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夫を不慮の事故で亡くしたばかりの女は72歳。彼女への思いを胸に、独身を守ってきたという男は76歳。ついにその夜、男は女に愛を告げた。困惑と不安、記憶と期待... 続き

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「百年の孤独」で有名なガルシア=マルケスさんの長編小説です。「百年の孤独」が約100年間の一つの村の興亡をある一族の歴史と共に追った物語に対し、この「コレラ~」はある一人の男の愛というか、執着を、追った物語です。

夫(夫になる前は、誰からも信頼される欧州帰りの医師、見た目も良い男)を事故で亡くしたばかりの女フェルミーナ・ダーサ(父によって守られた勝気なお姫様体質)は72歳。彼女への思いを胸に、独身を守ってきたという男フロレンティーノ・アリーサ(自身の信念に忠実でありながらも、臨機応変の効く男、だが見た目が暗い)は76歳。51年9カ月と4日、男は女を待っていた、そして未亡人になった最初の夜、男は女に愛を告白した、それは同じ女への2回目の告白だった。

というのが、冒頭で物語はフェルミーナ・ダーサとフロレンティーノ・アリーサの最初の出会い回想してゆき、そしてそこから約半世紀の物語が、2人を軸にその関係者、住む町、国を描きながら進んでいきます。
この51年9カ月と4日男が女を想い続ける、この1点に現実味を持たせるのではなく、神話的、幻想的でありながら、また現実的でもある、という例えるなら「コーヒー」と「ミルク」を混ぜ合わせると均一になり「コーヒーミルク」になりますが、そうではなく、わざと「コーヒー」に「ミルク」を注いでかき混ぜない状態、を目指した様な小説です。

ですから、現実的描写や解釈があったかと思うと、次の場面ではいきなり非現実的な、幻想的な場面になったり、現実的物事を幻想的に解説してみたり、と、不均一な混ざり物を味わう様な感じなのですが、いわゆる神の視点からの3人称を使った語り口が均一な為に読みにくいという事はありません。

主人公2人のそれぞれの人生を振り返りながら、最後に2人はどうなるのか、が気になる方にはあまりオススメできません。それよりも、些細な出来事から決定的な出来事へと続く物事を楽しめる方にオススメ致します。物語に、ジョン・アービングの様な腑に落ちる、あるいは納得したい方にはあまりオススメできませんが、そのものをそのまま楽しめる方に(ちょっと分かりにくい表現でスミマセン、私の表現力が足りないのです)オススメします。

私としましてはガルシア=マルケス作品の中では(そんなにたくさんは読んでませんけれど)やはり「予告された殺人の記録」がベストですが、この作品もそれなりに良いです。

2007年 5月

読者

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ガブリエル・ガルシア=マルケスの本