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Kana

もともと読書メーターでレビューを書いてい…

もともと読書メーターでレビューを書いています。

29

コメントした本

冥土めぐり

粗筋から察するに破滅的な趣で面白いのかどうか疑っていました。で、今回も反省し気付くのです、芥川賞作は文体と小説世界を楽しむものだったと。 所謂、毒家族(過去の栄光に依存する母と金を食いつぶす弟)の元を育った主人公、その上、旦那は脳の障害で会話も足元も覚束ず、暮らしは貧しい。なけなしのお金でなぜかトラウマともいえる嘗ての家族旅行先を訪ねる二日間は娯楽要素0に思えるのに!どうしてなかなか旅行描写が秀逸で、まるで幽霊船のように過去と今が自在に行き来する様がノスタルジックかつ幻想的で美しい。ラストの救いのあり方に唸る。 さらに、同録の根津の四姉妹の話が打って変わって古風な妖艶さを湛えているのが素晴らしく、表現の幅に驚き、他の著作ではどんな世界が広がってるんだろうと興味が湧きます。

1年前

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体の贈り物

涙が止まりません。人の命に関わる物語だから覚悟はしていたし、終盤まではこらえていたけれど、コニーが「あたしは幸運よね」と言ったところから号泣です。不治の病に苦しむ人たちの心身の世話をするホームケア・ワーカーとして働く女性の物語。介護というのは想像以上にとてもウェットでした。死と向き合う患者と対話するだけでなく、食事、トイレ、お風呂などあらゆる生の営みを手伝うので自然と患者と触れ合い、距離が近づく。単に仕事と割り切れないし、この人はあとどのくらいで死ぬと計算してしまうずるさに苦悩する。 汗も身体の震えも肌の感触もその1つ1つがまだここにあることが生きているということなんだと、そんな言われてみれば当たり前のことに心を動かされじわじわくるのです。そして、やがて訪れる死に、《誰かが死ぬと、いつもそこに穴がひとつできた。穴はいつも人々の真ん中にあった。》とそのホームケア・ワーカーは思う。日本の介護の問題にも同じ苦悩が隠されているし、とても普遍的な感情だと思います。それにしても柴田氏の翻訳の巧みさ、選ぶ言葉1つ1つのセンスの良さは決してブレることはありません。今回もいい仕事してます。

2年前

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アレグリアとは仕事はできない

《「何分休むんだよ!(略)死ね!働かないやつは死ね!」アレグリアはうんともすんとも答えなかった。》《こいつにどうにかして思い知らせてやりたい、と考える。人ならば可能だ。人ならば。》冒頭から笑った。噂の性悪複合機、アレグリアの話を遂に読む。複合機をよく使う人の多くは、そのままならなさ具合に1度くらいは殺意を抱いたことがあるのではないでしょうか。複合機に翻弄される人々は滑稽でありながら、労働者の悲哀を感じさせます。著者はいつも現代の弱い立場の労働者に巧みに光を当てますが、本作が一番お気に入りになりました。

2年前

コンビニ人間

率直に大変面白かった。芥川賞作なのに。周りの人に協調できない恵子は「企業の歯車になりたくない」ではなく、逆に「世界の正常な部品になりたい」と切望する。コンビニを「光の箱」と形容し、そのマニュアルの中で生きることがこの上ない幸せならば、37歳で独身・フリーター・処女だからって、世間との違いを気にせず好きに生きればいいのではないかと。が、かく言う私も「普通」の枠を押し付けて、経歴や性格から色々と憶測する人間だったと自戒。センス溢れる文体を維持しつつ、時に滑稽な描写で高いリーダビリティを実現している点も素晴らしい。 彼女がコンビニで働けない日がきたときに、彼女は何をするのか。 コンビニ人間としての死は彼女の人間としての生にどう影響を与えるのか。 小説ではあるけれど描かれない未来の姿に非常に興味が湧きます。

2年前

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竜が最後に帰る場所

本作に収められる5つの小品は、種族や夢うつつの壁をするりと超えていく共通項を持ちながらもホラーからファンタジーまでそれぞれ趣向が異なり、レストランのコース料理を楽しむような多様な味覚の広がりを感じられて満足度十分。特に「鸚鵡幻想曲」の“偽装集合体”が見分けられるというアサノの告白が20羽の鸚鵡たちの壮大な旅物語へと移り変わり、更には小さな島のロマンスへと“流転”する展開は、想像の幅を遥かに超えていて目が眩むようでした。そして読後は「ゴロンド」で描かれる竜のめくるめく成長譚の余韻にとっぷりと浸るのです。

2年前

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恋文の技術

足長おじさんのジュディも真っ青な森見節炸裂の書簡小説でした。彼にかかればいかなる文学的名言も阿呆な文体を助長する小道具となってしまいます。手紙をかくのってムツカシイ!読み終えて、真っ先にモリミーに「衝動的恋心の濃縮還元書簡」を送りたくなるくらいにははまりました(守田くんに学び実際に送るのは控えます。)。失敗書簡集を始めとする阿呆な手紙で爆笑し、最後の愛にあふれた温かい手紙に心がほっこり。守田君、素敵すぎて私もいじめたくなっちゃいます♪

