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第160回芥川賞候補作。 それでも君はまだ、人間でい続けることができるのか。 あらゆるものが情報化する不穏な社会をどう生きるか。 新時代の仮想通貨小... 続き

コメント

混沌としたテキストは、心地が良い。

時折、作者の執着とか「こう読ませたい」という意図が過剰な説明として表出すると、一気に興ざめてしまう。この感覚は、中学校の国語の授業に似ている。考えさせる授業のようで、実は「読み」に正解がある世界。答えがある世界を知ってしまったあの窮屈さを、それがわからない隣のまりえちゃんには伝えることができない悲しさが拍車をかける。

『ニムロッド』は墓標の前で一人佇む父親のように優しくて少し哀しげな小説だ。押し付けられる教訓も意味も持たない。あるのは語りだけだ。それ以上でも以下でもない。

語りの内実に一貫性はないように思われる。けれども何かリリカルな、物悲しげな気配は常にそこにある。それはおそらく、いや、明らかに田久保とニムロッド側の世界と、「僕」の世界が異なっていて、その断絶が埋まり得ないからだろう。

そして、上田岳弘特有の「人類」「過去」「未来」との親和性が、「種」としての人間の叙情性を生み出しているように思われる。

その他のコメント

★4 仮想通貨のサイドストーリー、という印象。やや退廃的かつ内向的な作風で好みが分かれそうだ。

主人公は運用SEという、SEの中でもあまり話題にはならないが縁の下の力持ち的な仕事をしている。主体性がなくとも堅実な「枯れた」人物像が浮かぶ。ビットコインについて少し知れて良かったし、駄目な飛行機たちの小話が面白かった。それにしても仮想通貨というと欲望渦巻くイメージだが本作はそんなことは全く無かった。むしろなぜこんな対極の雰囲気になるのか不思議だ。壮大なテーマを、さもひとつの哲学でしかないように、綺麗にストーリーにはめ込んでいると思う。仮想通貨に惹かれて初めて芥川賞の作品を読んだが、なかなか興味深かった。純文学を読んでみたいとずっと思っていたので読めて嬉しい。

心地良かった。
仮想通貨を掘る僕と、彼女と、同僚のニムロッド。
付かず離れずの距離で、ちょっと知り合いの人の話を聞いてるみたいな感覚。

読者

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上田岳弘の本

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cisumon

Wes Anderson すき

主人公は二代の前世の記憶を持ちながら、現代で一人の女性を想いながら暮らしているサラリーマン…というとSF小説のよう。 なぜこの三代の時代背景なのか、もう一人の登場人物の回想から少しずつ解明していく。 ですが、恋愛小説です。 最後まで読んだ後、最初の項を読み直すとスーッとします。

12か月前

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塔と重力

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toqumaru

・共感を拒むための言葉 ・今もまだ起こっている悲劇は、世界の完成のために足りていないパーツなのだ。

約1年前

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GRANTA JAPAN with 早稲田文学 03

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avocado901

読むのは主に翻訳小説だけど、本棚…

「若手作家ベスト11」の中から一編。村田沙耶香『素敵な素材』〜人は死んだら物質になってしまう。だから、温かい生物でいられる時間が愛おしい。本当にそうだろうか?死を忌まわしく思いすぎると、生まで軽んじることになりはしないか?そんなことを考えました。

約3年前

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Maman putain6 normal

阿久津隆

初台で本を読む人のための店をやっ…

読み終わり。この人ほんとうにとんでもないな。至ってシンプルなタイトルだけど、読後に見返すとタイトルだけで頭こんがらがってくるしなんか炸裂するというかなんか破裂する。

約4年前

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