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結婚した相手は、人生最愛の人ですか?ただ愛する人と一緒にいたかった。なぜ別れなければならなかったのか。恋の仕方を忘れた大人に贈る恋愛小説。 続き

コメント

第6章辺りから手を止めることなく一気に読了。

心理描写から、蒔野と洋子の台詞も含め、とても綺麗で美しい世界だった。
他の平野さんの作品を未だ手に取ったことのないことをひどく後悔。

これが10代、20代の話であれば結末は全く異なっていたと思う。
愛しているからこその、相手を慮り、ある種の諦念もみられる判断。

「過去は変えられる」という蒔野の台詞通り、2人が2人の過去を良いものとして未来へ進んでいけるのかなと示唆するラストまで、儚くも澄んだ世界観の物語。

その他のコメント

「人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでいる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えているんです。変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。過去は、それくらい繊細で、感じやすいものじゃないですか?」

とても印象的で、ここ最近で一番ハッとさせられた。装丁買いした本だけど、出会うべくして出会ったのか、今読みたい気分の本だった。

Before sunrise & Sunsetのような雰囲気の小説だった。終わり方の余韻もフランス映画的でいい。

“静寂の美”と対峙し苦悩する天才クラシックギタリストの男と、テロの生き残りという心の傷を抱えた女の物語。
「未来は過去を変える」という主題と、知的で洗練された会話の数々に魅了され、美しいフレーズを何度も読み返しては惜しみながら頁を捲った。
さらに着目すべきは、恐ろしく緻密な描写力である。思考を奥底まで掘り下げ、ふとした仕草や表情の奥にある感情までも抉り出すように描写している。
新聞連載時にも読んでいて、少しずつしか読めないのがもどかしく、10ヶ月間毎日身悶えていた。単行本化され、やはり素晴らしい物語だったと何度も頷きながら読んだ。

読者

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平野啓一郎の本

ある男

ある男

Picture

渡辺洋介

神田村経由専門書版元

亡くなった夫は全くの別人であった。夫はどこの誰なのか。物語はその謎に迫るべく進んでいく それがあくまでも軸となっているが夫婦とは何か?一緒に暮らしていても実は解らないことだらけであり、そもそもわかり合うことは不可能であるということを突き付けてくる。 また中年男性の都合の良い願望(あくまでプラトニックなのが肝)を通してエンターテイメントの枠内で反差別を唱えている。ストレートに語っても通じにくいこともあるが物語というフィルターを通すことで伝わりやすくする手腕にうまさが光る。 「そう、そういうのが強調されると、その人の持っている他の色んな面が無視されちゃうでしょう?人間は、本来多面的なのに、在日って出自がスティグマ化されると、もう何でもかんでもそれですよ。悪い意味だけじゃなくて、正直僕は、在日の同胞に、俺たち在日だしなって肩を組まれるのも好きじゃないんです。それは、俺たち石川県人だもんな、でも同じですよ。”加賀乞食”なんて自虐ネタをフラれても、そういうところがある気がしないでもないけど、何かにつけて言われるとね。 ………弁護士だろう、とか、日本人だろう、とか、何でもそうですよ。アイデンティティを一つの何かに括りつけられて、そこを他人に握りしめられるってのは、堪らないですよ。」P.146

7か月前

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日蝕・一月物語

日蝕・一月物語

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cobo

昔の記録に

「決壊」を読んだので、上手いとは思うのですが、もう少し痒いところに手が届くように、私が好きな作家さんになりうるのかどうなのか?を判断するために処女作を読む事にしました。私はたいてい最初の作品にその作家さんの何かが出ていて、それを読む事で好みや傾向が分かる気がするのです。これ以上追いかけるに値(もちろん私の嗜好にとって、という事ですが)するか否か?という点を判断するのには1番売れた作品よりも、最初の作品なのではないか?と考えます。 で、感想と致しましてはこれ以上強く追いかけたいとは思いませんでした。またオススメではないのですが、私の感想を。 15世紀のフランスを舞台にある一人のカトリックの僧がフィレンツェを目指す途中で立ち寄った村で錬金術師と出会うのですが...という滑り出しなのですが、古い漢字か、当て字なのか分かりませんが全編古い字を使ったことで情緒は出ていますが、読みにくい。時代感溢れる演出ですが、もう少し上手く出来ないものか?とも思います、読みにくいことだけが良くないのではなく、読みにくさがあったとしても得られる何かの方が大きければ何の問題もないのですが、私にはデメリットの方が多く感じました。また、どうしても「薔薇の名前」が頭をよぎる構成といいますか、展開でして、「なんかどこかでみた」とか「似たような展開を何かで憶えてる」とかを感じさせます。意図したものではないかも知れませんが、そんなちょっとした違和感や演出がどうしても「読ませたい物語」よりも「びっくりしてくれた?けっこう上手いでしょ、私」的なる自己顕示欲に見えてしまう(もちろん私にとって、です)のです。これは技術的問題で、最初から上手い人はいないのでしょうけれど、その加減が私には鼻につく作家さんである、という傾向を感じ取れたので、しばらくはもう良いかと。でも、誰かからススメられると読んでしまいそうではあります。特別毛嫌いする程、耐えられない程ではありませんが、2作品だけで私の中の平野さん桶の中には水がいっぱい溜まってしまった感じです。 なんとなくこうして自分の文章にしてみると、「決壊」で感じた違和感がここでも感じられるのは自分でもびっくりです。引き寄せるチカラ、読ませるチカラは間違いなく上手になっていますし、文体もまるで違うにも関わらず。でも、もしかすると、ただの私の好きな幅が狭いだけなのかも知れませんけれど。そうだと嫌なので、できるだけいろいろなモノを読んで行きたいと考えていますし、せめて読んでから批判したいとは考えていますが。 特にオススメではないのですが、「薔薇の名前」の世界が(映画でも、本でも)お好きな方に、ヤヤスメ(ヤヤ、オススメの略ということで)します。 ところで、帯に『三島由紀夫の再来』って形容されているのですが、それって凄いですよね、やるな、新潮社!と思いました。売りたいぜ!って鼻息が感じられます、ストレートで凄い。 2008年 10月

2年前

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