2年前

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ものすごくうるさくて、ありえないほど近い

私が2011年に出会った本の中で間違いなくNo.1の作品。大切な人を亡くした喪失感とそれでも愛さずにはいられない人々の熱い想い。最初の1ページから最後の1ページまでノンストップで心がふるえっぱなしでした。ビジュアルライティングという手法も素晴らしかったです。オスカーとオスカーを取り巻く人々、そして世界中のオスカーと同じ苦しみを抱える人々の未来の幸せを切に願います。東日本大震災後の今だからこそ出会う意味も大きい一冊でした。 ちなみに、映画も別の意味ですごくすごく良いです。

2年前

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叫びと祈り

《風が走る音は、誰かの悲痛な泣き声に似ている。「砂漠の船」が、呼びかけに応えるように一声いなないた。》美しく繊細な情景描写に1行目から痺れるような魅力を感じる。砂漠や霧で閉ざされた教会や熱帯雨林の人々の生活を取材する斉木が、その旅先で出会う謎を解くというスタイルをベースにしたミステリーです。叙述トリックと理解不能な異国の価値観に心地よく惑わされる。いわゆるトリッキーな推理小説ではなく、計り知れない人の心の闇に静かに迫っていくテイストがとても好みで、『叫び』からの『祈り』の展開にはただただ圧倒されるばかり。

2年前

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紋切型社会――言葉で固まる現代を解きほぐす

言葉と向き合うお仕事をされている方にはぜひ読んでいただいて、1章ずつ深く語り合いたくなる1冊でした。たとえばほぼ日的な言葉遣い、24時間テレビの決まりきったコピー、東大話法、「全米が泣いた」的煽り文句。著者は決して紋切り型を頭ごなしに否定するのではなく、その背景にある人の気の弛みや社会の怠惰、それと気付かない危機感について語るのです。《言葉は今現在を躍動させるためにある。》の結びに痺れました。

2年前

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金を払うから素手で殴らせてくれないか?

意味不明な文章が怒濤のように捲し立てられていて、読んでいるだけでイライラする新感覚短篇集でした(注:褒めてます)。人が死ぬことと寿司を食べることが同じ比重で書かれ、一人称がころころ切り替わるところなど、どことなくラテンアメリカ的ハードボイルドの香りがして、そのリズムに乗れるかどうかでこの小説を面白がれるかどうかが決まるんではないかと思います。一番ぐっときたのは表題作。「失踪した米原を探しにいこう」と米原本人に誘われ、共に街を彷徨う愉快な同僚達に底知れぬ愛と狂気を感じ、そしてこの幕切れとは…やられました!

2年前

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雪の練習生

ホッキョクグマの三代記。こういうの大好物!読書の幸せを噛み締めながら大事に読んだ1冊でした。舞台は冷戦時代のドイツが中心。一代目は自伝を執筆し、二代目はサーカスでスターとなり、三代目は動物園のアイドルに。人間に飼われる白熊としての振る舞いと人間のような言動と、夢とうつつと。まるで短調の旋律でワルツを踊っているような淋しさと優雅さと可笑しさが共存した文学でしか表現し得ない世界に魅了されます。《時間は食べ物と違って、がつがつ食えばなくなるものではない。時間を前にするとクヌートは自分の無力さを思い知らされる。》

2年前

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エレンディラ

砂漠で死んだ人間は天国でなく海へ行くのだそうです。年老いた天使、幽霊船、薔薇の香りが漂う海、世にも美しい水死人など、乾ききった大地での苦しく悲惨な現実からふわりと飛躍するように鮮やかに描かれる幻想的な描写にうっとり。『予告された殺人の記録』は恐ろしい気持ちが先立ちましたが、本書はとても好みの1冊でした。解説で私の好きなケルトの妖精が引き合いに出されていたのが嬉しく、確かにどこの国でもささやかな出来事に神話的な要素を付与するという手法で物語が編まれていて、私はその想像からの創造の世界に忽ち心を奪われます。

2年前

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彼女のこんだて帖

最近、俄に料理修行を始め、じわじわハマりつつある私にぴったりの、おいしい手作りごはんを巡るレシピ付き連作短篇集。失恋して、もりもりラム肉を食べたり、家事に疲れ果てたときに旦那さんがミートボールシチュウを作ってくれたり、それぞれけっこうあっさりしてるんですけど、読後ちゃんとほっこり笑顔になれて、料理中の待ち時間なんかにもぴったりです。驚いたのは著者が鶏肉と豚肉の区別もつかないところから26歳で料理に目覚めたという後書き。私と同じ年!料理によって生活に彩りが増していく感じ、私も漸く実感中です。

