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バスク文学の旗手による待望の最新作  スペイン内戦下、ゲルニカ爆撃の直後に、約二万人のバスクの子供たちが欧州各地へ疎開した。八歳の少女カルメンチュは、ベル... 続き

コメント

第二回日本翻訳大賞受賞作。“鉛筆を手に取ってごらん。紙に押しつければ、すぐに芯が砕けてしまうだろう。だからこそ、その脆さのおかげで書くことができるんだ。”

「『ムシェ』は反戦の小説です。若い人たちに、いろんな世界の見方があることを伝えたかった。親友の死と、娘の誕生。書きながら、この3つの想いが同時にあった」__キルメン・ウリベ(来日時の「百年」でのトークにて)

前作「ビルバオ・ニューヨーク・ビルバオ」が良かったバスクの作家の第二作。スペインとフランスの間にあって独自の言語と文化を維持するバスク地方はスペイン内戦の際に共和国側についた結果、民族の悲願に一歩近づく自治州の地位を手に入れる。その結果…ファシスト側の攻撃対象となりヒトラーやムッソリーニの手助けを得たフランコの攻撃対象となりかの有名なピカソの名作を生み出すことになった。本作ではファシストの空爆を受けて2万人のバスクの子どもたちが欧州のいろんな国に疎開した史実をテーマとしている。三部構成で、一部は主に疎開する子どもについて、二部は受け入れたベルギーの里親が対ナチスのレジスタンスに身を投じた結果、悲劇的な最期を遂げる様、三部でそのまとめ、という流れになっている。疎開した子どもと里親の交流については最小限に抑えられており、それぞれを淡々と描くことで逆に当時の理不尽さを浮き彫りにする形となっている。楽しいテーマではないが興味深く読ませる作品だった。

読者

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キルメン・ウリベの本