熊谷達也の本

潮の音、空の青、海の詩

潮の音、空の青、海の詩 熊谷達也

仙河海サーガという、宮城県の仙河海を描いた小説シリーズの四作目だそうだが、私にとっては初の熊谷作品だった。 三章あるうちの第二章では、SFという形を以て近未来の被災地が描かれている。当然フィクションであるが、私にとってはルポを読むよりもメッセージ性が強く、読んでいて正直しんどかった。帯にもある通り、筆者の復興への思いが小説でしかできない方法で表現されていた。 後世に残されるべき一作だと思う。

稲穂の海

稲穂の海 熊谷達也

まず、この表紙が美しいと思いました。昭和40年代頃の話が描かれた短編集。私は特に「桃子」と「星空を見ていた夜」が好きです。「桃子」はじんわり涙が出ました。全体を読んで映画の「ALWAYS 三丁目の夕日」が浮かびました。じんわりと心が温まりました。

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相剋の森

相剋の森 熊谷達也

邂逅の森が超濃厚焦がし背脂豚骨ラーメンならば、これはあっさり中華ソバかな。 まあ、でも旨かった。 ゴチー。 次はウェンカムイかな。

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調律師

調律師 熊谷達也

音という刺激を受けると、聴覚と嗅覚が同時にはたらく「嗅聴」という「共感覚」を持つピアノ調律師が主人公の短編集。 主人公は、ピアノの生音に対してだけこの感覚が発動するのだが、その感覚を利用して、ピアノにとどまらずその持ち主の問題までも「調律」していく。 七編中、五編目までは。 六編目で、大きな方向転換がある。 それが、2011年3月11日の「あの日」が、この物語をぎこちなく歪めてしまう。 七編目で、停滞した物語は再び動き出すのだが…。 熊谷達也さんは、仙台市在住とのこと。同じく仙台在住の伊坂幸太郎さんは、「あの日」のことを書かないと宣言している。熊谷達也さんは書くことで、自らの作品に亀裂が入ることもいとわなかった。どちらも、苦渋の決断の末に生まれた覚悟だろう。

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モビィ・ドール

モビィ・ドール 熊谷達也

海に生きる人達の話。シャチの現れた場面や捕食の場面などは、目の前で自分もそれを見ているかのようにその光景がありありと想像でき、迫力がもの凄いです。主人公の女性の過去、ダイバーの過去、2人の気持ちの変化、恋愛小説としても楽しめました。すぐに物語に引き込まれあっという間に読んでしまいました。

調律師

調律師 熊谷達也

大学が音楽科のピアノ科だったので、細かいピアノのブランドや型番、ピアノ曲などが数々散りばめられていて、楽しめた。 東日本大震災を主人公の調律師は仙台で経験した、というあたりが、描写も生々しく、やはりあの震災というのは日本人にとってとても大きな影を落としたのだなと改めて感じさせられる。

七夕しぐれ

七夕しぐれ 熊谷達也

生まれ育ったあの頃の仙台に触れたい時に、時々読み返したくなる作品。伊坂作品とはまた趣きの違った文芸で知る仙台。