2年前

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LEAN IN 女性、仕事、リーダーへの意欲

とても勇気づけられました。当時の私にこの上なく必要な本でした。特に仕事で成功する女性は男性にも女性にも好意的には見られず、結果、女性は自分を低く評価し、ステップアップのチャンスに消極的になるといった主張にこれまでもやもやと渦巻いていた不安や迷いが晴れ、豊富な事例と共に語られる著者の熱い想いに、胸が震えっぱなしでした。私は自己啓発本を読んでも、何かを行動に移せたことはないひねくれた性格ですが、一歩踏み出せるパワーをもらえた気がします。ばりばり働きながらも悩みの尽きない多くの女性に手に取っていただい本です。

2年前

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わたしのマトカ

冬に食べるシチューのようなほっとする読み心地。初めてのエッセイでこんなに優しく旅先の日常を語れるはいりさん恐るべし。映画の撮影でフィンランドに滞在した1ヶ月に何を食べ、誰と出逢い、何を体験したのか、ファームステイで入ったフィンランドサウナでの珍事まで。たとえばクラブに潜入して東洋人一人きりである心細さを、《アジア人もエスニックな人も見かけない。ほとんど真っ白の銀世界だ。(略)樹氷のように立ち並んだ人たちの目が一直線にこちらに向かっている。》と描くセンスの良さ。飾らない言葉たちがすっと懐に染み込むのです。

2年前

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気になる部分

“スポーツさげまん”や《本当は自分はただの猿なのではあるまいか?》という心配、ポジティブになるために寝る前にお花畑を想像しても、最後には阿鼻叫喚の地獄絵図と化してしまうネガティブ思考の話など、わかるわかる!!と何度も頷きながら読む。 中盤からは不思議だけど、うっすら怖い話もでてきて、翻訳した本の紹介や、彼女の好きな奇天烈な本のレビューも読めて、全体としてバランスもとれていたと思います。ニコルソン・ベイカーの本がとても読みたくなりました。そして「国際きのこ会館」に私も行きたい!! 本書と出逢ってエッセイの面白さを知り、いろんなエッセイを読むようになったけど、未だ彼女のエッセイは燦然とした輝きを失うことはありません。大好きです。

2年前

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フランス組曲

オールタイムベスト級の傑作。アウシュビッツで亡くなった著者が娘に遺した原稿が2004年に出版、今、日本に届き今私が読んでいるという奇跡的事実を抜きにしても(でも今さら抜きにはできない)、素晴らしいストーリーテリングにため息が漏れる。自ら渦中にいながら時代に翻弄される人々の群像劇をあくまで客観的に、各々の個人的な体験として描く技術の高さに、胸がしめつけられる。中でも「ドルチェ」でのピアノを奏でるシーンの美しさは秀逸で、タイトル「フランス組曲」を象徴するように思え、聞こえないはずの音色が今も頭から離れない。

2年前

仮面の告白

今まで敬遠していたのですが、いざ読み始めるとこんなに面白いことをどうしてもっと早く誰か教えてくれなかったんだろうともどかしくなるほど、1頁1頁がスリリングで滑稽でうっとりとする素晴らしい作品でした。男色家といっても色々あるのだろうけれど、女性が男性に恋するような心持ちとは全く異なる、むしろフェティシズム的な世界で苦しんでいることが興味深い。てゆかギリシャの彫像に性的に興奮するなんて高尚すぎてもう!!そして戦争があまりに呆気なく終わることに拍子抜けしつつ、園子との果てしないすれ違いに胸がしめつけられるのです。

2年前

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妻が椎茸だったころ

《もし、私が過去にタイムスリップして、どこかの時代にいけるなら、私は私が椎茸だったころに戻りたいと思う》このロマンチックだけど意味不明な感じがいいと思う人集合!全作品どこか異常で地に足のつかない人がでてきて、可笑しくもどこか心地良い雰囲気を醸し出しており、女性作家のへんてこ小説(私の中では確固たる1ジャンル)好きの方にイチオシの短編集でした。そして表題作が、亡き妻の書き遺した日記に残されたこの奇妙なフレーズに心動かされ、料理に目覚める夫の物語だったとは。ラフレシアナ、猿宿パラサイトが特にお気に入りです。

2年前

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とにかくうちに帰ります

《うちに帰りたい。切ないぐらいに、恋をするように、うちに帰りたい》ふかふかのベッドを宣伝するコピーのようですが、これは、嵐でバスと電車は運休、近くの橋も閉鎖して見捨てられた埋立地から徒歩で脱出を試みる会社員の言葉です。偶然一緒に帰ることになる2人組の間に生まれる戦友的絆が素敵。前半の小品、デスクの文房具を悪気なく拝借してしまいこむ同僚へ密かに怒りをつのらせるOLの描写も巧みで、紛失していたペンを遂に見つけて「うぉぇあ」と叫ぶところは思わず吹き出しました。津村氏の作品の底知れぬ魅力に夢中です。大好きです!!

2年前

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