51kwmxi3thl

背中に昇り龍を背負う印鑑職人の正吉さんと、偶然に知り合った時間給講師の私。大切な人に印鑑を届けるといったきり姿を消した正吉さんと、私が最後に言葉を交わした... 続き

コメント

再読。落ち着きたい時に折に触れて読み返す小説。王子駅と品川駅、大森駅周辺を舞台とする京浜東北線小説です。駄洒落のタイトルは、あの曲と王子駅だけでなく、かなり多くのものにかけられているのだと今回気がつきました。主人公の周囲の人物が皆魅力的。その人々と時を過ごしつつ悩む主人公ですが、結末にはとても納得がいきます。作中で触れられる昭和の小説群も読みたくなってきます。

とある昔かたぎの職人さんとの繋がり(あるいは不在からくる想い)を軸に、穏やかな川の流れに反射して光る様な、日常におけるささやかだけれど心の何処かに触るモノゴトを写し撮った小説です。

以前読んだ「熊の敷石」と似た非常に気持ちの良い、どこまでも広がって行く文章です。

計算がされていないように読めてしまいますが、恐らく緻密に計算されているであろう文章はとても心地良く余韻も深いです!深く計算してあるにも係わらず読んでいる時はその作者の計算を臭わせない文章が私は大好きです、とても上品に感じます。この気持ち良さは金井 美恵子さんにも感じる気持ち良さです。

短くともその魅力は深く余韻は長いそんな小説です。

『トムコビキ』にはみなさんもやられるはず!

そしてあの白い馬にはぐっときました。

オススメです、私にオススメされるのも何なのですが。

2006年 9月

読者

D664126d 99e3 4cd9 8ee7 bb9195810a3cF766c7b9 58dd 47a5 8305 6464986b58d8Fc631cea f7a3 434e bd3f 0c02ce1da47a5dbe0e4b bc3f 440a b73e c5fedd4f340fEe4fa3ce c592 4fde 9911 df06c8457b0f07c514b3 687b 40f9 b3f6 7f01c892ea50 6人

堀江敏幸の本

菊池伶司 版と言葉

菊池伶司 版と言葉

F766c7b9 58dd 47a5 8305 6464986b58d8

Shun

普段は帰宅後に、休日は散歩しなが…

わずか一年数ヶ月の活動期間で約60点の作品を遺し、1968年に22歳で早逝した銅版画家の作品集。堀江敏幸らの解説のほか、生々しい日記が併録されています。大学の仲間や日展の出品者らへの激烈な批判。手紙文の形式での思索。詩集や哲学書からの抜き書き。解説文にも触れられている通りいかにも青年の日記。正直読んでて気恥ずかしさを伴います。でも、我々は過去を振り返って身悶えできるけれど、この銅版画家にはそんな時間は与えられなかった。若い頃の行動や思索を直視せよ、今あなたはどう生きている?と問われているように感じました。

約2か月前

なずな

なずな

F766c7b9 58dd 47a5 8305 6464986b58d8

Shun

普段は帰宅後に、休日は散歩しなが…

世の人は気軽に「あなたも子供を持てば判るわよ」ということを口走るが、子を持たず歳を重ねた者はそのたびに世間に対しての諦念といくばくかの心の痛みを感ずる。独身四十代半ばの男性がとある理由によって自らの子ではない赤ん坊を育てるこの小説は、身の丈にあった生活を慈しむといういつもの堀江敏幸の世界ではあるのだが、彼の作品の中では際立って生活感のあるかなり異質な作品だとも思う。

3か月前

F7cd00f5 d3ed 4475 8cea 58f6ae5cf7edE4f21041 cc6c 4268 b713 5baf3e868f44Bc0e4f44 2050 4f0c 842f 74aa43c2b87a
おぱらばん

おぱらばん

Afbad0e2 07ad 46e4 9eb8 de2357ec1535

まさと

ちょこちょこと読む

エッセイと小説の違いってなんだろうか。そんなことを考えさせられた。これはエッセイなのか小説なのか。 小説や映画、いわゆるフィクションが生活に染み出してくる様が見事で、自分もこんな風に生活できたら世界が変わって見えるんだろうなと思った。

12か月前

8b9d44bc 8bff 43c4 9843 f48fa469589d5dbe0e4b bc3f 440a b73e c5fedd4f340fF37a7b3a 68ca 4679 820d be410780daf9
未見坂

未見坂

43e3babf 4372 4c59 9309 be61c434b905

ありいか

空前絶後の読書ブームです

この方の文章がすきです。 とある町の、日常でよくある些細なことの短編集。微笑ましかったり不安になったり穏やかに心が動く。情景が鮮明に浮かぶ。 きっと優しい方なんだろうなぁ。短編集ということもあり読みやすかった。 特に『苦い手』『トンネルのおじさん』が好きでした。

1年前

C884075b 2545 45fd bfa7 4779d2f2e5f4995cf149 14e7 49bf bd47 a80e3e976cf3