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マシロ

積ん読が其処彼処に小山を築いている。

積ん読が其処彼処に小山を築いている。

40

コメントした本

えーえんとくちから

歌集、あまり手に取らないのですが、ツイッターでbotに引用されているものの中で木になる歌の多くがこの人の歌で、気になって買いました。瑞々しいなぁ。

4日前

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室町繚乱 義満と世阿弥と吉野の姫君

久しぶりに、本当に久しぶりに少女小説というものを読んだ。主人公の世間知らずとも言える純粋さと、その主人公が初めて知る人々の様々な心情、その複雑さ。それを真っ直ぐに受け止めて涙したり喜んだりする主人公は、やはり世間知らずというだけでなく、ただただ純粋なのだ。転がるような展開で手が止まらない中で、登場人物の性格がプリズムのように色んな切り口で描かれる。おそらく、それぞれの人間が持ついくつもの側面を映し出すには、この主人公の純粋さが必要だった。キャラクターの癖の強さは少女小説だからなのかもしれないけれど、ただの横暴な青年ではない義満、芸に直向きだからこそ強かな鬼夜叉、単なる優男ではない観阿弥、そしてもしかしたら、主人公と同じくらい純粋で不器用かもしれない楠木正儀。室町時代についてあまり知識がないのですが、この作者は他にも同時代を舞台にお話を書いているそうなので読んでみようかな。

4日前

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チームII

『チーム』『ヒート』で登場した人物たちがかつてとは違う道を歩んでいる。それは日本長距離界を牽引してきた天才ランナー・山城悟も同じ。故障、実業団チームの解散危機、そして引退。引退するにしても、最後にもう一度マラソンを走って競技人生を終えたい。そう考える山城の前に、かつて一緒に走った面々が集まる。 これまでの二冊で積み重なってきた人間関係がこの一冊で収束するような物語の運び。その中心には掛け値無しの天才・山城悟。その傲慢さに反発する者、その傲慢さを剥き出しの人間らしさと受け止めてフォローに回る者、山城に関わった誰もが彼に無関心でいられない。走りやめた者も、山城の走りに自分の夢を託すように彼を見ている。その彼も走りやめる時が近付いているのを感じながら、走りたい、走って勝ちたいと思うことをやめない。 『チーム』で箱根駅伝を走りながら、山城が浦の抱えてきたものに思い至るシーンが大好きなのですが、あそこで彼が浦のような強さもあることを知ったことがこの『チームII』で彼自身の変化として描かれている気がします。大手町で浦が遠目に見た山城の反応や、最後のレースに臨む山城に浦がかける言葉が、『チーム』から七年を経た彼らが走ることを通してまだずっと繋がっているようで、ものすごく良かったなぁ。山城悟はゴールラインを割った後、顔を上げたまま静かに去るんだろうな。

4日前

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チーム

大学陸上の華・箱根駅伝の予選を突破できなかった学校から集められた選手で構成される学連選抜。自身の失速で前大会にシード権を失った者、場を乱すほどの傲慢さを持ちながら皆に掛け値なしの天才と認められる者、大学生活で走ることへの情熱を以前ほど保てなくなっていた者ーー自分の所属するチームのためではなく、言わば寄せ集めの、一大会限りのチームで箱根路を走ることになった選手たち。彼らは何のために走るのか。 協調性のない唯我独尊の天才ランナー山城に、学連チームのキャプテンに任命された浦が差し出す言葉があまりにも強烈な殺し文句。そして当日、自分の区を走る中で山城が初めて思い至っただろう浦の心境に対して持つ実感は鮮烈。面白かった。

14日前

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まほろ駅前多田便利軒

初めて三浦しをんを読んだ。町田に住んでいたことがあるので、合間に挟まれる自虐じみた町田ネタには笑ってしまった。するすると読めて面白かった。

3か月前

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アクロイド殺し

幸運にもトリックを知る前に読み終えることができた。フェアかアンフェアかの論争があったのは知っていたけど、真相に驚かされると喧伝されている作品であるため、「そう来たか」という驚きと「こういうわけか」という納得で半々。何を書いてもネタバレを示唆しそうなので控えめに言うけど、個人的には有りだと思う。読み終わった後、三谷幸喜がドラマ化した「黒井戸殺し」を見たのだけど、冒頭の演出に拍手してしまった。ドラマとして、あの演出が冒頭に来ることで大分フェアに感じる。

