51 yvlinn4l

コメント

本屋さんをうろちょろしていたら目にしたので、今更ながらですが、SFの大金字を読んでみました。
ちなみにブレードランナーは未見です。

舞台は近未来、なんやかんやあって汚染され、人間以外の動物がとても珍しいものとなった地球。多くの人間は火星に移住しているらしいです。作中ではほとんど触れられていませんが。

主人公は地球に残っている数少ない人間の一人で、法を犯したアンドロイドを始末するバウンティ・ハンター(賞金稼ぎ)。賞金稼ぎとか言う割には所属は警察で公務員です。ちょっと笑えます。

その主人公が、6人のアンドロイドのグループに罰を下すというのがおおまかな内容でした。

作中では、人間とは一体なんなのか、人間にとって一番大切な能力は何なのか……というテーマについて論ぜられています。もちろん、その対比とされるのはアンドロイドです。

ディック氏は、その命題への答えとして、人間に一番大切な能力は『感情移入』だと結論付けています。相手を思いやる心、相手の気持ちになる事、です。
つまり人間でない、アンドロイドは『感情移入』が出来ない存在だと。

ちなみに僕としては違う意見を唱えたいと思いました。
果たして、人間は本当に『感情移入』を行えるのか?と、いう点で。
これを言い出すと説明が長くなってしまうので、中途半端に打ち止めさせてもらいます。
ですが、僕は少なくとも、この本の中においては、人間とアンドロイドの区別を明確につける事が出来ませんでした。

支離滅裂な感想になってしまいましたが(いつもそうじゃんとか言わないで)、この作品を読んで、人間というもの、アンドロイド(機械)というもの、それらの関係性、違い、をどう捉えるかは個人の自由だと思います。

昨今、IT分野ではディープラーニングという機械学習が盛んになっており、AI研究におけるブレイクスルーとも言われており、IBMの開発したWatsonは、過去最強レベルの人工知能と評判になっています。

この本に出てきたようなアンドロイドが現実になるのもそう遠い未来ではないかも--いや、相当遠いんですけどね。
…………まあ、人間と遜色ない思考をすることができる(倫理関係含め)人工知能自体は、あと数世紀で間違いなく開発されるでしょう。
そんなとき、その相手にどう接するか。

そんなことも考えながら読んでみると面白いのではないでしょうか?

追伸:車空飛ぶしアンドロイド闊歩しているのに電話の取り次ぎがいたりそもそも固定電話しかなかったりというか情報端末という概念自体がなかったりっていうのは時代を感じました。

2016/04/04 読了

その他のコメント

★5 魅力的な登場人物たち、ジェットコースターのような息もつかせぬ展開、一寸先も読めないハラハラドキドキの連続、一気に読ませること請け合いである。

この本はとても読みやすく、前景と背景のバランスが良いのだと思う。魅せ方がまるで映画でも観ているかのような印象を受ける。現代にない描写は分かりにくい部分もあるが、それはそのまま受け入れればほとんど気にならないと思う。

SFは私の記憶では2冊目にあたる。ほぼ初心者で比較材料を持たないが、そのことを差し引いてもとてもオススメしたい本だ。

信じることの難しさ。
疑うことの難しさ。
全部が偽物だったら、と考えてしまいそうな世界に怖さも感じました。

読者

8fccfba6 78fc 477f a546 a3125957caa18b6c4f37 de77 412e bf83 f5661fcfbfc9354e20b4 1841 4138 975e d73c9796cdcc354675bd 2507 4ded 8766 8f5376fb0bba8492b614 da34 4879 a8f6 896da5fdf679F1e4dc23 167e 4f39 8e26 6b7568e2eb5173bcff32 87f3 41c7 b87c 27d1f1b2a87b359f49d4 c3a3 4dbf 8349 d1a93fcfac74 173人

フィリップ・K・ディックの本

高い城の男

高い城の男

47e08e49 e5c0 4a11 90c6 db62baeca62a

inoue

Webエンジニア

ナチスドイツと日本が二次大戦を制した後の世界。進駐日本人の支配下に置かれたアメリカで、逆に米英の勝利を描いた一冊の本がベストセラーとなって静かに広まっていく。運命の変転を易経の卦を通じて描く。

3年前

15498c21 ba9a 4e1f b0d5 f46447b41bf284d1a374 bc29 4c2e b929 01982e9a9690Eed2419f 2b1b 46e7 a20a 7a322cb7e9dc 45
トータル・リコール

トータル・リコール

5919f8a5 d2ba 47a4 a8dc 23ef5eace2fc

マコト

渋谷区在住

鬼才ディックの短編集。その多くが映画化されているのは、やはり発想の見事さと、秀逸なストーリーテリング技術なのかもしれない。表題作トータルリコール、マイノリティリポート、ペイチェックなど。SFの未知の世界観は映画だけではなく、原作小説も眠る前のひと時に丁度良い。

3年前

C06e79c3 63b1 4179 8ec5 2054358a9e635add06fa 3a81 4e51 a9cf 262f9b4137949e3c5de7 39e0 48aa 9c39 fe905b0cd6e1 8