京極夏彦の本

前巷説百物語

前巷説百物語 京極夏彦

小股潜りの又市が何故御行姿になったのか。 全ての物語に続く序章。ぐいぐいと引き込まれ、一気に読んでしまった。 京極さんの作品は登場人物一人ひとりが確かに息をしてそこに居る。だから恐ろしいし悲しいのだと思う。

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今昔百鬼拾遺 天狗

今昔百鬼拾遺 天狗 京極夏彦

三社横断三ヶ月連続刊行。最終刊 「天狗」ムカつく事件でしたが、胸がスカっとしたラストとなりました。 駒合わせの感じで、推理は進みますがややこしくなるばかり。 敦子がそこの所を丹念に、整理して事件を解決します。

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今昔百鬼拾遺 鬼

今昔百鬼拾遺 鬼 京極夏彦

かなり久し振りの百鬼夜行シリーズで嬉しかったが、京極堂らメインは出ないスピンオフ。 中禅寺敦子ら脇役がメインで、少しがっかりした。 「刀」と「鬼」がテーマの殺人事件で、同著者の著作「ヒトごろし」と同じようなこと(土方にまつわる涼という女と刀)が語られていて、どうやら世界観は繋がっているらしい。 このシリーズは単独の世界観として読んでいて、ちょっと唐突感があった。 この時代、まだサイコパスなど心のことが知られていないときに、怪異としてではなく、人間の起こした事件として終わったのは良かった。 研師の大垣が言う、どんなに美術品だと言い繕っても刀は人殺しのための道具、という台詞は良かった。 時代の所為なのか、物分かりの悪い賀川という刑事には少しイラついた。

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ヒトごろし

ヒトごろし 京極夏彦

相変わらず京極氏の著書は分厚すぎる。 分厚くても、改行が多めだったから読みづらくはなかった。 新選組副長土方歳三の一生をフィクションを綯交ぜにしながら描いていた。 人を殺すことでしか生きる道のない人外として土方を描いていて、あまり情とかは感じられなかった。 それこそが「鬼の副長」に相応しく、同時に新選組を利用していつでも殺そうと思っているところがとても人外らしい。 近藤勇もお飾りとして利用していたけど、近藤も土方の目的を察していたらしく、この二人は不思議な縁だなぁと思った。 土方のことが好きな涼という女は名前からして坂本龍馬の関係者だと思ったけど、似た名前なだけだった。最期に土方が涼を殺すためにがむしゃらに守って死ぬところが人外だけではない心を感じた。 同じ人殺しの人外である沖田とは仲が良くないが、同族嫌悪なんだろうなぁ。 人を殺すことと、戦争は違うというのが納得できる考えだった。

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さむけ

さむけ 井上雅彦

有名作家9人によるホラーアンソロジー。 内容は幻想的なものから猟奇的なもの、サスペンス等々……読み応えある短編集でした。 本当は怪談を期待していたのですが、裏切られつつも楽しめて良かったです。笑

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薔薇十字叢書 神社姫の森

薔薇十字叢書 神社姫の森 春日みかげ

薔薇十字叢書の一つ。 憑き物落としがあるちょっと特異な一冊。 途中までふーんと読んでいて、そういえば一人主要人物をみかけないなーと気付いて笑ってしまった。面白いところに落とし込んだと思う。

書楼弔堂 炎昼

書楼弔堂 炎昼 京極夏彦

弔堂に訪れる客が誰なのか推察するのが楽しい。松岡田山は分かりやすいですね。 後半、赤穂浪士の切腹についての言及が子どもの頃にぼんやりと思ったもやもやとした疑問を晴らしてくれた感じですっきりした。

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文庫版 邪魅の雫

文庫版 邪魅の雫 京極夏彦

百鬼夜行シリーズは好きでずっと読んでいたが塗仏あたりからつまらなくなりだして、この作品に至ってはどんな話だったかも思い出せない。同じキャラを使っていても作品には旬というものがあるのだなぁ、と思う。

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京極夏彦の妖怪えほん (4) とうふこぞう

京極夏彦の妖怪えほん (4) とうふこぞう 京極夏彦

妖怪界のゆるキャラ、豆腐小僧さんが登場する愉快な絵本。 物陰、暗闇、あらゆるものに何かが潜んでいるかに見えた、子ども時代の夜の恐怖を思いだせてくれる。 京極夏彦の妖怪えほんシリーズは怖いばかりのラインナップになってないところが良いですね。

