辻村深月の本

ツナグ 想い人の心得

ツナグ 想い人の心得 辻村深月

死者と再びたった一度の邂逅 あると言えばある設定ながら、辻村さんが紡ぐと心がじんわり温まるとともに、日々をゆっくり振り返ることになる。 使者の歩美が ーあの人ならどうしただろうと、彼らから叱られることさえ望みながら、日々を続ける。(略)死者に会うことは、誰かの死を消費することと同義の、生きている人間の欺瞞なのではないか。けれど、死者ね目線に晒されることは、時として、人の行動を決める。見たことのない神様やお天道様を信じるよりも切実に、具体的な誰かに、見ていてほしいと願うー と問い直したこと 人の生き死にを大切に日々を過ごしたい。

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朝が来る

朝が来る 辻村深月

景色や建物の描写、空の色全てが目の前に広がっていて自分自身が経験しているような鮮明さで自然とこの物語に巻き込まれている感覚を覚えた。 登場人物は、どの人も事情を抱えているので誰も悪くない、気持ちも痛いほど分かるので読み進めていて胸が苦しくなる場面も出てきましたが相手を信じて思いやるってこういう事なんだなと改めて考えました。

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青空と逃げる

青空と逃げる 辻村深月

窮地に陥った時、それも絶体絶命の時にどうするか。 逃げてというメッセージは多いがそれだけでよいのか? 辻村さんは躊躇なく助けを求めて!という。そしてできれば助けを求める時に、何かしら自分の得意技があれば理想で、なくてもできることをすれば世の中捨てたもんじゃないと。 助けるほうにも、相手が恐縮しすぎないように配慮できれば、いいなぁ。

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短編学校

短編学校 米澤穂信

2017/10/19 読了 少年・少女が大人になる瞬間を描いたアンソロジー。米澤穂信、本多孝好、関口尚、辻村深月、今野緒雪、それぞれ楽しませてもらった。それにしても、なんでこの短編集のタイトルが学校なんだ?

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かがみの孤城

かがみの孤城 辻村深月

ある日、不登校という同じ問題を抱えた7人の中学生がかがみの中にある城に呼ばれ、見つければどんな願いでも叶えてくれるという鍵を探していく、というのがこの物語の大まかなあらすじです。 最初は不登校の人の物語を題材にしたドロドロ系な話かと思ってましたが、かがみの中に入ったり色々とファンタジー要素もあったりと予想は外れました。この物語で圧巻なのが辻村深月さんの登場人物一人一人の心情の表し方です。主要な7人の心情が細かに書かれており、不登校と大きく分けても一人一人思ってることは見る人によって180°変わってくるのがすごく伝わってきました。 辻村深月さんの作品はこの本が初めてですが他の作品も読んでみようと思いました。

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傲慢と善良

傲慢と善良 辻村深月

確かに恋愛小説だった。 日本的感情表出型家庭。 「隣のナントカさん家のホニャララちゃんはこうなのに・・」「親戚のあの子は大きい会社に就職して・・」「小学校の時のナントカちゃん、もう結婚して子供もいるんだって・・」 これは決して珍しいものではなく、実際にはよく見受けられる日本的家族コミュニケーションのカタチでもある。 このコミュニケーションの形は増えてもいないし減ってもいない。 しかし、終身雇用も年功序列型の昇給もなくなり、年金制度も概ね崩壊している替わり(?)に、FacebookやInstagramが存在する現代において、この家族神話だけは神聖にして不可侵であるようだ。 この神話の中で『普通に恋愛』(p.289)できなかった人たちは、『在庫処分のセールワゴン』(p.212)で自分にピッタリあう商品を探しているつもりが実際は長所と短所だの、履歴書(身上書)だのを作りつつ、浮かないようにと服装と髪色を周囲に合わせ、個性を出すべきか没個性を出すべきか悩んでいる間に自分が在庫処分ワゴンに載せられている。「増税前にどうぞ」なんて札もマジックで書かれてたりして。 そしてワゴンにいる事が恥ずかしいような、手にとってみて欲しいような、そもそもワゴン漁る客はこっちだったはずなのに・・なんて哀しくなる。 この哀しさはきっとアップデートされない神話によるものだろうし、この神話に生きる人たちは皆、『「皆さん、謙虚だし、自己評価が低い一方で、自己愛の方はとても強いんです。』(p.109)ということだろう。 アップデートされない神話のことを神々の黄昏と呼ぶとカッコイイよとワーグナーが昔言ったとか言わないとか。 いずれにしても傲慢さ、とは自己愛のことだろうし、善良さは愚鈍さのことで、どちらも日本人の性質である。 かつて土井健朗は、日本人のパーソナリティについて「甘えの構造」があると分析した。 結婚によって、『親に代わる依存先』(p.407)となる別の「イエ」に入るという事も「甘え」の力動によるものが大きかったのだろう。 しかし、それぞれがそれぞれの強固な家族神話を有し、『「自分の物語が強い』(p.136)と、少しづつ、コミュニケーションに、大切にしたい事、されたい事にズレが生じる。 主観と主観の狭間、間主観を共有できず、互いに知覚されている事実にズレがうまれ、なんで結婚したいのか、「70%の相手」でいいのかと考え始める。 この『傲慢と善良』の時代になぜ結婚するのか。 神話を再現するためか、先に結婚して孫ができたナントカちゃんをこれみよがしに羨ましがった両親をはじめとした周囲への仕返しのためだろうか。 『長い長い、人生で。出会いなんてなくて。この先、自分が一生一人かもしれないと不安に思って。周りから結婚していないことで何か思われていそうだと思って、どうにか、一人じゃなくなりたいと、結婚したい、人と付き合いたい、恋人がほしいと思っていたんだとしたら。 私のように。 ありえない、と蓋をする前に、ほんの少し、考えてみても、よかったんじゃないのか。』(p.381) 物語の最後の段階でようやく、主人公たちは「自分の意志」を示しはじめる。ここでようやく自己愛を乗り越え、他者と自分を理解し、赦し、『次の場所』(p.375)へ進む事ができたのだろう。 確かにこの物語は”恋愛”小説だった。 こんな事ばっかり考えてるから自分はいつまでも結婚できないんだろうな、と思うのは傲慢だろうか。

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宮辻薬東宮

宮辻薬東宮 宮部みゆき

豪華なメンバーの書き下ろしアンソロジーです。 落とし所が皆さんそれぞれなので、ドキドキしながら読みました。

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盲目的な恋と友情

盲目的な恋と友情 辻村深月

図書館借本。初読み作家さん。読み始めたら一気読みでした。恋に友情に執着する事が人を精神的に追い詰める...自分の事情に冷静に、客観的になるのは難しい事なんだろうなと感じました。

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江戸川乱歩傑作選 蟲

江戸川乱歩傑作選 蟲 江戸川乱歩

乱歩の中でも幻想色強めの著作を集めたもの。「人でなしの恋」「押絵と旅する男」「目羅博士の不思議な犯罪」は全作中でも特別好き。