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小さな温泉街に住む小学五年生の「ぼく」は、子どもと大人の狭間にいる。ぼくは、猛スピードで「大人」になっていく女子たちがおそろしく、否応なしに変わっていく自... 続き

コメント

とってもとっても良かったですよー。細かく書くとネタバレになるのですが、「自分」という存在は、ひとつの生命体として宇宙と繋がってるんだということを実感できる小説でした。仏教思想をヒントにして創作されたのでは?

不思議な透明感を持っている。

少年から大人になる戸惑いを生々しく描いていた。爽やかな読後感。

大人になることに戸惑う主人公慧と不思議な少女コズエたちの物語。
この作品は慧たちの成長物語なのか、SFなのか、そんなカテゴリには縛られない、もっと大きなスケールの物語なのか…そんな不思議な話。私にはいろいろな意味でちょっと難しかった、かな。なんか精神的にキた。
この『まく子』という作品も西さんらしく「生」の描写が生々しい。なんというか、たくましい。
そして西さん自身が描かれた力強く生命力に溢れた挿絵が素敵。

コレはアリなのか?
そうなんだろうなぁと思いながら、そうだったんでびっくりしたけれど。。
読後感は「?」ではなくて、なんだか泣きたくなるような嬉しさを感じてしまった。
クレヨンで描いた挿絵が、読み手を本の中に引っ張り込む感じで好きだ。
この題名は、内容が全く想像がつかない。尚且つ、読んだ人には「話のキモである」ことがわかるという、何とも素晴らしい題名だ。

小学生から中学生になっていく時期のなんとも言えないもどかしさが、細かな描写で描かれています。

身体も心も大人と子供の半分で、どっちつかずな自分を思い出しては、コンプレックスの塊だったなーって、共感しておりました。笑

小学5〜6年の男の子も、身体が変化して大変だね。女の子に嫌悪感抱いたり、大人を毛嫌ったり。そんな微妙な心情がありのままに描かれていて、とてもよかったです。
そうか、私達は粒で他の人とも宇宙ともつながっているんだね。科学館でも学んだな。私達は宇宙のかけらだと。
表紙のサルは、ん〜なんだろう?

爽やかでキラキラしてる。
心が洗われた感じ。

与えることが出来るからこそいつか朽ちる、それはこわいけどやさしいこと。

西さんは、人物描写にこれでもかと形容を加えるのに、ちっとも文章が重たくなくて、むしろ軽やかな印象を与えるから、本当に不思議な作家さんだ。

ひなびた温泉街の中級旅館の息子、慧(小5?)の従業員宿舎に、圧倒的に皆をひきつける転校生コズエが母とともに住み込みでやってくる。

慧は、第二次性徴の精通も始まり、大人の階段を駆け上がっている最中だ。だからからか、クラスの同級生がちょっと子供っぽく見える。

「アイツが嫌い、だって嘘つきなんだもん」とか、一面的に人を判断していた慧は、「私は宇宙人」だと告白する魅惑的なコズエを半年ほどじっくり観察し、コズエをもっと知りたいと思うにつれ、人を考えなしに瞬間的に判断することの危うさを知る。

この本は、慧の思春期のモヤモヤした心模様を描いているが、
それと同じぐらいの比率で、
とっても異質で、でも魅せられてしまうコズエの徹底した観察描写で占められている。

だから、これだけ過度な人物描写でも重たく感じないのだろう。

慧とコズエ以外にも、温泉街に住むさまざまな人物の西さんの表現が面白い。どんなにダメなところのある人も、みんな愛おしく感じる。

西さんの本の中でも、作家の柔らかな眼差しを感じることのできる作品だ。

暗くすると表紙がきらきら輝いて、物語を連想させる。
新しい何かに踏み出す勇気をくれた。

正直な本だと思った。

成長していく男の子の正直な心情がたくさん。そして、その心情の変化は、やがて、生と死という壮大なテーマにつながっていく。小さな粒、わたしたちを作っているその粒は、日々変わっていく。

福岡伸一著『動的平衡』を思い出した。

小さい頃に自分の近くにまく子がいた気がする。
気づかなかったけれど。

撒いたものは全て落ちるから美しい。
ずっとおちなかったらこんなに美しいと思わない。
終わりがあるから人生は楽しい。
全ての変化が嬉しい。

大人になる変化を恐れる主人公が自分を受け入れ、そして他人も受け入れられるように成長していく。
子供から大人になるその課程を見守る大人たちがとても優しい。

読者

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