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ひろ子

遺したくて ig :

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コメントした本

キッチン

孤独への色づけ。って表現が一番合ってるような作品だと思う。キッチンから見える星空は一段と輝いて見えて、その空間が自分の孤独にマッチして落ち着く安らぎの空間へと変わっていく。自然と訪れる孤独への向き合い方は難しく、誰もが目を逸らしがち。孤独と真正面から向き合うと、辛酸や苦渋を味わって抜け出すのが難しくなるけど、そういう情を貴重だと考えて一生懸命受け入れていけば、自分が今まで作り上げていた世界がほのかに色づき始める。そのほのかな色づきこそが人間らしくて、吉本ばななが大切に表現してることだと思った。そういうふとした瞬間にしか味わうことができない貴重な感情を綺麗に表現するのが吉本ばなななんだなとも思った。 キッチンはドラマチックな場所らしい。それを教えてくれたのは吉本ばななでした。

4か月前

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TUGUMI

. TUGUMI ぬるい風の音が心地いい。この物語には海が重要な表現要素なんだろうなって思ったし、つぐみは海みたいに波があったし海みたいな存在だった。その波はさざ波程度の時もあれば津波級の荒々しさでこっちに向かってくる時もあった。その波は終わりがなくて永遠なんだよねきっと。終止符を打とうとしても終わらせない生命の強さがあって、細い線が彼女をいつも繋ぎ止めてる、ように感じる。細い線が切れても彼女にはどうって事ないんだろうなってくらいの存在感で、ただ私達を揺らすだけ揺らす。どれだけでもいつまででも。その揺れに慣れる主人公は人間味があって感覚が違くても理解できる情を抱くことが多くて、味はしょっぱい。つぐみはいつもどこかほのかに甘い。そして美しい。主人公が見るつぐみは憧れと こんな人になりたくない ならないだろう っていう両局面を持っていてその感情が好きだった。つぐみはいつも乳褐色のような色を放っていて、私はまだあの色に出会ったことがない。彼女のような何にでも勝つ心で物事を進める強さがほしいと思った。私には交わらない強さだけど。つぐみは生きることについて深く考えてるんだろうし、安易に 今なら死ねるわ っていうような人間に見えてそういう考えに至った気持ちのメロディーと歴が常に同じ高さの波長で生き続けてるような人間だなって思った。奏でる音はマリンに似合うような色のトーンから少しかけ離れているのに夏がよく似合う。つぐみはオーラだけで芯を確実に遺していくスタイルって感じ。つぐみにはこんな都会がちっとも似合わない。何もない人気のない海の小波のたった一波の皮に入り込むような雰囲気があるんだよね。世にある綺麗な輝きが似合わなくて自分から出る光輝が彼女らしさを作り出す要素で、それが貴重な細末だってわかった。 何より終盤が良すぎたな。結末が意外だったけど、ここで終わらせることによって清々しい風の音が生命の灯火の永久さを教えてくれたし、生を日々噛み締めてて、味が薄くても出てくる曖昧すぎない確実なぬるさの上をこれから先も少しずつつぐみは歩み続けるんだろうなって思った。

4か月前

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海のふた

海のふた 自分より幼い子が筋の通っている話をすると圧倒されてしまう、っていう感じを久しぶりに味わった。 海のふたって題名だけあって、まだストーリーが続くというのに「私たちは、今年、ちゃんと、海のふたを閉めた」っていうフレーズにはグンっと来るものがあった。 はじめにとって海はせめてもの救いのような存在で、唯一変わらないでいてくれるようなモノだったんだと思う。 自分が自分であるためだったり、自分が自分を許してあげることは、自分のことを「好きだ」と言ってることと同じなんだと思った。はじめはそれをしっかりおばあちゃんから教えてもらっていて、どんなに汚い目で自分を見てくる人たちがいたとしても、これこそが自分 これがなきゃ自分じゃない と言えるようになれたんだなってはじめの口調にこもる自分を愛する強さが言ってた気がする。はじめは、どんな時もそうやっておばあちゃんからもらった愛に好きなだけ甘えてきたからこそ、辛いもの許せないもの憎いものが出てきてしまい、でもそれが彼女の守るべきものを明確にし、精一杯の愛を海にだけ見せたんだろうな。決して、「恩返し」なんていう格好だけの善意じゃなく。ちゃんと愛を愛だけに。 彼女のそういう幼いながらというか歳関係なく得た情はとても圧倒されてしまった。 輝きすぎるわけでもないこのストーリーの平穏な日々の少しのズレが無駄に心地よかったかな。 海を愛して、愛を海に託した女の子の笑顔はいつでも夕陽に照らされ眩しいぐらいに輝き続けるんだろうね。

4か月前

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