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★5 魅力的な登場人物たち、ジェットコースターのような息もつかせぬ展開、一寸先も読めないハラハラドキドキの連続、一気に読ませること請け合いである。

この本はとても読みやすく、前景と背景のバランスが良いのだと思う。魅せ方がまるで映画でも観ているかのような印象を受ける。現代にない描写は分かりにくい部分もあるが、それはそのまま受け入れればほとんど気にならないと思う。

SFは私の記憶では2冊目にあたる。ほぼ初心者で比較材料を持たないが、そのことを差し引いてもとてもオススメしたい本だ。

本屋さんをうろちょろしていたら目にしたので、今更ながらですが、SFの大金字を読んでみました。
ちなみにブレードランナーは未見です。

舞台は近未来、なんやかんやあって汚染され、人間以外の動物がとても珍しいものとなった地球。多くの人間は火星に移住しているらしいです。作中ではほとんど触れられていませんが。

主人公は地球に残っている数少ない人間の一人で、法を犯したアンドロイドを始末するバウンティ・ハンター(賞金稼ぎ)。賞金稼ぎとか言う割には所属は警察で公務員です。ちょっと笑えます。

その主人公が、6人のアンドロイドのグループに罰を下すというのがおおまかな内容でした。

作中では、人間とは一体なんなのか、人間にとって一番大切な能力は何なのか……というテーマについて論ぜられています。もちろん、その対比とされるのはアンドロイドです。

ディック氏は、その命題への答えとして、人間に一番大切な能力は『感情移入』だと結論付けています。相手を思いやる心、相手の気持ちになる事、です。
つまり人間でない、アンドロイドは『感情移入』が出来ない存在だと。

ちなみに僕としては違う意見を唱えたいと思いました。
果たして、人間は本当に『感情移入』を行えるのか?と、いう点で。
これを言い出すと説明が長くなってしまうので、中途半端に打ち止めさせてもらいます。
ですが、僕は少なくとも、この本の中においては、人間とアンドロイドの区別を明確につける事が出来ませんでした。

支離滅裂な感想になってしまいましたが(いつもそうじゃんとか言わないで)、この作品を読んで、人間というもの、アンドロイド(機械)というもの、それらの関係性、違い、をどう捉えるかは個人の自由だと思います。

昨今、IT分野ではディープラーニングという機械学習が盛んになっており、AI研究におけるブレイクスルーとも言われており、IBMの開発したWatsonは、過去最強レベルの人工知能と評判になっています。

この本に出てきたようなアンドロイドが現実になるのもそう遠い未来ではないかも--いや、相当遠いんですけどね。
…………まあ、人間と遜色ない思考をすることができる(倫理関係含め)人工知能自体は、あと数世紀で間違いなく開発されるでしょう。
そんなとき、その相手にどう接するか。

そんなことも考えながら読んでみると面白いのではないでしょうか?

追伸:車空飛ぶしアンドロイド闊歩しているのに電話の取り次ぎがいたりそもそも固定電話しかなかったりというか情報端末という概念自体がなかったりっていうのは時代を感じました。

2016/04/04 読了

読者

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マコト

渋谷区在住

鬼才ディックの短編集。その多くが映画化されているのは、やはり発想の見事さと、秀逸なストーリーテリング技術なのかもしれない。表題作トータルリコール、マイノリティリポート、ペイチェックなど。SFの未知の世界観は映画だけではなく、原作小説も眠る前のひと時に丁度良い。

3年前

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