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Toru Omae

欧米ミステリを中心に読んでいます

欧米ミステリを中心に読んでいます。 自分のは書評とかレビューみたいな大それたもんではなくて「これ面白かったから読んでみて!」レベルの感想文ですが^^; よろしくお願いします。

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コメントした本

失敗だらけの人類史 英雄たちの残念な決断

タイトルに惹かれて手にとってみた。世界史における残念な決断とか行動の歴史で一つのエピソードが図版入りで3から5ページにまとめられている。中にはこれが失敗?という感じのものもあるけどもだいたいが興味深い話。ただずっと通しで読むと断罪ぶりが鼻につくところがありちょっとしんどいかな、という気もした。なんとなく意識高い系な場所の待合室とかにあるとちょうどいいかな、という感じがした。面白かったけれども。

1日前

おばあちゃんのごめんねリスト

主人公は七歳の女の子。一言で言うとこまっしゃくれたガキ、という感じで友達はエキセントリックな祖母だけ。その祖母が亡くなってしまい彼女にいろんな人に謝罪の手紙を届けてほしい、と言い残す。祖母の遺言を果たしていくうちに折り合いの悪かった周囲の人達の過去の繋がりが見えてきて、という話。こう書くとよくある感動ものみたいな印象なのだがそこはかなりひねってあって、こう来たか!という感じ。亡くなった祖母が元外科医で世界中の戦争や災害地帯で活躍してきた人で年老いてからもかなり破天荒だった、という設定。祖母の過去と周囲の人たちの繋がりが明らかになっていく中で、主人公が手紙を通じて交流していくことでじょじょに成長していく描写が素晴らしい。主人公と祖母が二人で作っていたおとぎ話が実は現実の暗喩になっていて、という重要なパーツなのだけどファンタジー系が苦手なので個人的にはその部分だけは読みにくかった。全体的にはかなり面白く万人におすすめできる作品だとは思いました。

9日前

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ブラッドランド 上: ヒトラーとスターリン 大虐殺の真実

なぜこういう本を手にとってしまうのか… ドイツによるホロコーストやスターリンの大粛清は有名だけど、実はヒトラーとスターリンによるウクライナ、ベラルーシ、ポーランド国民の虐殺はあまり知られていないが作者によると1,400万人にものぼるのだという。これらの 一つには虐殺されて蹂躙され尽くしたから、またソビエトの影響圏に入れられてしまったから、また、主な殺戮方法が計画的な飢餓状態であり、人肉食などがあったことから被害者たちも口を閉ざしたから、という理由であまり明らかにされてこなかったこの事実を記録を丹念にあたり告発したもの。これらの地域を称して作者は「ブラッドランド」と呼んでいる。しかし、読んでて苦しくなるようなことばかり。人間が人間にこんなことができるのか、という驚きがある。結論の章がちょっと難しくちゃんと読解できたか自信が無いのだが、問題の本質は全体主義ではなく人を人間としてではなく数値化してしまうところにある、と言っているような気がした。その意味では、例えばヒトラーにしろスターリンにしろ実際に自分で殺害を実行するわけではなく、曖昧な指示を出すだけでありあまり実感が薄いのではないか、という気もする。どのような命令であれ忠実に実行する官僚機構の方が恐ろしいかも知れない、とも感じた。恐ろしい本だった。

16日前

ジャジューカの夜、スーフィーの朝 ワールドミュージックの現場を歩く

曖昧な定義だけど欧米と自国以外の音楽、いわゆるワールドミュージックをその道専門の評論家が現地で聴いてまとめたもの。取材した国は、パキスタン、レバノン、イスラエル、インド、モロッコ、トルコ。親切なのは巻末にQRコードが載っていて作者のyoutubeサイトに行くことができ、実際に動画で確認することができる。また、おすすめの盤もいくつか載っていてストリーミングの契約をしていればすぐに聴くことができる。自分も順次、と思ってまずはパキスタンのミュージシャンのジャズ・アルバムをDLして聴いてみた。昔なら興味を持ったミュージシャンをメモって買うかツタヤや図書館で探すしか無かったが…これはいいことなのか悪いことなのか分からないけども少なくともあらゆる音楽へのハードルを下げてくれてはいるだろう。ストーンズのブライアン・ジョーンズが紹介していたモロッコのジャジューカ村、インドのマハラジャが自分の城で開催するスーフィー・ミュージックのフェスティバルなど海外旅行嫌いな私でも凄く現地で体験してみたい、と思わされたものがいくつかあった。面白かった。