地獄の楽しみ方 17歳の特別教室

地獄の楽しみ方 17歳の特別教室 京極夏彦

京極夏彦の小説でない文は、久しぶりに読んだ。 対決しないで勝負自体を無効化する。そんな事が現実でできるようになったら素敵な事だと思う。言葉の技術を磨きたくなる一冊だった。

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今昔百鬼拾遺 河童

今昔百鬼拾遺 河童 京極夏彦

関東の地名が多くて、馴染みがないので話に入り込むのに時間がかかった。 多々良は今で言う発達障害者に感じるなぁ……。 戦後にまつわる話が多くて、遠い過去の話にも感じた。 結局、連続水死体は宝石を探そうとした、ただの水死体でしかなくて残念。 川瀬香奈男は様々な金や名誉によるゴタゴタを見てきて、諦観しているようにも感じる。 最後に、遺体となった父と母を池から掬い出そうと決心した香奈男は、やっぱり両親への愛情はあったんだなぁ、とやっと香奈男が救われた気がした。 関東の風景の描写が多くて、前の「鬼」のほうが面白かった。

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虚談

虚談 京極夏彦

9話からなる短編集 タイトルのごとく 各物語の最後に嘘という言葉が使われるのだけど 嘘と言われると逆にホントに?と疑いがわいてくるような…

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続巷説百物語

続巷説百物語 京極夏彦

この方の、湿度を感じる文章が好きで、ほぼ全て読んでいる。 ただ、涙が出そうになったのはこの本だけ。 「いちばん好き」と言うと語弊があるかも知れないが。 物語の終盤で、バラバラに見えていた事象が鮮やかに結ばれて回収されていくのは、京極夏彦さんの作品を読む上での快感だと思う。 だがこの本だけは、終わりに向かう程にやるせなくて。 この登場人物たちの行き着く先はこの形しかなかったのだろうと理解はできているのに、 終わりを見るのが辛くて、ページを繰る手を止めたくなる。 それでもきっと何度となく読み返してしまうだろうな。

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つくもがみ

つくもがみ 京極夏彦

京極夏彦の妖怪えほんシリーズ。 このシリーズは怖い話ばかりではなく、本書みたいな楽しい妖怪話もあるのが特徴。 年を経たモノたちが、命を得て付喪神になる。慈しまれて残ってきた道具たちの、躍動する姿が切なくも楽しい一作。

文庫版 書楼弔堂 破暁

文庫版 書楼弔堂 破暁 京極夏彦

時代は文明開化で世の中がすっかり変わってしまった明治 世捨て人のような生活をしている高遠は、丘灯台のような不思議な建物の書楼弔堂に辿り着く 亭主曰く、人はたった一冊の本と巡り合うために読書しているという 私にもこの本に出会うために読書してきたという本に巡り合いたい さて、どのような本をご所望ですか?

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虚実妖怪百物語 序

虚実妖怪百物語 序 京極夏彦

京極作品の中で最も読むのが苦手な内輪ネタだった(これが好きな人ももちろんいる)。続く破急に挑むか悩む。

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文庫版 百器徒然袋 雨

文庫版 百器徒然袋 雨 京極夏彦

読んで心底驚いた。めっちゃ笑った。ギャグも書けるんですね京極さん!と思った。サイドストーリーになってるので本編を読んでないと面白さが半減します。あのやたらと文章が小難しくブ厚い百鬼夜行シリーズをまず読みましょう。

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アンカット特装版 魍魎の匣

アンカット特装版 魍魎の匣 京極夏彦

前作の科学とオカルトが程よく混ざった空気感 から少しだけ内容物が変わり、 今回はよりアカデミックな様相。 一人の男の、いや、他にも何人か、の妄想から 端を発し、様々な疑念、妄念、執着が入り乱れ、 それら全てが一箇所に、一人に、一つの匣に帰結。 いくつもの小さな小川が一つの大きな河に合流、 ではなく、 最終地点は人が近寄らない古森の奥にある 不気味な湖。 そこの空気は暗く淀んでおり、 湖面も濁り奥は見えない。 しかしその湖底には何かが、得体が知れない何か、 覗き込んではいけない、触れてはいけない何かが。