ベルンハルト・シュリンクの本

階段を下りる女

階段を下りる女 ベルンハルト・シュリンク

なんだかんだで邦訳は全部読んでる作者の作品ということで手にとってみました。主人公はフランクフルト在住の初老の弁護士。仕事で訪れたシドニーでたまたま空き時間に入ったギャラリーで過去に因縁のあった「階段を降りてくる裸の女」の絵を見てしまったことから帰国を無断で切り上げ、作品の所有者を突き止めて…という話。絵のモデルとなった女、画家、この絵を描かせた女の夫である実業家、と主人公の登場人物はほぼ四人だけ。しかも八割がたはシドニー近郊の船かヘリで無ければアクセスできない海のほとりで主人公と女の二人だけというかなり静かな作品。しかしミステリの要素もあり後半のあったかもしれない過去と現実が入り交じったストーリー展開もあって飽きずに最後まで読むことができた。面白かったけども何か不思議な作品。

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週末

週末 ベルンハルト・シュリンク

「朗読者」をベストセラーにしたシュリンクの作品。 恩赦で20年以上収監されていたドイツ赤軍派のテロリストが出所してくる。 姉が昔の知り合いを集め、出所後初めての週末を郊外の館で過ごすのだが、というお話。 出所してきた男は自分が収監されるきっかけの裏切り行為を暴きたくて、昔の赤軍仲間はそれぞれ転向していたり、主人公を新たな闘争のシンボルにしたい若者がいたり等々、一筋縄ではいかない「週末」が描かれています。 正直なところ「朗読者」のようなシンプルなストーリーとは真逆の冗長な作品で、かつ登場人物が多いために散漫だなという印象を受けました。しかしながらこれはこれで自分は楽しめました。