![]() |
日本習合論 内田樹
自分にはまだ何が正しくて間違っているか、はっきり判断する能力がない。だからとりあえず色々な声を聞き上げて、結論は保留し、ストックしておく。20代はそんな日々だった気がする。で、昔よりマシにはなってる気がするけど、相変わらず判断力はついていないので、30代も続けていこう、それがこの本の感想になっていない思ったことである。
|
![]() |
酒呑みに与ふる書 マラルメ
2019/04/06 読了 〜あるいは酒でいっぱいの海〜 松尾芭蕉から夏目漱石。江戸川乱歩に折口信夫。角田光代や村上春樹。内田樹と鷲田清一も。 酒の肴にちょうどいい。ちびちびやりながら楽しく読みました。日本酒の話がもっとあったらもっと良かったのになぁ。 装丁が素敵ですね。 〜すべての酒呑みに捧ぐ〜
|
![]() |
もうすぐ絶滅するという煙草について 芥川龍之介
喫煙者の肩身がどんどん狭くなる昨今、改めて喫煙について考えてみようではありませんか。 煙草を喫むという行為には、その人なりの強いこだわりがあるようです。それを美学とするか、言い訳とするかで喫煙者と非喫煙者の争いが起きている気がしますが、大先生達が煙草を語ると「喫煙ってそんなに悪いことだっけ」という気持ちになるから不思議です。非喫煙化する社会への一言は、何だか世の中の真理が語られているようでした。 恐らく超・嫌煙家の人は、そもそもこういったテーマの本を手に取らないのではないかと思うと、なんだか損してるなと思います。 |
![]() |
こんな日本でよかったね―構造主義的日本論 内田樹
構造主義的日本ってなんだ?結局、内田センセイが言いたいことは、世の中よく分からないことがあり過ぎるからよく分からないことをなんとか解釈したい、ということかしら。でも、こんな日本で本当に良かったのか?だって富士山が逆さまになっちゃってるぞ。 |
![]() |
街場の現代思想 内田樹
10頁くらい読んでほっといたの忘れてたから読んだ。いつもの語りかける文章なので、人生経験豊富なおじさんに飲み会でありがたい話を聞かされてる感覚がある(僕はそういうの嫌いではない。おじいちゃん子だから)。 なるほど〜〜と膝をうつような言説もいくつかあるのだけど、この本を鵜呑みにして女子会・男子会で老獪なアンサーを決められても、ぼくはそいつのこと好かないかもな!って思いました。特に離婚の話とかでは。 |
![]() |
態度が悪くてすみません ――内なる「他者」との出会い 内田樹
いいえこちらこそ。 |
![]() |
困難な結婚 内田樹
個人的には新しいと思える答えはなかったかも。 期待しない、他人がどう思うかではなく自分がどう思うか、というようなありきたと思える回答が多かったように思います。 いま興味があるのは夫婦別姓と事実婚を社会(小さいコミュニティでいえば会社)がどう認知し対応していくのかということ。 これを読んで結婚したい(籍を入れたい)と思うにいたることはわたしはなかったです。
|
![]() |
僕たちの居場所論 内田樹
鼎談ものの良さを感じられる本だった。話題があちこち広がって収束していく様や、軽快なテンポで進んだと思えば誰かのターンに入る、そういうところが楽しかった。 |
![]() |
14歳の子を持つ親たちへ 内田樹
内田樹さんの事をラジオで知り興味を持って著書を調べたら、いまのウチにぴったりなタイトルがあったので読んでみました。心と体の成長が最もアンバランスになる14歳(中二)のみならず、お子さんをお持ちの親には是非オススメです。哲学研究家と精神科医の対談形式なので、それぞれの視点で難しい感情の部分を的確に表現した文章はさすがですし、子供に対する接し方を改めて考えるきっかけを得られた気がします。読み始めたらグイグイ引き込まれていき、あっという間に読了しました。気になった文章があるページの端を三角に折っておくのですが、折って無いページの方が少ないかもです。また読み返してみたいと思います。 |
![]() |
「おじさん」的思考 内田樹
くっそ面白かった。全く個人的な感想として言い放ちたいのだが、自分には「おじさん」としての素質があるのだと、思う。「正しいおじさん」という価値を信じつつ、多様な人格を使いこなす。「自分がやるしかない」ことを引き受けざるを得ないと受け入れること。まだまだ修行が足りないけれど、いつかそうやって大人になりたいような、そうでもないような、、。けどそれってとても面白おかしいことでもあるのではないかと期待している。 |
![]() |
サル化する世界 内田樹
2020/03/06 読了 久々にワクワクしながら読みました。 「比較敗戦論のために」と「AI時代の英語教育について」「いい年してガキ なぜ日本の老人は幼稚なのか?」これは必読。
|
![]() |
人口減少社会の未来学 内田樹
内田樹氏の呼びかけで10人の論客がさまざまに論じた人口減少社会の未来について。ヨーロッパの「反緊縮」潮流に関する論考、AIがもたらす変化へ国民は何にプライオリティを置くべきか、精緻な統計分析による思い込みの払拭、一次生産者たちとの密な関わりなど、どれも密度が高く面白いです。
|
![]() |
変調「日本の古典」講義 身体で読む伝統・教養・知性 内田樹
“ただ、能が育成するタイプの能力は、今の学校教育では求められてないんです。今の社会の仕組そのものが求めていない。そもそもこの能力の事を何と呼べばいいのか、名前さえ付いていない。 武道であれ、能楽であれ、あるいは宗教的な行であれ、それを育成する効率的なプログラムは現に存在するんです。でもその成果を数値的に考量する手立てがない。だから学校の授業には仕立て用がない”
