中脇初枝の本

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祈祷師の娘 中脇初枝

つながりを意識させるお話。 家族とかそんなんじゃなくても、 深く付き合うことからできる関係性、つながり。

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きみはいい子 中脇初枝

別に特別なことは求めてない。 ただ、ここに居ていいんだよ、存在してていいんだよ、って抱きしめて欲しいだけ。その存在を確認したいだけなんだ。

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世界の果てのこどもたち 中脇初枝

半年前に、大学が中国専攻だったのなら、友人に楽しく読めるよと言われ、さらに本屋大賞ノミネートもあって図書館で予約した、中脇初枝さんの「世界の果てのこどもたち」。 呉美保監督により映画化された「きみはいい子」と同様、“みんな愛されるために生まれて来たんだ”という、作者の中脇さんの思いがまず根底にある作品だ。 満洲の吉林省の開拓団で出会った3人の女の子の、幼少期から晩年までをそれぞれ3つの視点から、入れ子形式で描く。3人の女の子は、高知県出身の貧農の子と横浜の金持ちの子と、故郷・朝鮮で暮らせなくなった日本語の上手い朝鮮人の子だ。 私から見て、上手いなあ、感情移入できるなあと思ったのは、どの子を描いても、子供と同じ目線でカメラが伴走しているような描き方をしているところ。台湾のエドワード・ヤン監督の映画『冬冬の夏休み』の視点に近いかもしれない。また、話が入れ子形式で進んでいくが、ある1人の女の子の物語だけが加速することなく、3人とも同じスピード、同じ時代性を持って描かれている。おそらく、ここにも相当注力を払って描いたのだろう。 一方で、私が学生時代に中国専攻だったせいか、作者がこの作品を書くにあたって「歴史をこの期に勉強しました感」が出ているのが、読んでいて少し邪魔だった。何故そう感じたかというと、戦前の満州開拓団のくだりは自然な描写なのに、文化大革命などの後年の描写が少しぎこちないところだ。体重が乗り切らずに書いている印象があった。また、これが浅田次郎だったら、勉強しました感は出ないだろうになあ、なんて漠然と思ったりも。 さらに、終盤、ある1人の女の子のモノローグで、作者の歴史観を多分に語らせているところがある。おそらく我慢できなかったのだろうし、どうしても言いたかったのだろう。ただ、この作品がもし漫画だったら、その女の子の1コマはすごくモノローグ過多で、極めてバランスが悪く映るんだろうなと思いながら読んだ。 あ、あと!基本的に人間は善人ですという視点に立っているからなのかわからないが、善人のキャラクター描写が細かいのに、悪人のキャラクターの顔や容姿が、読んだ今でも思い出せない。細かく書き込まれていない。そういう意味では、すごく昔の仮面ライダー的な(悪者の顔がよくわからない意味で)描かれ方なのかなと思った。 いろいろバランスの悪さは感じられたものの、 最後に、最近観た映画に例えておくと……。 『湯を沸かすほどの熱い愛』みたいな 善人キャラクターのすごいパワーと熱で押し切る! そんな作品ですね。 あと作者の、3人のキャラクターへの 深い思いや愛情が溢れてます。 追記!! あっ、書き忘れた! この小説、話題の教育勅語のくだりがど頭から、やたら出てきます。いやータイムリーだねーなんて思いながら読みました。意味はわからないまま暗唱させられるが、やがて2年生、3年生になるとその意味がわかる、とか、戦前の朝鮮では満州の国民学校よりも厳しく教育勅語の暗唱の類いをやらされた、とか。この辺りも相当詳しく書いてます。しっかり取材した感じが見て取れました。

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