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設計事務所勤務ゴミリーマン/元ク… |
歳を食って元気がない太陽が照らす遠い遠い未来の地球。科学が力を失って、魔術が復権した世界の中、とある町にある高名な魔法使いの屋敷に忍び込んだ切れ者キューゲルの運命やいかに。
切れ者とは名ばかり、完全なる自称なんだけど、名乗りというのは便利なもので、名乗りさえしたらばオイラも今日から芸術家ってなわけで、切れ者キューゲルは腹の中にいらざる相棒を抱えながらグダグダな冒険を繰り広げるのであった。意地汚くて小狡いまったく共感できない小物感満載の主人公でありながら、奇想だらけのあれこれに翻弄されるのがなかなかに痛々しくもあり、可愛げもないのにこれまた可愛らしくもある。最後のオチは言わぬが花かとは思うが、同情しつつも笑ってしまった。作者ヒドス。