの観点から本書は描かれる。 1つ目は史上最大のリーク源となった大手レコード会社のCD工場で働く男性の。 2つ目は革新的な音響データ技術開発者たちの。 3つ目はある音楽エグゼクティブの。 最後に音楽泥棒たちを追うFBIなど捜査官たちの。 それぞれまったく接点もなく別々の方向を見ていた彼らの行動が、やがて音楽産業を巡る「今ここ」へと絡み合い、結びつく。 著者が5年に渡る綿密な調査と関係者へのインタビューによって明らかにしたその経過は、そこで生計を立てていた人には申し訳ないけれど、劇的でスリリングで、正直たまらなく面白い。

11か月前

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神は背番号に宿る

数字には魔法があり、それによって喚起されるドラマがある。 本書はさまざまな野球選手の現役時代やその後を、背番号という数字を手がかりに語る、まるで「読むノンフィクション」とでも言いたくなる作品だ。 実はそれも当然で、本書はNHKーBS1の特別番組「背番号クロニクル プロ野球80年秘話」の放送で取り上げきれなかった逸話をとりまとめたもの。 不運とか甘えとか自己責任という言葉でくくると見えてこないドラマが、「神」と「数字」の組み合わせを加味することで生き生きと、そして切なく浮かび上がってくる。 できればハッピーエンドで終わって欲しい、そう願いながらも、なぜか本書の逸話はハッピーエンドよりも報われない結末の方が余計に心に残る。 悲劇のヒーローになんて、誰もなりたくないし、なろうと思ってなれるものじゃない。 ましてや、人から愛され、惜しまれ、記憶に残る悲劇のヒーローになんて。 だけど、不運や不幸に襲われ才能を十分に発揮できなかった野球人生は、その人もまた神の前では私たちと同じ小さな存在なのだと気づかせてくれる。 日の当たる場所に咲く花ばかりではなく日陰にひっそり咲く花を愛するのは、多くの人が報われない努力や虚しい希望を胸に毎日を懸命に生きている証かもしれない。 そして理解する人を得られないまま、どうしようもない寂しさを抱えて、独り生きているからかもしれない、そう思った。

12か月前

四人の交差点

これはフィンランドの小さな村に住む、ある家族の物語。 この家には、伝えなかった言葉があり、使われなかった拳銃があり、燃やされた手紙があり、家族にさえ言えない秘密がある。 互いの胸のうちに秘密を抱えたまま、理解できない家族のふるまいに怒ったり泣いたり傷ついたり…それでも、毎日を生きていく。 そんな家族の100年の物語。 本書はマリア、その娘のラハヤ、ラハヤの息子の嫁カーリナ、そしてラハヤの夫オンニの四人の章に分かれている。 数年おきに起きる小さな事件が、時代を行ったり来たりしながら語られる。 違う章で同じ出来事を違う人物が語ると、出来事はまったく違う様相を見せる。 秘密を明かさない故に、寂しさも愛しさもまっすぐに伝わっていないことが読者だけはわかる。 それが本当に、せつない。 ただよく読むと、実は彼らの秘密はいつの間にか次の世代にひそかに伝えられていることが分かり、それはそれで救われる思いがする。 そして、その秘密の最後の継承者が血の繋がりのない嫁カーリナであることが、またいい。 この家の秘密は、血ではなく、それを引き受けられる強さと感受性を持つ者に継がれていくのだ。

約1年前

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