61fo0iz13tl

直木賞受賞、第一作 待望の書き下ろし長編 母と祖母の女三代で暮らす、伸びやかな少女、朱里。 美人で気が強く、どこか醒めた網元の一人娘、衣花。 父のロハス... 続き

コメント

人との繋がり方、関わり方。
島っていう小さな中で自分だったらと考えさせられる。。

表紙を見て、自分の好きな青春系の本だ!と買ってはみたものの、辻村さんがふつーの青春小説を書くわけもなく、いい意味で裏切られました。
この本を読む前に、移住や地方創生について興味を持つ機会があったので運命的な出会いでした。
島でのリアルな生活、良くも悪くも描かれていますが、人とのつながり・絆が地方創生につながる1番のポイントなのかなと素人ながらに思いました。決して、青春!って感じの小説ではありませんが
いろいろ考えさせられ、最後にはほっこりする、そんな本です。

自分との接点ゼロのティーンエイジャーの表紙でいわゆる青春モノか?!と思ったけど、人気のある作家さんだし、何やら瀬戸内海の島が舞台ということで、読んでみた。

元々の住民、Iターンと呼ばれる移住者、コミュニティデザイナーを軸に島での出来事が人とのつながりを中心に展開されていく。

移住に興味があるので雑誌やウェブで各移住者の暮らしぶりや移住理由を目にすることは比較的あるけど、それを受け入れる側の視点からはあまり知ることはできないので、そこは面白かったし、取材して、一部の島では現存なんだろうなと思われる兄弟制度、網元制度独特の文化慣習、いかにもありそうな村長との癒着事情も興味深かった。

少し長くて途中で飽きてしまったのと、全員が善人ばかりでパンチがなかったかな。

03/26
島に住んだことがないから、新しい世界の話だった
新鮮で楽しかった

やっぱ辻村にキズナ系は向いてる!
また誰かさんの大活躍も感動した!

瀬戸内海の島で暮らす四人の高校生が主人公の青春小説。
青春といっても、主な舞台は学校じゃなくて島。Iターンで本土から移住してきたシングルマザーや島の活性化に取り組む村長など、島の住人達との交流や小事件を描きつつ、四人が成長していく様を追っていく。
本作品では大事件は起きない。殺人もないし誘拐もない。あるのは『病院の無い島なのに急に子供の具合が悪くなり母親が助けを求める事件』だったり、『本土から来た自称作家が、島に眠るという幻の脚本を探しに来た事件』だったり。
でもその分、島で生きるということをより身近に感じさせる作品になっている。狭い島社会で起こる色んな良いことや悪いこと、両面を描きながらも、それでも「島はぼくらと」と言える思い。こういうのも青春と言えるだろう。
友達は100人もいらない。生涯の友が3人もいれば最高だろう。

☆5つ。一気読みしてしまった。そして海が見たくなった。これは映像化されそうだなあ。

四人の未来に乾杯したくなった。

読者

Icon user placeholderIcon user placeholder8ab211a1 14f9 490e b954 34710a4b15ba66840c0d e215 4d42 9e76 2e39cb92489c121a33fe 3aeb 4bfe 83bd 7481eb1fe2c988d17d70 a258 40e6 997d 1b31306c254fIcon user placeholderC271efba 2a46 4881 b41e 85d328c800da 49人

