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数学というのは、音楽や芸術と共通するところがあるみたいだ。ちなみに、川端の「美しい日本の私」とカバー・デザインが一緒。虚飾のない美しさ、か。 |
コメントした本
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この人は歌人である。そして、能にも造詣が深い。歌も能も闇を抱えて生の彼岸と此岸を行き交うものだ。その闇を彷徨うのが鬼である。様々な日本の文化に現れる鬼を研究しているうちに、馬場はわが身も鬼かと思うようになった。 |
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ピアニスト、青柳さんの水の精、セイレーンやオンディーヌ、メリザンドなどにまつわる音楽の話。得意のドビュッシー、ラヴェルやショパンの曲を聴きながら読めば、充実した休日を過ごせる、と思う。 |
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これも古い本。版元の名称もなかなかいい。プレートテクトニクスや岩石はどこから来たか、氷河や谷川の流れや川床を物理学から考える。そうか、例えば3000メートルの北アルプスの頂きから眺めるパノラマは、地球の成り立ちを表しているんだ。 |
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奥多摩の霊峰、御嶽山。山にはいにしえから神々がいるとされ、崇められている。実際に山を徘徊していると、古い祠があったり、参道と思しき道に出くわしたりすることは多い。『遠野物語』を意識したという、お伽話。 |
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脇役で売れっ子のモエ子43歳。8つ年下のベンちゃん。若くてハイカラなアンナ。そして本格コーヒーの会のおじさん方。 獅子文六さんは大正時代にパリに留学したり、フランスのカミさんをもらったり、自身がハイカラな方のようです。天才的に美味しいコーヒーを入れるモエ子さんの暖かくて、人情味溢れる人柄はちょっと苦いけど可愛いです。 |
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以前は将棋指しなんて、子どもの頃から将棋ばかりして世間なんて何も知らないんだろうと思っていた。しかしこの永世七冠はとんでもなく、幅広い知識と柔軟な思考で、対談集としても一流だと思う。 |
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数年前?まで銀座に白いばらという、いわゆる大衆キャバレーがあって、永井荷風も通ったカフェー、タイガーの末裔の店ということだった。カフェーの女給とパトロン作家の生態を通して文明批評をした、ということなんだが、あまり難しく考えずに読んでしまった。 |
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芸術家というのは大体にして詩人でもある。キュビズムやダダイズムやシュルレアリスム、小説から舞台、映画まで、あらゆる芸術を凌駕したコクトーも詩人から始まった。20世紀初め、第一次世界大戦やナチス・ドイツが巻き起こす混乱の中で、作品を生み出していく。僕にとって、コクトーとマルセル・デュシャンは時代の寵児のようで憧れでもある。 |
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とうとう手に入れた。ま、将棋はともかく楽しく読ませていただきます。 |
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最近、哲学を分かりやすく馴染みやすくしようといろんなコンセプトの本が出ている。シュレディンガーの猫が我が輩は猫よろしく語ったり、ビジネスとリンクさせたり、で、こちらはツンデレだ。ツンデレって何だ?結局、デカルト、スピノザ、カント、ヘーゲル、ニーチェを解釈しているのはおんなじだ。ただし、この本、縞模様を見せてお尻を突き出す、女の子のアニメみたいな絵が、スピノザの章の扉になってたりするんだよね。 |
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深田久弥の百名山の向こうを張って、百低山。ちゃんとアクセスやコースタイムもあり、もちろんカラーのイラストもある。あ、明日は天気がいいみたいだな、特に用事もないし、山に行こうか。そんな気にさせてくれる。 |
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この作者の本を読むのは初めて。とても女性らしい、ふくよかでウィットに富んでいて皮肉も当てこすりも自嘲も生きることのつらさもほんのり暖かく、何かいい気持ちになってしまった。 しかも、槍や妙高や白馬など、僕も思い出がある山ばかりで、懐かしさも加わって、いい本だったな。 |
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「そなたの胸は海のやう おほらかにこそうちあぐる。」「汚れちまつた悲しみに 今日も小雪の降りかかる」 愛する息子が幼くして病死。中也も30歳と若くて夭折する。巻末には大岡昇平と小林秀雄の若かりし日の葛藤がびっしりと綴られていて、老年世代の僕であっても、読み直したら、胸が小鳥に突かれるようにちくちくするのです。 |
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普段、何でこんなに話しが噛み合わないんだろうとか、どうしてこんなに議論しているのに分かってくれないんだろうとか思ってるいるなら、読むといい。議論は主張、根拠、論拠。結構、役に立った。 |
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残念ながら帯に書いてある、驚異の想像力、圧倒的青春小説などというのが全く理解できなかった。途中で眠たくなってしまったくらい。ああ、僕の想像力もこの若さについて行けなくなったのかなー。 |
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シュトルムやアポリネールの小説やリルケ、コクトーの詩などを二人が翻訳したものだけを集めている。「林檎みのる頃」「窓」。そしてリルケの「オルフェへのソネット・II」は井上陽水の「いつのまにか少女は」のよう。この本は晩秋の軽井沢辺りで読みたいね。 |
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ぬい、ねー。3巻もあります。 |
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これはジョン・ケージのインタビュー、音楽論、大好きなキノコについて。「私はこう強調したい。私は、音と音との関係に興味がないのと同じように、音と茸との間の関係にもそれ以上の興味はない」⁇しかし、これはもう、詩集だ。 |