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社会学者・古市憲寿、初小説。安楽死が合法化された現代日本のパラレルワールドを舞台に、平成という時代と、いまを生きることの意味を問い直す、意欲作!平成時代を... 続き

コメント

死と思い出の話。すごく悲しいけど爽やかな話ですんなり言葉が入ってきて一瞬で読める。
生きるとは何か、死ぬとは何か。人が死んでも、誰かの記憶の中に残ることは、残された者にとって負担になるのか。死者を覚えている人が自分しかいなくなったら、自分が死んだら、その死者はもう永遠に消えてしまうのか?
若い時は、大学生になったらあれをしよう、働き始めたらこうしよう、結婚したらこうなりたい、子供ができたらこんな家族を作りたい…子供が大きくなって、会社を辞めたら次は何を目指す?次は何に向かって生きる?私が死んだら、誰が悲しむ?あるいは、誰の心の負担になる?衰退していく自分を見ることが辛いから、死を選ぶ決断は間違っているのか。
ブランド名や芸能人、建物名が実際に出てきて、これは宣伝なのか、後世に記録として残す為にあえて全部挿入しているのかが気になるけど、いい小説。数十年後に平成の時代を知らない人が読んだら、どう感じるのだろう?

2019年30冊目。
現実味を帯びすぎてて、ちょっと混乱した
苦しんで亡くなったひとに対して、楽になれたね、っていう気持ちを持ったことはあるけれど、でも、死だけはやり直しがきかないから、むずかしい

アナザースカイで論文じゃなくて小説でしか書けないものがあると言っているのを聞いて、たしかにこの思考は論文では書き出せないものだなぁと。
たくさんの伝え方があるのだと教えてもらえた。

古市さん自身の思想が語られている小説だったと思う。その思想は面白いけど、小説としてはつまらない。

前半の方は平成くんが作者の古市さんと似過ぎていて、そっちの方が気にかかり、面白いというよりも、気持ちが萎える場面が多かった。読むのをやめようかとさえ思った。古市さん本人のキャラクターが強すぎる事でそう感じてしまったのかもしれない。
しかし、最後に向かうに連れて、平成くんの事が気にかかり、そこからは小説の楽しさを感じながら読むことが出来た。
最後の数ページはとても印象的な会話で、この本を読み終えて良かったと思った。
生命維持が発達し、AIが進化した時に死とは何かを考えたり、技術が進化する事でAIロボットと人は代用可能かとか、考えながら読んでいた。

使う言葉、文書全体の印象や恋愛感情も含めた物語の流れ等を考えると、処女作という事が分かる作品だと思う。作家さんというよりは、ジャーナリスト・コメンテーター古市さんの作品という感じがするけど、この先、再び小説を書くのであれば、読んでみたいと思う。

ファディッシュさを頻りにすくうことでみえてくる全体像がある。そこにあるのは個別具体的な個人というよりも、世代や時代のコホート的な抽象的存在。高橋源一郎が田中康夫『なんとなく、クリスタル』を80年代で最も優れた小説と言い張る点はそこにある。と同時に、文壇から総スカンをくらったのもその点にある。

『平成くん、さようなら』はそのファディッシュさから田中康夫的と言われうる可能性があるが、むしろその逆だ。『平成くん』の主題は近代文学が長年取り組んできた「死」の悩みであり、プレ田中康夫的、非コホート的と言い換えてもいい。

そして最も興味深いのが、たとえどんなにドリスヴァンノッテンのシャツを身に纏っていたとしても、「平成くん」が「昭和的だ」ということだ。日本という国に限られた元号という独特な制度に拘束された人間の苦悩を描いている点において、一昔前の昭和的な気配さえしてくる。

それは古市の意図が成功していないということを意味しない。実は平成が昭和の総決算、ロスタイムでしかなかったことを示唆しているように思える。「時代を背負った人間」と自己認識する「平成くん」の昭和らしさを垣間見たときに初めて平成という時代の「らしさ」が浮き上がってくるように思える。

読者

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古市憲寿の本

社会の抜け道

社会の抜け道

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ひろむ

月に7冊以上、年間では85冊読破…

2019/1/14読了 IKEAやコストコに行って消費社会のことを考えたり、保育園を見学して少子化や保育園と幼稚園を統合しようとする動きのことを考えたり。現実的に直面している事例を通して、これからの日本の「社会」がどうなっていくのかを、社会学者の古市さんと倫理学者の國分さんが対談している本。 それぞれが留学していたフランスや北欧でのワークライフバランスとの比較論とか、なかなか面白いんだけど、別にこれ読んだからといって、すごく目新しい視点とか気付きとかは得られない。 北欧では小さな頃から自分達のことは自分達で決めさせられる教育を受けるけど、日本人は教室の中の小さなことでさえ、自分達ではなかなか決められない。そういう自己解決・決定の精神が幼い頃から培われないから、大人になっても批判はしても自分で動かない人が多い、というような話が出てくるんだけど、そういうところ確かにあるなぁと思った。

5か月前

古市くん、社会学を学び直しなさい!!

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まるたろ

好きなことは、何もしないこと

「一に好奇心、二に好奇心、三、四がなくて、五に尻軽さ」とは、社会学を学ぶのに向いているのはどんな人でしょうか、という古市くんの問いに対する上野千鶴子氏の回答。 人が好きで、だから人と人との間で起こる問題や不思議が気になって、社会学を専攻していたものの、で、社会学って結局は何??議論しても最終的には、多様性を認めよう、でしか締めくくれない歯がゆさ(というか、自分の無知、浅慮)。大学4年間を終えて手にしたのは、更なる訳のわからなさ、どうにも出来なさだったわけで。4年間わたしは何を。。。となる今。この本が、わたしが気になっているものやことは無意味でなかったと、支えてくれている、、、気がします。

2年前

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誰も戦争を教えてくれなかった

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KJAR

山散歩と本と音楽。旅と写真

古市さんの本を初めて読んだ。二つのおもしろさ。ひとつはSNSのハッシュタグを思わせるような脚注の使い方に代表される、同世代ならではの語り口。どこか朝井リョウを思わせる。そしてもうひとつは社会学者ならではのテーマの横断の仕方が読み応えを感じさせると思う。ただ残念な点を言えば、なぜ「誰も戦争を教えてくれなかった」のかがスッキリしないところ。タイトルのインパクトを狙いすぎて、本書の内容とすこし乖離ができてしまったのではと。

3年前

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