|
![]() |
日本の覚醒のために──内田樹講演集 内田樹
対米従属、宗教、伊丹十三、国語教育、白川静先生、憲法、と「これは俺のための本」と関係妄想が爆発する主題。だけ。単純に内田先生の強い影響下にある、なら話はわからなくもない、が。少し前、Twitter の映画クラスタを覗いていた時、「タツラーは 100% 駄目な人間」という dis を目にした。読んで言ってるのかな? こんな理路立てた祝福の言葉を受けられないって不幸だよ。祝福の言葉を受けると泣ける。時々泣けた
|
![]() |
属国民主主義論: この支配からいつ卒業できるのか 内田樹
永年読まねばリスト筆頭の白井聡ようやく初見。いいですか、貧乏人は紙の本を買っても置くところがもうないんです。Kindle にしてもらわないと読めないんです。痛快でした |
![]() |
世界「最終」戦争論 近代の終焉を超えて 内田樹
アメリカだけでなく、このグローバル化の中で、どう縮小、撤退できるか、それが本来の人間の生活を取り戻すカギになる。に激しく同意。 |
![]() |
悩める人、いらっしゃい 内田樹の生存戦略 内田樹
読者から寄せられた様々な質問に対し、思想家であり武道家でもある内田樹さんが答えていく。 質問に対する答えの中から、内田さんの柔軟かつクレバーなものの見方や考え方が見て取れて面白い。ただ、途中から政治的な相談(?)が増えていき、相談室というよりは政治批判の趣が強くなる。個人的には人生相談的な内容の方が読んでいて楽しかった。
|
![]() |
街場のマンガ論 内田樹
2019/01/25 読了 部屋の掃除をしていたら出てきたので、改めて読んでみた。やっぱりこの人、面白い。 「マンガ脳」、面白い考え方ですね。確かに、アメコミ見てると、なにこれって思っちゃいます。 あゝ、マンガを読みたい。マンガミュージアムへ行きたい。 でも、浦沢直樹の名前は出てこなかったなぁ。なぜだろう。 |
![]() |
街場の文体論 内田樹
これはいい。この本と「寝ながら学べる構造主義」は若い人にぜひ読んでほしいなあ。
|
![]() |
子どもは判ってくれない 内田樹
最近読んだ春日 武彦先生の本の中に対談相手として出てきた方、内田 樹さんの本です。初めて読む方です、が、とても楽しく読めました。 どうも内田さんがブログに綴ったものを書籍化したものの中の1冊であるようです。そして大変面白く共感できる考え方でした。内田さんの物の考え方は非常にクールで筋道がはっきりしていて、それでいて分からない事を無理に断定しない(春日先生との対談でも出てきた中途半端な状態に耐えるチカラ)事の考え方に共感いたします。歯切れの良くない考えなり、状態をいかに耐えるか?そのために必要なことは私は「認める」チカラだと考えます。または「引き受ける」覚悟だと。本書の中のまえがきにあたる「たいへん長いまえがき」を一読して頂く事をオススメするのですが、思い切って結論を出すと(本当はこの行為がもっとも良くないのですが、基本的にはこの本を紹介したい気持ちの上でやっています、読んでいただけたら、もっと話しが「早い」のですが)気持ちのよい「正論」にはあまり意味が無い事が多い、気持ち良いスッキリする事ですけれど、あまり意味がなく現実性は薄い事が多い、それは相手に伝えようとしていないからではないか?、相手に伝わらないコミニケーションほど不毛な事はない、またそのコミニケーションそのものが不毛なものとして定着しつつある事は非常に危惧すべきことである、という事だと私は捉えました。 中でも「弱い敵と共存する事を市民の責務」と考える事は衝撃的でした。でもそこにこそ、オトナとは何か?があるのではないかと。対立するものを含んでんの集団を代表する面倒を抱えることが、望ましいオトナや公人なのではないかと。相反する意見の持ち主を切って捨て同胞にカウントしない事のスッキリした気持ちよさに抗うことの重要性と、複雑になってしまうコミニュケーションが結局スキルを挙げることになるのではないかと気付かせてくれたことが良かったです。 また、「呪いのコミニュケーション」は鋭い考察です。沈黙を強いる呪いの言葉を発する者の欲望は、善意や愛情の発露と信じている恐ろしさ。これだけでは判ってもらえないかも知れませんが、興味を持たれた方には是非この章だけでもオススメ致します。最近読んだ春日先生の「『治らない』時代の医療者心得手帳」にも出てくる「コントロール願望」です、こちらもホントにオススメです。でもこの呪いの言葉を吐きやすい方々は想像力がなく、善意であればだいたい許されるという思考回路を持った客観性の無い人である可能性が(私個人の経験からは)高いと思います。だからそんな人々はこの手の本を手に取ったりする確率は、、、低いのでしょうね。 このオジサン的文体というか語り口が、妙に心地よい読みやすさを与えていて私は良いと思いました。もう少しみんなで賢くなろうと努力できれば、住みやすくなると思うのですが。 難しいところは内田さんの意見が届いて欲しい人たちにこの本を読んでもらえるか?というところだと思います。そこが1番難しい、内田さんは上手い方だと思いますが、もっと効率よくならないものか?とも思ってしまいます。 少しでもこの感想(非常に浅い、個人的な感想ですが)に興味を持たれた方なら、オススメです、考える事の楽しさに興味がある方にオススメ致します。 2008年 8月 |