辻村深月の本

ツナグ 想い人の心得

ツナグ 想い人の心得

64e50687 d69c 4a16 9e02 a2dc2e49048a

HSSISOLATED

人生で何度目かの読書熱

回復の物語。 前作の依頼者の多くが対象喪失危機の只中にあったのに対し、今作ではどちらかというと喪失から一定程度の時間または距離を置けている依頼者が多かった。 即ち、前作が「急性期」の物語であったならば今作は「回復期」、「慢性期」或いは「寛解期」の物語だと感じる。 オープニングとなるプロポーズの心得では、他者を愛することについて、父親不在の男性が主人公となる。彼は、自らの人生における父親不在の感情は彼の葛藤を形成しているがどうやらそれを受容できていたようだ。 しかし、誰かを愛するに先立って、偶然にもツナグによって葛藤は再度処理された。こうして、彼は次の場所へと繋がった。 繋がったのはプロポーズだけでなく、前作とも完璧な繋がりを見せているところが圧巻でもある。 歴史学者の心得ではこれまでにない依頼者が現れる。 実際には歴史学者ではなく郷土史家なのではないかとツッコミたくもなるが、彼のアイデンティティは歴史学者なのであろう。このアイデンティティを否定してしまうと彼の人生は破綻してしまうだろうから。 アイデンティティといえばE.エリクソン的な老年期の危機である。自分の人生に意味はあったのだろうか、という危機であり、統合へ至るか絶望へ至るかの最後の段階でもある。 そして、自らがその危機の只中にあることは自身でよく理解できていたようだった。なぜなら『鮫川は、愚鈍ではないからだ』(p.109) 母の心得でも同様に、対象喪失から時間を経た2人の母と2人の長女の物語である。時間の経過によって、それぞれが前に進もうとする前に、そして前に進んだ後に、娘に再会する。どちらも急性期を過ぎた後にどう生きるか、喪った者としてどのように次へ進むかを考える。 そして、唯一の急性期の物語であるのが一人娘の心得である。この急性期をどう乗り越え、次にツナグのか。 これが思い人の心得へと、そして5つの物語が完璧に繋がる。 そして、これらの物語の季節は冬に始まり、春に終わる。 生きてるうちに何度季節が巡るだろうか、などと考える。誰かを喪っても季節は巡り、次の場所へ向かってゆく。 ツナグは決して死者の物語ではなく、生者の回復の物語であり、残された者の人生をいかにツナグかを支える使命なのだろうかと考え、震えてしまう。

約1か月前

Icon user placeholderIcon user placeholder0cd59b68 4677 47ce 9000 5da346bfa29b
傲慢と善良

傲慢と善良

9b7b10e5 4fb3 4a41 a86b 9a79d145935d

もちもち

食べ過ぎ、飲み過ぎ、読み過ぎ注意…

今の私たちの暮らしはインターネットと繋がることが当たり前になっている。 食事をする店を選ぶのも映画の時間を確認するのも場所を探すのもインターネット頼み。 見知らぬ人々によって作られた評価でその価値を計測し、なんとか平均以上の幸せを手に入れられるように検索に励む。 一方で他人を、モノを、あらゆるコンテンツを、自分にはジャッジする力があると考えるその傲慢さ。 ストーカーに狙われていた婚約者が姿を消し、その行方を探す主人公。 ストーカー、失踪、そんな犯罪、事件を思わせる出来事の裏に、他人をジャッジすること、されることの恐ろしさが潜んでいる。 そして下された評価に振り回されて、自分で物を考えること、自分の下した価値判断を信じることが出来なくなる愚かさ。 読後、自分は誰のこともジャッジせず、自らもジャッジされることのない、できる限り目立たない、ありふれた、その他大勢のひとりでいられる世界にいたいと心から思った。

3か月前

54651b51 dcdf 4611 9afb acfbaffad183Icon user placeholder64e50687 d69c 4a16 9e02 a2dc2e49048a 30
きのうの影踏み

きのうの影踏み

87d4ebfc 67c9 4829 8877 939d2fda796d

おひさま

活字中毒の書店員

ホラーというより、身近に潜む小さな謎のような怪異の短編集。 永遠に真実が分からないまま日常に埋もれていってしまうようなちょっと不思議な出来事たち。いつか子供の頃放課後に友達と噂をしてキャーキャーと騒いだ思い出とふと重なるような小さな怪談はどこか懐かしい。

5か月前

4c00eefb 1a6f 4d4b a49f 2d2d9bbaeb4f54651b51 dcdf 4611 9afb acfbaffad183Icon user placeholder 22