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デビュー以来、奇想天外な発想と破壊的なモチーフを用いて、人間の根源的な悪をえぐるように書いてきた吉村萬壱が満を持して放つ長篇。B県海塚という町に住んでいる... 続き

コメント

同調圧力とも言われるこの病気には、残念ながら対処法がない。
社会が変質して発病するのではなく、病に罹ることで社会が成り立つからだ。
今も私たちはこの病におかされている。

帯からしておどろおどろしい。
「密かにはびこるファシズム、打ち砕かれるヒューマニズム」

福島らしき場所を舞台とした、ディストピア小説だ。この小説が描くファシズムにはヒトラーのような指導者は出てこない。身構えて読み始めると意外にも長閑だ。しかし、読み進めると違和感が忍び寄ってくる。
震災後の「絆」というキーワードの乱発に違和感を感じたものだが、この小説の街では絆が強制された閉鎖的な世界となっている。その絆に反した行動をするものは秘密警察のような輩に排除される。
この小説にはなぜこのような世界に至ったのかは書かれていない。どうしてこの気味の悪い街が醸成されたのか、それぞれに想像してみることは重要ではないか。
僕なりに想像するに、こんな感じだろうか。日本中で絆や復興を高らかに掲げたものの、時を経て風化し置き去りにされた地域。そこに極右的なリーダーが現れ、住民に団結を強い、背くものは排除する。
世界各地で起きている疎外からくるファシズムに対して、日本はそうはならない、多くの人がそう思っている。でもこの小説を読むと、意外に遠くないような気もしてくる。

見ないように、気づかないようにしてても静かに認識させられる世界は。

読者

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吉村萬壱の本

ハリガネムシ

ハリガネムシ

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ともちゃん

本屋さんでは早送りの時間流れる

グロい、エグい、キモい!読後、内臓を手で掻き回された気分悪さ。けど、これも人間!ここまでの闇は無くも微塵の暗は誰もが潜めてるだろうと。自分にも。事件になるのは見える様に出しちゃったから⁈何につけ、怖っ。

5か月前

ボラード病

ボラード病

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ぴあーす

2017年以降に読んだ本をストッ…

同調圧力の怖さというのが表立って見えてくるが、そこに奥行きを与えているのが恭子の母親。しばらく読んでても、彼女が恭子の敵が味方か分かりづらい。その感じが、この世界の「正常なもの」がかくも捻じ曲げられる展開に一役買っている。

11か月前

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虚ろまんてぃっく

虚ろまんてぃっく

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ミケン

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生理的嫌悪感を喚起させるには十分な話だけれど、それだけをするために存在するにしては、凛としている内容は、どれも何か触り心地みたいな「生きにくさ」を表現している気がした。

2年前