ポール・オースターの本

ムーン・パレス

ムーン・パレス ポール・オースター

再読。初期の方からポールオースターも読み直しているところですが、これの前の、最後の物たちの国で、を抜かしてこれを読んだわけですが、ここからポールオースターの小説は、ヘヴィーなところとユーモアとのバランスがとれて絶妙な絶望感というか、孤独と邂逅、死にぞこなって生きながらえるその波の反復がやってきた。一方的にカタストロフしていく中にも波があって、再生するインターバルがあって。ただ落ちるジェットコースターではなく、だんだん造りの凝ったルートになっていく。あー、やはり順番に読むべきだった。

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シティ・オヴ・グラス

シティ・オヴ・グラス ポール・オースター

再読。ニューヨーク三部作の、一作目なのだが、いつもわたしは、幽霊たち、鍵のかかった部屋、シティオブグラスの順番で考えてしまう。内容のわかりやすい順で勝手に並べ替えている。けど、人が破滅するスイッチというのはどこで入るのか。どこまでなら引き返せるのか、どこからが手遅れなのか。とかいうことじゃなくって、もう予め決まっているのかもしれない。予感がするのだろう。予感というか、なにか種が植え込まれる。

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最後の物たちの国で

最後の物たちの国で ポール・オースター

20年ぶりくらいに再読。現実に孤独と生産性のない生活の極限に追い詰められたとしら、自分の内心の心象風景が、こんな風なのかもしれない、と思った。内側の世界。これが外側の世界になったら、もっと暴力が蔓延すると思う。コーマックマッカーシーのザロードのように。まったく方向性は違うけど。暗喩の世界だから。暴力が少ないのは、孤独と世界からの隔絶の物語だから。

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トゥルー・ストーリーズ

トゥルー・ストーリーズ ポール・オースター

ポール・オースターが若き日々を語った、日本独自編集のエッセイ集。『ガラスの街』や『ムーン・パレス』のストーリーのもとになったであろう、オースター自らの体験を知れるのは楽しい。野球カードゲームを発明したくだりは笑える。

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冬の日誌

冬の日誌 ポール・オースター

64歳、これから人生の冬の季節を迎えようとする著者(若くもないが後期高齢者でもない)が、自らの過去を振り返り、掘り起こし、レイヤーを剥がしながら、「身体」にまつわる様々な記憶とエピソードを幼少期からの時間軸で綴ったメモワール。かつての自分を「君」と呼び、現在とは一定の距離を保ちながら二人称で語っていくことで、自伝的ではあるがいわゆる自伝ではなく(柴田さんは「ノンフィクション」と書いている』、読んでるこちら自身の記憶も掘り起こされながら、ぐいぐい読まされる。ほとんどオースターの他の小説と同じ面白さ。(原書で)翌年刊行した『内面からの報告書』と対をなす。

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幽霊たち

幽霊たち ポール・オースター

私立探偵のブルーが依頼を受けブラックの観察を始める。期限は未定。 当初の予定よりもそれは長く続けられた。ひたすらに待つという一歩間違えば読者を飽きさせてしまう恐れがあるが、所々に挟まれるエピソードもあり面白く読み進められる。 ひたすら待つブルーは、その状況から自然に考えるという事を強いられる。それも心理状態を克明に表現されているため、気付いた時には自分自身も考えるとはどういう事なのか考えている。 思索の面白さを実感させてくれる。

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