伊集院静の本

〆切本2

〆切本2 森鷗外

作家の〆切と家族との係わりなど、前回とはまた違った切り口で面白かったです。子母澤寛の文章に猿出てくるの、なんかの比喩かと思ったらほんとに猿飼ってた

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眠る鯉

眠る鯉 伊集院静

新たなキッカケで知り合いになった本好きな方から薦められた、伊集院 静さんの短編集です。で、オススメ頂いたのは「羊の目」という最新作なのですが、とりあえず図書館でこの「眠る鯉」と「乳房」を借りて読んでいます。 私には恐らく初めての(ちょっとうる覚えで何かの作品を読んだかも知れません、どうしても思い出せない)作家さんで、癖の無い素直な文章で、とても読ませます。短編集なのですが、どれの作品も老いと死を意識せざる得ない年齢に差し掛かった人物のこれまでの人生のい中の忘れていた、あるいは悔いのある何かを取り戻そうとする(または受け入れようとする)話しです。 で、私は考え込んでしまいました。 つまり、あまり物語に、作品に潜り込めなかった、没頭できなかったのです。読みやすいのに、素直で、上手いのに、です。何故だか考えてみたのですが、私(読み手)にとってのこの短編集の中に出てくる人物に共感出来る人物が見当たらないからなんですね。どうも、自分勝手過ぎて(もちろん私もかなり自分勝手度数高いです、おそらく日本男性の平均値は軽く越えている自信アリ)どうしても共感が起こらない。また、短編として切り取るある場面なり、時間なりにその理由なり、綺麗さだとか、言葉にしにくい何かだとかを投影する事も、ココでなくてもよいのでは?というツッコミ小人(私の中にいる他者といいますか、批判精神の人称化といいますか、そんな奴です)を納得させられなかったのです。もう少し工夫があっても良いのではないか?と。少々ストレート過ぎるのではないか?と。また、私の想像力(死期せまる老齢の方々の心境になりきれない)の無さを。 と、いままではこの辺までの感想で終わっていたのですが、何故だか(この読みやすさからだと私は考えたのですが)もう少し考えると、この小説の対象読者に入れなかった→ではなくそもそも作者が想定している読者層に私が入れなかった→よく考えると、なんとなくだが、ある一定の年齢に達した方(息子、娘が成人していて自分の死期を間近に感じられる年齢)にだけ届けば良い様に書かれている、という感覚に陥りました。だからこそ、あえてストレートにする事で残り時間の少ない方に訴えかける強さが増すのかもしれない、と。 でも、まるでカンドーしたがり(「感動」ではなく「カンドー」です、もう待ってる状態ですから、すっごく安くても美味しく「カンドー」できちゃうアレです)な方々と泣ける安易な(すぐ人死んじゃう、とか実は生きてた!とか)ベストセラーの関係みたいです(泣いてスッキリ、気持ち良ければオッケー過ぎて、恐ろしいと私は勝手に思いますが)けれど。 で、もう少し読んでみましょう、と思い立ちました。近々「乳房」の感想を。 変わるかもしれませんが、今のところ、息子、娘が成人していて自分の死期を間近に感じられる年齢の方にオススメ致します。 2008年 5月

猫なんて!

猫なんて! 角田光代

総勢47名の作家による猫話 猫との距離感、間合いがそれぞれでおもしろい 犬派ですが、猫もいいなあ… なんて笑

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乳房

乳房 伊集院静

「眠る鯉」を読んだ直後から読み始めたのですが、こちらは結構良かったです。 私が感情移入できる人物はやはりいないものの、短編として切り取ったシーンにそれなりの意味を見出せましたし、伝えたいことが言葉の意味からではなく、伝わってくることに作品の質を感じました。 中でも「残塁」と「桃の宵橋」は好きです。特に「桃の宵橋」の娘、母、父の関係ととある仕事の関係が、非常に面白かったです。 ただ、「桃の宵橋」を除く短編の主人公(男、さえない、泣き言多い、都合よ過ぎる、流されやすい)がちょっと。また、そこに作者の影や、佇まいみたいなものまで感じ取らせるので(表題作「乳房」は有名な奥様の事を連想させずにはいられないでしょうし、ある意味チープな同情を呼ぶ話しに、また自分に都合良い話しなってしまっていて何だか悲しい)そこらへんをどう考えるかで評価が分かれるのでしょうけれど、私個人の感想は、伊集院さんの個人的な歴史を無いものとして考えても、どうしても自分を割合棚に上げての哀愁を感じさせる、つまり少し自分に酔ってしまった感じがしてしまうところが少し気になりました。もう少し上手く隠すことで伝わる何かがあったのではないか?と。また、主人公を女にして「桃の宵橋」が書けるなら、もっとできたのでは?と思わずにはいられなかったので。 それでも、読んで良かった短編集です。大きな出来事の後に残る、言葉に出来ない何かを思い出して見たい方、少し弱ってる男性にオススメ致します。 2008年 5月

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機関車先生

機関車先生 伊集院静

瀬戸内の離島に暮らす登場人物たちの姿がありありと目に浮かびます。 感涙必至なので満員電車で吊革に掴まって読むにはオススメしませんが(笑)、多くの人に是非読んで頂きたい名作です。

