村上春樹の本

猫を棄てる 父親について語るとき

猫を棄てる 父親について語るとき 村上春樹

著者が自身の父について記憶と下調べをベースに回顧する。著者の父は青年期に戦争を経験し、実際に何度か徴兵、出兵した。戦争について多くを語らなかった父ではあったが、数少ない父からの情報や、在籍していた部隊の史実から想像される情報から父が戦争からどのように影響を受けただろうかを語る。 父にインタビューをしたわけでもなく、多くの情報はないが、著者の美しくスムーズな文章と少ない情報を徹底的に下調べした事実から、戦争の惨さや戦死しなかったとしてもいかに一塊の青年を傷つけただろうかが想像できる。 著者が後段で語る。"我々は、広大な大地に向けて降る膨大な数の雨粒の、名もなき一滴に過ぎない。固有ではあるけれど、交換可能な一滴だ。しかしその一滴の雨水には、一滴の雨水なりの思いがある。一滴の雨水の歴史があり、それを受け継いでいくという一滴の雨水の責務がある" 非常に短い本で、感動する小説でも笑えるエッセイでもないが、パパッと読んで、日本の歴史や、父子の関係、などについてぼんやり考える軽いおやつのような本。

A86cc33e 76de 4a83 bee4 f02f90f73489C38a491e 6396 4375 a09e ec086dbcdb466knkdwrq normalKal9vctk normalDefault profile normal98069941 6e43 435e 8b89 e9dd11905b7e42caa8a2 9df5 4e10 8400 3ef147c93a3e 46
象工場のハッピーエンド

象工場のハッピーエンド 村上春樹

安西水丸さんのイラストたっぷり味わいながら、村上春樹さんの軽快なリズムに乗って、いつのまにか音読していた。。。あの羊男さんや双子も登場、「マイ・スニーカー・ストーリー」に目が点になり「鏡の中の夕焼け」にるるる。白ワインとマスクメロンのイラストいいな〜と思いつつ、書体がいろいろで楽しいです。

走ることについて語るときに僕の語ること

走ることについて語るときに僕の語ること 村上春樹

実際日常的に走っている人の走ることについての文章が読みたくて読んだんですけど、読んでよかった。村上春樹の文章についてはつらつらと読めてしまい、気が向いたときに手に取るという感じでこれまで読んできたので、エッセイ的なもの(本作では「メモワールのようなもの」としていますが)は初めて手にしたのですが、元々いろんなことに興味のある人の文章という感じで、読んでいて面白いなぁ。しかし毎年フルマラソンを走り、また毎月走る距離を管理しているというのはすごい。あと小説を書くことについても書かれていたのが個人的に興味深かった。

644a8d11 ee51 4d9f 8564 529139f330a9A442226b 98b3 4247 a30f df6304a478e2406f1245 066b 423b 87eb 22a797955e97B81813b6 473e 46cd 90d2 a98ad0bc98f4628c2ab5 603b 4834 b049 afcd7a532dc4A20c6877 009d 4922 a0f4 4304c9f6c749572402e0 ed1e 441f 98b8 07d1e736f1fa 12
MONKEY vol.12 翻訳は嫌い?

MONKEY vol.12 翻訳は嫌い? 柴田元幸

特集「翻訳は嫌い?」に惹かれて購入。外文が好物なので。 巻頭の「日本翻訳史 明治篇」では、坪内逍遙や二葉亭四迷らが、西洋文学の翻訳を通して、新しい日本語(今私たちが読み書きしている日本語)を生み出していった歴史が述べられており、大変興味深く読みました。 「翻訳講座 村上春樹+柴田元幸」は、原文とお二人の訳文を比較しながら、良い翻訳とは何かについて論じています。私は柴田氏の翻訳が選書も含めて大好きなのですが、正確さよりも物語の雰囲気を重視した村上春樹の翻訳も読みやすくていいものだなあ、と思いました。

