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旅仕事の父に伴われてやってきた少年と、ある町の少女との特別な絆。30年後に再会した二人が背負う、人生の苦さと思い出の甘やかさ(「イラクサ」)。孤独な未婚の... 続き

コメント

短編の女王とも称される作者。以前読んだものどれも素晴らしくじっくり味わいたいので手に取るのを控えていたのだがたまらず読んでしまった。女性の作家にこういう表現が良いのかわからないけども骨太かつ繊細な作品が9編。短編集の原題は「Hateship, Friendship, Courtship, Loveship, Marriage」という。このタイトル作の邦題が「花占い」。
とにかくこの人の短編、これまで駄作があった記憶がない。強いていうとこういう邦題のつけ方くらいかな…不満があるのは。舞台はだいたいカナダの片田舎、設定が突拍子もないわけでもなく大事件が起こるわけでもなく…なのにこれだけドラマを感じさせる短編が書ける人も珍しいのでは。本作ももちろん全編が素晴らしかった。ノーベル賞受賞後しばらくして断筆宣言してしまった作者。まだ翻訳されていない作品や読んでない作品がいくつかあるのが救い。まだ楽しみたいと思います。

その他のコメント

アリス新潮クレストブックはなかなか面白いラインナップで時々購入するのですが(ゼイディー・スミス著「ホワイト・ティース」や、ジュンパ ラヒリ著「停電の夜に」とか面白かったです)
今回の「イラクサ」も面白かったです。

短編集で何気ない一瞬の出来事が、その人の一生に影響を与えたり(ただし、大きな変化ではなく心のありようが変わっただけで表面上の変化は誰にも分からない様なモノ)、掛け違いから始まった物語が意外な結末を(でも、およそ重要な事って偶然のきっかけだったりしますよね、そんなリアリティがある物語)呼ぶモノだったり、こんな事あった日のこんな出来事だったら一生忘れられないよね(何気ない1日のちょっとした風景なのに、しかもその事をこの先誰とも共有できないけど)ってお話しだったり、楽しめます。

中でも「クィーニ-」と「恋占い」と「浮橋」と「クマが山を越えてきた」は良かった!

別に辛いことがあってもいいじゃないと思える、もうすぐ終わってしまう人生の中でもこんな事があるんだなぁ、と思える、そしてそれなのに、あるいは小説なのにリアリティを、現実感を感じられる1冊です。

ちょっと疲れちゃった方で気分をすっきりさせたい女の人にオススメします、でも最後の「クマが山を越えてきた」は断然男の方にオススメ。

2006年 9月

読者

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アリス・マンローの本

ジュリエット

ジュリエット

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Eiji Kobayashi

こヴィ。編集者・ライター

今回も傑作揃い。ペドロ・アルモドバル監督最新作『ジュリエッタ』(11/5公開)の原作となった連作短篇3つを含む全8作収録。

約2年前

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ディア・ライフ

ディア・ライフ

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Toru Omae

欧米ミステリを中心に読んでいます…

カナダのノーベル賞作家アリス・マンローの最終短編集。たまたま手に取った前短編集、「小説のように」が面白かったのでこれも読んでみた。 先入観かもしれないけども、前作はノーベル賞から想像される難解さが無くてストレートなストーリーながら適度な深みがあって良かったんだけど…これはちょっと先入観どおりのところもあったかな^^; もうちょっと古い時代のものを次は読んでみよう。 ま、技ありですよ。面白かったけど。

約3年前

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小説のように

小説のように

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Toru Omae

欧米ミステリを中心に読んでいます…

ノーベル賞受賞作家となると私の場合なかなか手が出ないのですが...というのもたぶん難解で面白くないのでは、という先入観があって...ちょっと余裕があったので試しに手にとってみました。 先入観はいい意味で裏切られたな~わかりやくてそして上手い! そういう角度からそういうふうに描くか、といった感じの話、そして短編だからすいすい読めてしまう。 他のも読んでみようと思いました。良かった!

約3年前