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愚者よ、お前がいなくなって淋しくてたまらない

愚者よ、お前がいなくなって淋しくてたまらない 伊集院静

大人の小説。「子供」の小説あるのか?(笑)たぶんあると思う。人には色んな過去があるが、絵巻物の様に知る事は出来ない。それを傍で読者は「覗き見る」様な感覚で。感動とか涙ものとか、そういう感想では語れない作品。語彙力ないので文字化できない。が!良い、好き、また読みたい、である。

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冬のはなびら

冬のはなびら 伊集院静

短編小説集ですが、ざっくりと共通しているのは「生きる」ということなのではないでしょうか。 仕事に生き、定年を迎えた日の男の話や、自分の生きる道を探し求め続けた男の話、独り身となった女性の話… 書き連ねると何の変哲も無いお話に見えますが、自然と自分自身を、それぞれの話の主人公に重ね合わせてしまっていました。私にとって、良い小説の条件が「自分と重なること」でしたので、とても良い本に巡り会えました。 穏やかな気持ちで、自分自身の生き方を見つめ直してみたいと思われている方にはオススメ出来る本なのではないかと思います。 ただし、自信を持って我が道を進んでいらっしゃる方にとっては、あまり響かない本だと思いますので、共鳴するかしないかで、今のあなたの心持ちの一端が知れるかもわかりません。

なぎさホテル

なぎさホテル 伊集院静

子どものころ、夏休みになると家族で毎年のように遊びに行った逗子。 今はなき、なぎさホテルには素敵な物語があったのですね。伊集院静の著書の中でいちばん好きな本。最近、文庫本が出たらしい。また読んでみようかな。

それでも前へ進む

それでも前へ進む 伊集院静

随分前に新潟行きの新幹線に乗るたびに読んでいた機関紙の連載。いつも心打たれることが多く、ナーバスな新幹線車内とセットでした。弟さんの水難事故は忘れられない一節。

文藝春秋 2015年 9月号

文藝春秋 2015年 9月号 立花隆

P333 「平凡かどうかだけで判断すると、非凡アピール大会になり下がってしまわへんか?ほんで、反対に新しいものを端から否定すると、技術アピール大会になり下がってしまわへんか?ほんで両方を上手く混ぜてるものだけをよしとするとバランス大会になり下がってしまわへんか?」

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羊の目

羊の目 伊集院静

知り合いの方にオススメいただいた、伊集院さんの中でも最新作で、この本を最初にオススメ頂いたのですが、なかなか手に入らなくて、ちょっと遅くなってしまいましたが読み終わりましたので。 オススメ頂いてから、「眠る鯉」と「乳房」をこの「羊の目」を手に入れる前に読んだのですが、「乳房」はなかなかの短編集だったので、期待が大きかったのかも知れません、オススメいただいた方は私なんかよりずっとたくさん本を読まれる方だったのも少し、今となって考えてみると、私の期待を煽ったかもしれません。 昭和初期に生まれたある男の一生を、生い立ちに関わる周りの人物から語り、徐々に主人公に移っていくのです。ヤクザの世界に身を置く主人公に、とても胆(タンとかキモとか、つまり度胸のある)のある男の。 物語は連作短編の形で、それぞれの章にそれぞれ主人公に近しい人物の主観で、いかに主人公が凄い男かを表現していきます。物語としては、それなりに楽しめました。が、どちらかというと、不満が残りました。 物語の流れとしては、かなり長く、広く、それなりの世界観があるのです。また描写も、新しくはありませんし、斬新でも、特徴あるわけでもありませんが、悪くもありません、とても読みやすいです。どうしても気になってしまうのが人物描写、人物の心理描写、さらに、そこに2重構造を使う事なのです。 たとえば、如何に凄いか?を表現するのに、出来事や、それを通しての心理描写なりを使い、読者が想像し、ある程度感情移入できたり、できなくても理解でき、また魅力あるキャラクターであるなら良いのですが、ちょっと直接的過ぎる表現なのです。如何に凄いか?=凄いから、凄い。という説明になっちゃっている部分を私個人は多く感じました。何だか「この登場人物はアレをアレするためのキャラクターなんだろうなー」が分かり安すぎるので、どうしても薄っぺらく感じてしまうのです。 その上、2重構造、そんな割合薄っぺらく感じてしまいやすい人物を使って、主人公の心理描写や人間性を浮き彫りにしようとすると、どうしてもちょっとわざとらしく感じてしまいます。主人公の周りを固める、幼少期の兄的存在、親分、刺客、逃亡先で知り合う娘、どれもこれもが、主人公を凄く見せるための行動をとってくれる、勝手に恐れ入ってしまっている様に写るのです。行動に説得力が、どうしてそこまでなのか?が私にはちょっと。 と、文句もあるのですが、作品として、もう少しキャラクターが上手く動いて、伏線も張れているなら、題材としては面白いとも思うのです。義理と暴力とヤクザの世界の男と、宗教的救いの交差。もう少し登場人物に魅力があったり、説得力があれば(私には)よかったのですが。ちょっと余韻も足りなく感じましたが、特に村上 龍さんの小説が好きな方にはオススメできるかもしれません。 2008年 5月

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潮流

潮流 伊集院静

まず「乳房」を読みます。 次にこの本を読みます。 そしてまた乳房に戻る。 号泣。 物語だとは思ってもどうしてもあの女優を思い浮かべながら読んでしまう、せつないお話。