16日前

脳のなかの倫理―脳倫理学序説

友達がこの作者の作品を褒めていて興味を持ったのだが褒めてた作品が難しそうだったので序説なら割ととっつき易いのでは、と思ってこちらを読んでみた。作者は脳神経科学の第一人者で大統領諮問委員会のメンバーだったりもする偉い人。この作品では新たに「脳倫理学」なるものについての紹介をしている…というとかなり難しそうだけど、とても読み易く分かりやすく書かれている。内容は簡単に言うと、脳に関する研究が進んでいる今、やりようによってはいろんなことができてしまうが、何をとこまでやってもいいのか…を考えるのが脳倫理学、ということらしい。いろんな切り口で科学がいまどこまで進んでいてどういうことができるか、を説明し、今後の展開として自らの意見と今後の予測を簡潔にまとめてあるスタイル。もっとも10年以上前の著作なので前半の科学の進歩の部分は今現在、更に進んでいる可能性はあるが。ちょっと驚いたのはいわゆる宗教的な啓示体験も脳のある種の障害や刺激で発生させることができる、ということで脳に関して我々は今現在、思っているよりさまざまななことができ得るらしい。その意味で「脳倫理学」は極めて重要な学問といえると思った。哲学者の現実に関する貢献も理解できたしいろいろ面白い内容でした。

21日前

東京ヤミ市酒場 飲んで・歩いて・聴いてきた。

自称「路地徘徊家」が戦後のヤミ市をルーツとする酒場を案内した本。グルメガイドのようなタイトルだが殆ど紀行文学と言ってもいいと思う。取り上げられている街というか横丁は新橋、新宿、渋谷、池袋、大井町、神田、赤羽、西荻窪、吉祥寺、溝の口、横須賀、野毛、船橋。それぞれのルーツを昔を知る人に取材したもの。内容もそれぞれ興味深く素晴らしいのだが黒地秀行さんの盛り場を描いたイラストレーションが素晴らしい。これは画集としても手元に置いておきたくなった。

30日前

港の底

雑誌ニューヨーカーの伝説的なライターの作品集。前作が良かったので手に取ってみた。本作はタイトル作に代表されているようにニューヨーク周辺の水辺で生きる人達のことを描いた作品集。読んでる間は忘れているのだけれど既に半世紀前の作品でまだマンハッタン周辺で牡蠣やロブスターが取れた時代。有名では全くない漁師やレストラン経営者などの話が生き生きと描かれている。優れたノンフィクションはどれもそうだけどこの作者もエピソードのチョイスが素晴らしい。ヘミングウェイやフィッツジェラルドに勝るとも劣らない短編作家だと思う。寡作ということなんだけど他の作品も読んでみたいと切に願う。面白かった。

30日前

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食堂メッシタ

二作続けて料理人の話。タイトル見て中身あまり確認せずに買ってしまった。てっきりドキュメンタリーだと思ったらいちおうフィクション。タイトルが前のお店名そのものだったけどシェフの名前など微妙に変名にしてあった。こちらは常連には程遠いけども前からたまに伺っていて移転された今でもポツポツ伺ってるお店。何年か前に同じくメで始まる亀戸の予約困難店に伺った時に、同じように予約が難しいお店が目黒にあってしかもそこは女性が一人で切り盛りされたると聞いて興味本位で電話したらたまたまあっさり予約できて以来のお付き合い。作品中に出てくる料理を思い浮かべることができたこともあってとても楽しかった。果たしてこの作品のどこまでが事実でどこまでが作者の創作なのか…できれば次に伺った時に聞いてみたい。たぶん答えてくれないだろうけど。作品中に自分も知ってる常連さんが出てきたのも含めてとても面白かった(笑)

