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アイルランドが生んだ現代最高の短編作家と評価されるトレヴァー円熟期の作品。多弁を避け、行間ににじませる余韻によって余すところなく登場人物の意識の動きを描き... 続き

コメント

これこそ秋の夜長にぴったりという本だった。
心の奥へじっくりしみ込む短編集

その他のコメント

ずっと何年も殆どミステリしか読んでなかったので去年くらいから純文学も読み始めていろいろ発見があるな、と。
ということでこのトレヴァーさんも全然知らなかった作家。
アイルランドを舞台にした短編を数多く出していてどれもこれもしみじみとした作品ばかり。
あまりにも良いのでじっくり読んでいこうと思ってたんですが、つににこれが図書館で借りられる邦訳の最後...しばらく経ったら「密会」あたりから再度読み返してみよう。
どれもこれも短篇集ですが駄作が一つも無いお勧めの作家です。

読者

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ウィリアム・トレヴァーの本

ふたつの人生

ふたつの人生

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Toru Omae

欧米ミステリを中心に読んでいます…

アイルランドの短編作家のちょっと長めの作品二つを収めたものでいずれも女性が主人公。一つ目の「ツルゲーネフを読む声」は結婚していながらも早生したいとこに想いを持ち続けて施設に入れられた女性の話、ということだったが、自分が読んだ限りむしろ間違った結婚の結果、精神を蝕まれた女性が早生したいとこを記憶の中で美化した話、としたほうがぴったりくる感じだった。アルコールの問題を抱えた夫、底意地の悪い小姑達、徐々に没落していく家族の地位(解説によるとアイルランド特有の宗教問題も背景にあるやうだ)の中で破壊されつつもそれにあがらっていく女性が痛々しい。もう一編の「ウンブリアの私の家」はイタリアの屋敷を買ってそこをこじんまりとしたホテルにしている女性作家が主人公。テロに遭遇し生き残った作家は同じ事件の生き残りたち〜家族を全部失った少女、老人と恋人と自分の片腕を失った青年の三人〜をいったんホテルに引き取って同居をはじめる。作家自身も壮絶な前半生を送っておりその結果が彼女を作家たらしめているのだがその想像力が生き残った人たちとの交流の中で思わぬ方向に向かっていき…という話。少女をアメリカから迎えに来た叔父とのやり取りは正直かなり読んでて辛かった。実力あるし面白いんだけどそれ故に嫌な話はとびきり嫌になるということが分かりました(笑)

10か月前

異国の出来事

異国の出来事

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Toru Omae

欧米ミステリを中心に読んでいます…

一遍を読んだ瞬間からすっかり魅了されてしまったアイルランドの作家による短編集(日本の独自編纂) 本作はタイトルどおり異国の地で起きるできごとが全部で12編。アイルランドが舞台のものも旅が絡められている。 「何を書いても名作になってしまう」と作者を評する声があるようだがまさしくそのとおりという印象。 やもめとなった父親と娘の気まずい二人旅、旅先で出会った人妻の失踪をミステリ風に描いたもの、寮から帰る少年と寮母の道行き、などなどどれもこれも印象深い物語を堪能できる。 これが一番良かったって言いたいんだけどどれも良くて選べない。明るい話は皆無なのだけどすっと読めて読後感も悪くない。ずっと大切に読んでいきたい作家。

2年前

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