高村薫の本

我らが少女A

我らが少女A 高村薫

昭和、明治時代の文体⁉️我らが合田警視は、脇役で、主人公は、平成という時代とその不良たち。なぜかもの悲しい。

3ef80c12 d699 4f71 936c 83e0da095c3a9b92c5df 953f 473f be92 1f218474893dFdc3df73 6ecc 4500 ae67 df733823d09fPicture08046b58 10fc 4538 ad28 8bc6ce8e348aB8836f8e 8779 47c5 bc73 eeba65ece6ee6abcf575 1c22 4761 9771 eed2ad8a455f 8
土の記(上)

土の記(上) 高村薫

奈良県宇陀市西山岳にある集落に住む上谷伊佐夫72歳は妻を亡くしたばかりの婿養子。12年前にシャープを定年退職してからは妻の看護をしながら上谷家の土地を守り農作業の日々。そんな凪のような日常だが自身の老いや衰え始めた大脳にフラッシュバックするのは妻のかつての不貞行為らしきものなど堂々巡りの思考。本作が不思議なのは老化の進行具合や鼻粘膜で感じる山間部の湿度など読み進めていくうちに上谷伊佐夫自身になってくる感覚か、否伊佐夫自身というより2メートルほど浮き上がった視点からの追体験というほうがしっくりくる。

照柿(下)

照柿(下) 高村薫

再再再読くらい。何回読んでもこの頃の高村薫は神がかっている。言葉を紡いで表現することのへの強い意志はもはや執念にすら感じられる。ストーリーも秀逸だがそれも霞むほどの表現への直向きさは一体どこからくるのだろうか。

147b636e f7bc 4dcd b95b 758ad1e4092eAbc154e0 3994 4f0d 9d52 84a14e43a597476099a1 f23a 4100 bbac e4588450ecf29b92c5df 953f 473f be92 1f218474893d
冷血(下)

冷血(下) 高村薫

犯罪の動機なんて、こんなもんかもしれない。

照柿

照柿 高村薫

毎年この時期になると読む1冊。行き場を失った男と女は堕ちるところまで墜ちるしかないのか。すべては太陽のせいなのか? こちらは単行本版文庫では削られた初体験の年齢なども。 夏休みに読んだ本その3

照柿〈上〉

照柿〈上〉 高村薫

会社の人に勧められて読んだのですが、もうこれがちっとも進まないのです。 まるで修行のような読書体験…上下巻一度に借りたのに、下巻に辿り着く気配なし。 もうそれくらいに単調な工場勤務の男の色彩の少ない毎日が、鬱屈とした心持ちが、上巻にめいっぱい詰まっている感じです。 でも、少しずつどこか噛み合わなくなってきて、何かの前触れなのかなんなのか、あちこちに違和感がぽつぽつと出てき始めるのです。 この話はいったいどうなっていくのだろう…[下巻につづく]

レディ・ジョーカー〈上〉

レディ・ジョーカー〈上〉 高村薫

物語の舞台となるのは「年内にも入ってくるウインドウズ95という新しいOSを導入した」p.307重要な役割を果たすのは公衆電話だが携帯電話も使用されており、電子メールの導入も始まったばかりの平成前期、「ほぼ百年にわたって市場を独占してきた日之出ラガーの沈下が始まったとき、ビール事業本部が直面した苦境も並大抵ではなかったが そのとき直面した課題も、シェア奪回であり、新しいヒット商品の開発であり、企業体質の変革であり、強いられた対処や努力はすべて、未来を向いていたのだ。」p.68 そして25年が経過した現在、未来はいまだ開けるどころか悪化の一途をたどり まさにノーフューチャーなのだった。 久しぶりの再読ということもあり、読むたびにグッとくるポイントは変わるけど今回は 事件発生を受けて動き出す新聞社のこの場面 「『誘拐だ。日之出ビールの社長がやられた…!』 その一声はあまり大きな声ではなかったが、千三百平方メートルのフロアの隅々へ一瞬のうちに届きそこかしこで一秒か二秒、時間が止まったかのようだった。 続いて、『日之出ビールの社長が誘拐された!日之出の社長!誘拐!』という高野サブデスクの絶叫が轟いた。その叫びの終わりの方は一斉に噴き出したざわめきと立ち上がる記者たちの動かした椅子の音、社会部めがけて駆け寄ってくる靴音などにかき消された。』」p.224 静から動へのリズム感が唸る! グリコ森永事件がモデルだけど赤報隊事件も下敷きとなっているのかとも今回考えた。

8d68ef74 41b3 4e17 9a09 35c880c010d69b92c5df 953f 473f be92 1f218474893d1074c994 b074 4764 88ce 92cee415aa0a
李歐

李歐 高村薫

昔、中国語を勉強していたのですが、作中の漢詩やセリフの中の中国語が、ストーリーに加え楽しませてくれました。

65b89b30 f891 4d14 89af d24e21e2fbc65cc7980a 4cef 4104 80ca 8c4ee643fcc2Icon user placeholder101f1fe9 aebc 4e49 9b39 0cd04b237a218d68ef74 41b3 4e17 9a09 35c880c010d63c6a8fce 52e9 43f2 8401 04ea7713c1bcFcd78a68 5507 494c a56a b3dcf49699db 15
土の記(下)

土の記(下) 高村薫

上谷伊佐夫72歳の思索というか脳内皮質に浮かぶあれこれを上空三メートルから体験するココひと月の通勤読書時間。なぜか癖になる。ここでも過去に生きるのは男ばかりか。

マークスの山

マークスの山 高村薫

警察物の小説として、非常に緻密にストーリーが作り込まれている感じ。高村作品に通じるゾクゾク感は一級品。

Icon user placeholder9e4732d6 f564 43af 9658 5d84fecaa215
神の火〈上〉

神の火〈上〉 高村薫

上下読みました。李歐のほうが私は好きでした。最後まで読んだ時感想がしばらく「うわあ……」しか出てこなかったです。再読はしない気がしますが、「目玉ふたぁつ!」は時々思い出します。

476099a1 f23a 4100 bbac e4588450ecf29b92c5df 953f 473f be92 1f218474893d
照柿〈下〉

照柿〈下〉 高村薫

歯を食いしばりながら(?)一ヶ月くらい掛かって上巻を読んだのに、なんと下巻は二日ほどで読み終えたという… 自分が一番びっくりしたやつです。 これはたぶん素人分析ですが、あの上巻あってこそなのではないかと。 上巻でのあのしんどいくらいの細かな面白みのない日常の描写があるから、下巻の展開がすごく劇的に感じたのだと思います。 普通のひとだったはずの男が壊れていく様が、なんだか妙に現実味を帯びていて、こわいくらいでした。 読み終えての感想は『とても悲しい』でした。タイトルの意味もわかります。 なんかすごく偏った感想かもしれません。すんませんー。