約1年前

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陰翳礼讃・文章読本

表題の2作の他、「厠のいろいろ」、「文房具漫談」、「岡本にて」収録。分量の半分以上が「文章読本」となっている。様々な作品を引用しながら、文章というものを解剖するように明晰に分析して「文章とは何か」を述べている、その文章自体が細やかながら明快なのは流石としか言いようがない。一番印象に残っている引用作品は志賀直哉「城の崎にて」だが、その分析も読んでいて楽しい。そして「陰翳礼讃」、他の随筆からも伺える谷崎潤一郎の美意識が短い文量に詰まっている。「まあどう云う工合になるか、試しに電燈を消してみることだ」という締めの一文が格好良すぎる。

約1年前

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城の崎にて・小僧の神様

志賀直哉は最初に読んだのが実家にあった旧字体の『暗夜行路』で、これを読み進めるのに苦労した覚えがあったせいか、他の作品は読んだことがなかった。そういうわけで、この本に収録されている話はすべて初読。志賀直哉と聞くと「簡潔な文体」を連想してしまうためか、この短編集も文章を気にしながら読んだ。これを読む前に谷崎潤一郎の「文章読本」を読んでいたため、一番印象に残っているのも「城の崎にて」になった。淡々とした文章が、磨かれた水みたいに思えてくる。

約1年前

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武蔵野

久しぶりに読んだ「忘れえぬ人々」と初読の「わかれ」が印象深かった。表題作の、林の葉の向こうに光を見る描写が美しい。

1年前

名刀伝

名刀にまつわる物語を描いた短編を集めたアンソロジー。一本目の浅田次郎「小鍛冶」が一番印象に残っている。元は黒後家蜘蛛の会的なシリーズの一編らしいので、そのシリーズも読んでみたい。

約2年前

走ることについて語るときに僕の語ること

実際日常的に走っている人の走ることについての文章が読みたくて読んだんですけど、読んでよかった。村上春樹の文章についてはつらつらと読めてしまい、気が向いたときに手に取るという感じでこれまで読んできたので、エッセイ的なもの(本作では「メモワールのようなもの」としていますが)は初めて手にしたのですが、元々いろんなことに興味のある人の文章という感じで、読んでいて面白いなぁ。しかし毎年フルマラソンを走り、また毎月走る距離を管理しているというのはすごい。あと小説を書くことについても書かれていたのが個人的に興味深かった。

4日前

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まほろ駅前狂騒曲

前二作からの勢いのまま、これも読み終えた。このシリーズの「それでも生活は続く」という感じ、とてもいいなぁ。一旦終わりなのかもしれないけど、このお話の中の人々は大騒ぎでこれからも過ごすんだろうな。

4日前

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ヒート

「チーム」を読んでから少し間を空けて、ゆっくり読もうと思っていたのにレースが始まってからは一気に読んでしまった。周りの思惑に振り回される選手たちの心境は読んでいて苦しい、その中で選手だからこそ持っている強い欲求は、誰にも汚せないほど眩しい。マラソンもロードを走る上に距離があるから、トラック競技と違っていろんな方面との兼ね合いがあるんでしょうけど、どこまで手を入れて作り込んでいいものなのでしょうね。しかし新しいマラソン大会を作るという、大会の裏側というか前日譚を追えたのは面白かった。そして天才・山城は唯我独尊のまま、しかし「チーム」での走りで知ったことは確かに彼を変えたんですね。それが山城の人間臭さを強くしたように思えてちょっと笑ってしまった。

