村田喜代子の本

望潮

望潮 村田喜代子

私の大好きなアーティスト、「キリンジ」という兄弟のユニットのネットの番組「キキキリンジ」でお兄さんの堀込 高樹さんがオススメしていた本です。この「キリンジ」はとても好きなのですが、このお兄ちゃんの言葉のセンスがまた、中毒性高く、そんな人のオススメと聞いては、読まないわけには参りません。 もちろん初めて読む方で、短編集なのですが、ちょっといろいろな意味でビックリな短編集でした。 表題作「望潮」は、とある島を訪れた恩師が聞いた話しを教え子が確かめに行く話しなのですが、これが上手い。情景の描写、本当か嘘か分からないが、ちょっとビックリするような設定、さらに話しの落としどころと結末の切り方、そしてヒロガリともう文句ない短編です、最後のシーンはとにかく上手い。目に浮かばせるのは、文章として書いてはいないのに、感じ取らせる、景色、匂い、音、綺麗な締め方です。そうかと思うと、鬱屈した主婦の幻想と思い込みに馳せる「浮かぶ女」や、子供の頃の回想から始まる不思議な家族劇「白鳥便所」、最後にビックリの「闇のウサギ」など、とても多彩な短編集なのですが、「望潮」と双璧をなす傑作「水をくれぇ」はまた、凄い。とある深夜高速バスに乗り合わせた数人の運命の話しです、これまた上手くて、意外な結末です。 一つの短編集でたくさんの味が楽しめる欲張りな作品、堀江 敏幸が好きな人にも、スティーブン・キングが好きな人にも、絲山 秋子が好きな人にも、オススメ出来る不思議な短編集です。短くてもびっくりの作品です、是非。また、キリンジファンの方(特にお兄ちゃん曲が好きな方!)に強くオススメ(当たり前ですが)致します。 2008年 8月

きのこ文学名作選

きのこ文学名作選 飯沢耕太郎

きのこアンソロジー なんとも言えない不思議な後味が残ります。 ブックデザインがとても凝っていて 特に、本を逆さまにして読む誘導があるのですが「本人としてはごく自然な流れだけど、周りから見たらちょっとおかしい」みたいなものが内容そのものでこれにははっとしました。

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