約1か月前

三月十五日 カエサルの最期

ちゃんと作者を見ずに不覚にも歴史書だと思って手にとってしまったのだが…ピュリッツァーを二度受賞している偉大な作家が描いたカエサルの晩年が面白くないわけがない。全て書簡で構成されており独裁者とそれに関わる人達の心理というか動きが手紙の形で次々に展開される。ガリアを征服したことで力を持ちすぎたと元老院に警戒されたカエサルは無位無官になって帰国しろ、と命じられる。待っているの死という状況で当時ローマ人にとってタブーだったルビコン川を渡ってローマに逆に攻め込み内乱を制覇、事実上、唯一の指導者となっている。その状況の中で暗殺されるまでの8カ月について架空の人物を交えて書簡の形式でカエサル本人、関係者、政敵などの心の動きが見事に描かれている。登場人物は一部を除き実在の、書簡については殆ど作者の創作、という形式だがさもありなん、と思わせる作者の技量が見事。面白かった。

約1か月前

くるい咲き 越前狂乱

歴史小説って題材選びが重要というか信長とかメジャーどころだと新解釈とかが無いとなかな書き辛いんじゃないかと思うんですが…これはまた凄いところに目をつけたな、という驚きがあったので手にとってみました。主人公は越前朝倉氏の家臣で朝倉義景が信長に滅ぼされる時に寝返った武将。自分より先に寝返った者が越前守護に抜擢されたのが気に入らず一向一揆を煽って一族皆殺しのうえその地位を奪っていっとき北陸を大混乱に陥れたというめちゃくちゃな史実があって、そんなことをしでかした奴はたぶんこんな感じかな…と思わせる巧さがあった。元は朝倉家の家宝で、来歴は不明だが何故か毛利家から皇室に献上されている刀が上手くストーリーに盛り込まれていて面白い。作者の他の作品も読んでみたいと思った。

約1か月前

消えた21億円を追え ロッキード事件 40年目のスクープ

ロッキード事件が毎日報道されてたのは覚えてるんだけどいったいどういう事件だっのかちゃんと覚えてないな、ということで手にとってみた。当時はまだ子供だったのでロッキードが飛行機を売るために田中角栄に賄賂を渡した話、というくらいの認識だったのだけど…その後、アメリカの陰謀とかいろんな説があったのは知ってるのだけどそもそもなんだったのかな、と思って。この本はNHKのテレビ番組を作る過程の覚書みたいな作りなのでコンパクトで分かりやすかった。結論としてはロッキードが全日空に旅客機を売り込むために政治家に献金した、ということで事件を畳んでしまったのだけど、実際は軍用機の売込みが本当の問題点、ということが分かる。軍事に関わることなのでアメリカも日本でも証拠が集めきれずまたあまり表沙汰にすると安全保障上もまずい、ということで無理矢理畳まれた事件だということが分かった。いくら仕事とはいえ政治家にわけのわからない金を包んだりとかそういう世界と無縁でほんとに良かったな、と思いました。 面白かった。

1日前

バー「サンボア」の百年

飲食店、それも洋酒を飲ませるバーで創業百年はほんとに凄まじいことだと思って手に取ってみた。作者は「北新地」「銀座」「浅草」でサンボアを経営する、暖簾分けシステムで現在14店のこのグループの中の第三世代に属する経営者。大筋では第二世代の経営者一族が殆どを経営しているこのグループの歴史は当然ながらどこかにきちんと記録されているわけではなく、口伝に近いいろんなエピソードを丹念に聞き取って神戸の片隅で生まれて戦争も乗り越え今日まで続く酒場の歴史をまとめてある。実は自分はそんなにサンボアには思い入れも無くたいして訪問したこともないが今度一度立ち寄ってみようかと強く思わされた。バーというのは特殊な世界で別に凄い酒瓶を揃えていたり凄い技術で酒を混ぜたりできるところが必ずしも良いわけだはなく、自分にとって居心地が良いか悪いか、が大事だと思っているのだが、その意味では一番重要なことはそこの空気感である、ということを改めて認識させられた気がする。

