多和田葉子の本

地球にちりばめられて

地球にちりばめられて 多和田葉子

私はある人がどの国の出身かということはできれば全く考えたくない。国にこだわるなんて自分に自信のない人がすることだと思っていた。でも考えまいとすればするほど、誰がどこの国の人かということばかり考えてしまう。「どこどこから来ました」という過去。ある国で初等教育を受けたという過去。植民地という過去。人に名前を訊くのはこれから友達になる未来のためであるはずなのに、相手の過去を知ろうとして名前を訊く私は本当にどうかしている。(p.91-92)

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百年の散歩

百年の散歩 多和田葉子

偉人の名を冠したさまざまな通りを歩きながら、目に入るものを観察し、人々の会話に耳を傾け、「奇異茶店」で休み、物語を妄想し、物語を折りたたまれた時間/空間の層にまぎれ込んで、ベルリンという都市の百年を彷徨う私。「あの人」を待ちながら。

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尼僧とキューピッドの弓

尼僧とキューピッドの弓 多和田葉子

ドイツの田舎町にある修道院に集まった尼僧たちの物語。西洋の東洋に対する無理解。そもそも誰も他人の心内なんてわからない。20161125

雲をつかむ話

雲をつかむ話 多和田葉子

もしもこの世の終わりみたいな大洪水が来るとしたら、そうなる前にあらゆる犯罪例を一つずつサンプルとして拾ってノアの方舟に乗せて救おうと考える悪魔がいてもおかしくない。それがこの飛行機なのかもしれない。そう思ってもう一度まわりをみまわすと、どの人も犯罪を犯す理由を抱えていそうだった。そう言うわたしもこの飛行機に乗っているのだ。(p.222-223)

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犬婿入り

犬婿入り 多和田葉子

表題作と『ペルソナ』の2作品。どうしても世間からはみ出してしまう主人公たち。そこが痛々しかったりユーモアとして表れたり。20161114

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カフカ ポケットマスターピース 01

カフカ ポケットマスターピース 01 フランツ・カフカ

コンパクトな(がら分厚い)文庫にまとまった、カフカのアンソロジー。話題の多和田訳「変身(かわりみ)」の他、複数の訳者による新訳揃いで、カフカ本来の(昼間の)仕事で作成した公文書や、書簡集の抜粋なども収められている。「訴訟」など改めて読むとリーダビリティ抜群。

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旅をする裸の眼

旅をする裸の眼 多和田葉子

ドイツ在住の日本人作家。 奇異な言葉で構成した世界を繰り広げて読み手を巻き込んでいく力が凄い。 斬新、新鮮で少し、おかしい。