白洲正子の本

世阿弥―花と幽玄の世界

世阿弥―花と幽玄の世界 白洲正子

近代になって寂しくなってしまったものは少なからずあり、それに対して愚痴を云ってもはじまらぬが、そのなかでも異界に対して花を活けなくなってしまったというのは哀しみまで帯びる。 能舞台の正面に松がよく描かれる鏡板は、異界すなわち裏からそれを眺めると、松が『寿』の鏡文字であったことに氣がつく。 今ここに過去や未来はもちろんのこと、異界までも添えられる文化を編み切ったのが世阿弥であった。 秘すれば花。 萎れし花。 の簡素な華やかさのうらには、世阿弥の慟哭がある。 花は咲いたら花でなくなる。 #リジチョー。

私の百人一首

私の百人一首 白洲正子

知識、教養があると「おもしろい」「なるほどな」と思えるものが世の中に多くなることを実感させられる。 日本の義務教育も、画一的な知識をインプットさせるだけでなく、学ぶ楽しさを紐解いてほしい。

7d9f429e 1f0b 4fe6 b81b b70a0cfa60bfF51e8a3c db1f 4b15 ad1f b2f3f60e21d450592606 6c0f 453d 89f7 e97110e4d3be151a20ec 11c6 4572 b74d 1715202fc241
能の物語

能の物語 白洲正子

ひょんなことから興味が湧き、手に取ったのがこの本です。日本の伝統芸能である「能」なんて見た事が無いのですが、これを読んでみてみたくなりました。伝統芸能の「歌舞伎」も見た事が無いのですが、もしかすると面白いのかも知れないと、考えるようになりました。私はオトナになるまで舞台芸能に触れる機会が無かったからか、最初は違和感があったのですが、ナマものはやはり面白いですね(私の場合はナマ舞台芸能体験はオトナになってからのバレエでした)。ただ、やはり子供の頃に1度でも良いので見て、まねして舞台で教わる、という経験があるともっとどんな分野でもすそ野が広がると思います。あまりに知らなさ過ぎですから。 たくさんある「能」の話しを文章で再現するという難題に白州さんが応えてくれます。白州さんも以前から気になる存在なのですが(もちろん旦那さんもですが)、初めて読んだのですが、とても読みやすかったです。ありたいていな表現ですが、風情ある文章です。 中でも私が気に入った話しは、おそらく舞台で見るなら最も気になる舞いで見てみたい話し「井筒」、舞いに自分の想いを込めて主人の意見を変えさせる「熊野(ゆや、と読みます人の名前です)」、島流しにあった僧が仲間と離れることになる「俊寛」、昨日の敵で、今日の友と言うべき境遇を受け入れる「敦盛」、不思議な光景を見せる琵琶湖のほとりの話し「竹生島」、情景てきに素敵な桜の話し「桜川」、など、どの話しも舞いと見てみたら面白そうです。 舞台芸能に、古典に興味のある方に、オススメ致します。 2009年 1月