16日前

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スパイたちの遺産

エスピオナージュの最高峰ル・カレの邦訳最新は世評の高い三部作の後日談。伝説のスパイ・マスターの元、最前線で活躍していた主人公も今や引退してフランスの農場でのんびりと隠居の身分。そのかれのところに元の職場、英国情報部から呼び出しが来る。過去に彼が関わった作戦で命を落とした情報部員とその関係者の子供達が情報部と彼らを相手どって訴訟を起こそうとしているというのだ。情報部は過去の資料を捜すがそれは主人公たちが隠蔽してしまっていた。しかも作戦の責任者たるスパイ・マスターは所在不明。半ば強引に情報部に呼び出された主人公は過去の悲惨な展開に至った作戦に向き合わされて、やがて意外な展開に…という話。作者の最近の作品はかなり読み易くなっているがこれは過去の高名な三部作の頃と同じく良いか悪いかは別としてかなり読みにくい(笑)しかしそれが良い。とりあえず「寒い国から帰ってきたスパイ」あたりから再読してみるかな、という気にさせられた。面白かった。

21日前

特捜部Q―自撮りする女たち―

デンマークのミステリで本国とドイツでは特に人気があるらしいシリーズの邦訳最新。もう七作目になるんだな。有能だけど偏屈な警部補と謎のシリア人アシスタントというコンビによる未解決事件捜査班もいつのまにか精神的に問題を抱えてるっぽい女性アシスタントにひょろひょろの若手警官という四人チームとなっている。本作ではチームの女性の精神的な問題がついに限界に達してしまう。彼女がなぜそうなったのかを突き止めようとするチームメンバーに、チーム解散の危機までが訪れる。一方で退職した元上司から依頼された未解決となっている女性の撲殺事件、現在発生している失業中の女性を狙った連続轢き逃げ事件という一見関連の無さそうな二つの事件までが発生し、という話。平行していくつかの話が語り手を変えて進んでいくがこれが混乱に陥らず最終的に落ち着くべきところに収斂していく見事な構成が素晴らしい。長く続いているシリーズだがマンネリにも陥らず素晴らしい。早くも次作が楽しみでならない。

21日前

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黙殺 報じられない“無頼系独立候補"たちの戦い

楽しみにしてた作品。政治を主な取材対象にしてきたライターが前半で大きく取り上げられているマック赤坂のようないわゆる「泡沫候補」を取り上げた作品。ちなみに作者は泡沫候補という呼び名を嫌って「無頼系独立候補」という言い方をしている。正直なところ大きな選挙のたびにマック赤坂に代表されているような奇抜な姿、主張の候補が何人か必ず出るが、殆どの人がまともに気にしたこともない彼らのことを面白おかしく取り上げた作品だと 思っていた。実際には同じ供託金(殆どの国ではないかあってもかなりの少額ということも初めて知った)を支払っているにも係わらず公平に扱われない彼らのことを党利党略にとらわれず自らの主張を追求する人達として愛情もってきちんと書いた真面目な作品だった。面白かったし今後、選挙を見る目も変わったと思う。