みみずくは黄昏に飛びたつ

みみずくは黄昏に飛びたつ 川上未映子

川上未映子による村上春樹のインタビュー本、面白かった。60年代の、戦うことや言葉というものがからっぽになってしまった空虚感が村上春樹のテーマ性を排してとにかく文体を磨くスタイルを作った話とか。

D5061594 40e8 4e46 859c 9c57e2e0b35e59cbeb2b a74b 49f6 ac0d bb8d8e0ffc2689f691a9 f020 41fa b05f 5e39ad0486e86c297c28 f15b 4bd1 b046 0af57a8709c980f51ed9 5a97 4f46 8c10 87b5fc4a0f2e8cd725ca 2539 4ad5 8cf7 3b1985decebeOoebgixj normal 33
酒呑みに与ふる書

酒呑みに与ふる書 マラルメ

2019/04/06 読了 〜あるいは酒でいっぱいの海〜 松尾芭蕉から夏目漱石。江戸川乱歩に折口信夫。角田光代や村上春樹。内田樹と鷲田清一も。 酒の肴にちょうどいい。ちびちびやりながら楽しく読みました。日本酒の話がもっとあったらもっと良かったのになぁ。 装丁が素敵ですね。 〜すべての酒呑みに捧ぐ〜

D46ed159 606e 4e18 a80f 863d702ef0faC715a1c6 849c 4247 b7a3 64506fe554839ac9871f 33f3 4bb3 b203 9133cb38cc652d3893ff 7bc4 4c12 af6d 249f655eb6daIcon user placeholder0b2ab76f 2891 42a6 926d 8e73730ccd197d65eb17 0d6a 4e37 9812 f1803c1fcc66 27
ラオスにいったい何があるというんですか? 紀行文集

ラオスにいったい何があるというんですか? 紀行文集 村上春樹

どんな紀行文を読んでいても、作家さんはどこの旅行先でも面白い体験をしていて、その出来事だけで何十枚も文章を書けるほどだからよほど旅行の仕方が上手なんだなぁと思っていた。しかし今読んでみると、作家さんは、その土地を感じる、という行為をいろんな方法や角度から実践していて、そのことが面白い体験に繋がっているように感じた。特別なことが必要ではなく、自分でもすぐにできることで、これから実践していきたい。

E019fb83 ece4 414b a533 b5c634b211a046baa3a2 b5d4 481f a76a 26f9ada3ac559f07f1ed fea7 4553 b8ca d8123b7dc4fbCee9898e 9704 47ce 97e2 a3a55b47bfd72feacd2a b058 49bd 9d12 9535ea249592Icon user placeholder20f858c5 316d 44ab 8eff d3f42571a520 36
バースデイ・ガール

バースデイ・ガール 村上春樹

二十歳の誕生日にアルバイトをしているお店のオーナーから ひとつだけ願いを叶えてあげると言われた主人公 その願いは 本文ではあかされなかったが 時間のかかる願い事らしい ひとつだけの願いって難しい 煩悩だらけの自分には 決められないかも

014253d4 6080 4951 9119 24735184a696151a20ec 11c6 4572 b74d 1715202fc2412c0e8e23 d08e 4c6c a8d8 d7064a045267
村上春樹 翻訳全仕事

村上春樹 翻訳全仕事 村上春樹

装丁のカラー写真も豊富に、著者の翻訳仕事がざっと展望できる。 柴田元幸との対談も充実。二人の翻訳の姿勢の違いが面白い。この二人が話すと翻訳というのがどういうことなのか分かりやすい。 別に春樹ファンでなくとも関係なく読める。 翻訳スキルを高めたい人はもちろん、翻訳をよく知らない人にも面白いのでは。 硬くなく読みやすい。

0ecc1f8c c944 47a6 9f37 e23bea00dd44Icon user placeholder05289b6e c13e 4974 a782 5bcf61cb73c5805fc547 4364 4efc bf31 cca6445fe17a84c2015c 14b2 47d1 95f8 d61810aa47fa0389fd94 457d 45fb 9b5b c974568b150f6c85bf1c 3d04 4ea3 9f3b cb6c0d54ed49 16