網野善彦の本

日本中世に何が起きたか 都市と宗教と「資本主義」

日本中世に何が起きたか 都市と宗教と「資本主義」 網野善彦

復刊。最近話題の呉座勇一による解説は、網野がいかに学界から冷ややかな視線を浴びて死んでいったかを淡々と述べたあと、彼の後期の学説を進化とみるか退行とみるかを読者に委ねています。収められている小論『中世の音の世界』。太鼓・ひょうたんなどの楽器が当時果たした役割のほか、風聞・うわさ(コミュニケーションがもたらす負の側面であるこの現象、非常に最近関心があります)、高い声を出すことが狼藉とされていた理由などが述べられていて、ああ、これ、ものすごく大事な話だ。学界の評価なんかどうでもいいや。

古文書返却の旅―戦後史学史の一齣

古文書返却の旅―戦後史学史の一齣 網野善彦

1949年、日本常民文化研究所月島分室にて始まった、全国規模の漁業資料館を設立しようとするプロジェクトは、あえなく5年で潰えた。その時各地の漁村から借用した文書は、リンゴ箱に詰め込まれ死蔵される。時が経ち1980年より18年の歳月をかけ、著者は各地へと資料を返却し続けていく。罵詈雑言を浴びせられるのを覚悟で再訪した家で思いがけぬ歓待をうけるうちに、各地の歴史や民俗を著者は再発見していくことになる。分野に関係なく研究倫理の書としても読める。人を対象とした研究に協力して下さった方には誠意を尽くさねばならない。

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日本の歴史をよみなおす

日本の歴史をよみなおす 網野善彦

P257 ちょっと考えればすぐわかるように、百姓ということばは、本来、たくさんの姓を持った一般の人民という意味以上でも以下でもなく、このことば自体には、農民という意味はまったくふくまれていません。

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歴史を考えるヒント

歴史を考えるヒント 網野善彦

0044 2018/07/27読了 国名とか百姓とか意味や成り立ちまで考えたことがなかった。 歴史の用語としてしか覚えていなかったな。 百姓については誤解したまま覚えてたけど、歴史の中でも誤解されていたらしい。 被差別部落については、確かに関東だとあまり気にしたことなかった。自分の周りになかっただけ?あまり知らずに生きていたなあ。

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無縁・公界・楽―日本中世の自由と平和 (平凡社ライブラリー (150))

無縁・公界・楽―日本中世の自由と平和 (平凡社ライブラリー (150)) 網野善彦

刀狩りに続いて我々の過去の姿をもう少し掘り下げたいと思って。 日本の中世社会の見かたを変えたと名高い作者だけど不勉強故に読んだことがなく... 従来、マイナスイメージでしか無かった「無縁」や「苦界」が実は公権力からの支配を逃れた自由な世界「公界」であるとし硬直的なイメージである日本中世が自由のある世界でもあった、ということを述べたもの…かな。 ちょっと学術寄りというか証明がくどいのと表現が固い、そして引用が原文のままなので理解がなかなか追いつかない部分もあってもどかしかった。最近、日本の歴史については諸々見直しが進められており、特に中世においては身分を含めかなり自由奔放な世界でもあったという見方がされているようであり〜自分もそのように思っているが〜その嚆矢として重要な著作ではあると理解した。