30日前

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失われた宗教を生きる人々――中東の秘教を求めて

すごく楽しみにしてた作品。中東に今も残るマンダ教、ヤズィード教、ゾロアスター教、ドゥルーズ派、サマリア人、コプト教、カラーシャ族、といった少数派の宗教、または独自の信仰を守っている部族についてまとめた本。作者はイギリスの外交官でアラビア語に堪能なこともあって中東で長く勤務しており、その際にこれらの宗教について興味を持ったらしい。現代のニュースを聞いてるとにわかには信じられないが元来、イスラムは他の宗教、特にそれが一神教でかつ啓典を持っている場合には特に寛容で、更にムスリム以外からは大目に税を取ったことから実利面でも無理矢理ムスリムにするようなことはしなかったらしい。そのために一見イスラム教しか存在しないかのような中東において、エジプトのコプト教のようなキリスト教の一派から、バビロニアから連綿と続くマンダ教、あまりにも秘儀過ぎて信者の殆どが自らの教義を知らないヤズィード教、元々はイラン(ペルシャ)の国教であったゾロアスター教などが生き残っているのだという。一見ムスリムのようだが輪廻転生を信じ、むしろピタゴラス教団の流れを組むと言われるドゥルーズ派、ユダヤ人と似ているが異なるサマリア人、ヨーロッパの人と外見が似ておりアレクサンダー遠征群の末裔と言われあまりにも辺鄙なところに住んでいるために原始の信仰を今も守っているパキスタンのカラーシャ族など興味深い話が満載。作者は実際に現地で信者に会って話を聞いてきるのだがどこも危険地帯ばかりでよく行ったな、という驚きがある。専門の学者ではなくて外交官だからか小難しい理屈は無くて実態をきちんと報告される形式だったのも好ましい。これらの例を見ても国力が充実しているときはマイノリティへの迫害はなく、国が混乱したり衰退すると少数派が迫害を受ける、ということがよくわかる。いろいろ考えさせられた非常に良い作品。とても面白かった。

約1か月前

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アマゾンの料理人 世界一の“美味しい”を探して僕が行き着いた場所

できたら食べる前に読みたかったが…先にお店に伺ってしまったけども、すごく綺麗で洒落た作りのお店で、奥にオーブンとかがあるのに客前のカウンターにガスコンロ一つ置いて調理されてたシェフの作品(笑) しかし真面目な人だ。イタリアでの修行を経て、当時、世界で一番予約の取れないお店と言われたスペインの「エル・ブジ」にいたことについて、背後にあるカタルーニャの伝統が分かっていないので理解できておらず、また、食材ロスが多いことから自分の経歴に加えて良いのか分からない、と言い切り、同じく世界最高峰のペルーの「ガストン」についても事前にペルーの地元料理を学んでから臨んだから故か、しっくり来ない、と言い切る。真に美味しい食材を求めてアマゾンにまで足を伸ばし、地元のカカオをなんとか上手く流通させて共栄の道を探る、そんな真摯な料理人の姿が美しい。これを読んだ上で改めて料理を頂いてみたいと思った。

約1か月前

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階段を下りる女

なんだかんだで邦訳は全部読んでる作者の作品ということで手にとってみました。主人公はフランクフルト在住の初老の弁護士。仕事で訪れたシドニーでたまたま空き時間に入ったギャラリーで過去に因縁のあった「階段を降りてくる裸の女」の絵を見てしまったことから帰国を無断で切り上げ、作品の所有者を突き止めて…という話。絵のモデルとなった女、画家、この絵を描かせた女の夫である実業家、と主人公の登場人物はほぼ四人だけ。しかも八割がたはシドニー近郊の船かヘリで無ければアクセスできない海のほとりで主人公と女の二人だけというかなり静かな作品。しかしミステリの要素もあり後半のあったかもしれない過去と現実が入り交じったストーリー展開もあって飽きずに最後まで読むことができた。面白かったけども何か不思議な作品。

約1か月前

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未来の年表 人口減少日本でこれから起きること

これは恐ろしい本。今の日本は少子高齢化社会といわれているけども実際にどうなっているのか、を具体的な数字を元に説明したもの。その事実を踏まえてこれからどうするべきか、の提言もきちんと書かれているところがよい。しかし女性の過半数が50歳以上になるのが2020年と言われたらそれはもう未来ではなくて再来年の話だしオリンピックで浮かれている場合ではないな、という気がする。作者の提言は一言で言うとコンパクトな社会に変革しましょう、ということで確かにそれ以外の選択肢はない気がする。若い世代にも内容を伝えたいということでかなりコンパクトにまとめられており読みやすくてそれも良かった。 読み返したいのでKindleで買いました。

約2か月前

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