14日前

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まほろ駅前番外地

「多田便利軒」を読んだ勢いでその次も。元々短編が好きなので、多田便利軒もだがこっちも読みやすくてストレスなく読み切れた。由良公は、家族を大事に思っていてそこが良いところだけど、彼については家族だけが世界のすべてにならなくて良かったなぁと思う。

3か月前

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しまなみ誰そ彼 4 (4)

自分自身がセクシャリティーとは違うところでどうしても周囲に対する疎外感を拭えない人間で、鎌谷先生の漫画はそうした疎外感をそのまま、そっとしておいてくれるような感じがあって「隠の王」「少年ノート」と読んできたのだけど、「しまなみ誰そ彼」はいつも最初に本を開く瞬間が怖かった。3巻が特に読み始めるのが怖かったのだけど、読み終えたとき「本当に読んで良かった」と思って嬉しかった。そしてこの4巻で最終巻となって、一体誰かさんとは何者だったのか?と考えて、しかしすぐ「登場人物誰もが作中で描かれた部分でも変わっていったし、揺らぐ人間であり、それでも在りようだとか生き方を求めずにいられない、ただの人間である」という結論にとりあえず行き着いてしまった。誰かさんが何者かはおそらくまだ考えることはできるし、そうすることも赦されているとは思うけど、読み終わったばかりの今はこの結論を噛み締めていようと思った。性別だったり外見だったり、社会的所属だとか色々と人を分類したりラベリングしたりはできるのだけど、それはひとつの見方でしかないこと、まずは誰しも人間でしかないことをしっかり覚えておきたい。最後まで読めて良かった。

11か月前

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刺青殺人事件 新装版

背中に見事な大蛇丸の刺青を持つ女が殺された。密室の浴室に、首と手足だけを残して——というあらすじの推理小説。作者からの挑戦付き。戦後すぐの日本の頽廃的な雰囲気、刺青を持つ美女、密室で見つかる遺体など、好きな人は大好きだろう要素が散りばめられている。日本三大名探偵に数えられる神津恭介のシリーズをこれまで読んだことがなかったので手に取ってみたのだけど、聞いてはいたが神津恭介のキャラが「そこまで盛るか」というくらい盛っている。謎解きも楽しく読めたので、他の作品も読んでみようと思う。

約1年前

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戻り川心中

美文でよく聞く名前を覚えていて、ずっと読みたかったのをやっと手に取ることができた。謎は一人称で語られると際立つとは常々思っていたけど、滑らかな美文がその謎を更に魅力的に彩る。この短編集の中の謎を抱えた人物は皆どこか孤独で寂しい、そうした人々を囲む情景を描き出す文章は色が滲み出るように美しい。夜中に目が覚めて一気に読み終えてしまった。

約1年前

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中島敦全集〈1〉

教科書で読んだ人も多いだろう「山月記」の他、芥川賞候補にもなった「光と風と夢」などを収めた文庫版全集第一巻。私はやはりこの人の書いたものが好きです。

約1年前

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江戸川乱歩傑作選 鏡

乱歩作品の中でも論理パズル、そして乱歩お得意のどんでん返しの作品たちと推理小説についての随筆、さらに同シリーズの「獣」「蟲」に納められた作品とも毛色の違う「木馬は廻る」を収録。「木馬は廻る」は初めて読んだのだけれど、乱歩作品によく描かれている、世間からは異常と見なされる人たちがどこか哀しいのは、この作品に描かれている「何処にでもいる、いた人たち」の立ち行かなさと本質的には変わらないからなのかも知れない。 編者が解説で触れている「重大な謎」、自分はごく単純に考えていたんだけど、もっと隠された謎があるんだろうか?気になってきてしまった。

約2年前

月明かりの男

ウィリング博士シリーズは刊行されたものをずっと追っているので、今回も散りばめられた伏線が収束していくラストは「待ってました!」といった所感で満足。ただ、犯人の言動で個人的に気になったところが謎解き段階で触れられなかったこと(私が見落としている情報があっただけか?)と、最後のウィリング博士の台詞にある言葉。ウィリング博士がそういう言葉選びをするだろうか?原著の言い回しを見てみたい……。

約2年前